コロナ禍の不安で妻が買い物依存症に。「買い物は3日に一度」の約束だけど……――中野信子の人生相談

コロナ禍の不安で妻が買い物依存症に。「買い物は3日に一度」の約束だけど……――中野信子の人生相談

中野信子さん ©文藝春秋

 緊急事態宣言下の4月22日〜5月4日に、「文春オンライン」にて、みなさまのコロナ禍のお悩みを募集しました。お寄せいただいた中から全7つのお悩みに、脳科学者の中野信子さんがお答えします(全7回中6回/ 5回目 を読む)。

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■Q 妻が買い物依存症に──72歳・無職・男性からの相談

 妻は「買い物は3日に一度」を守ってはいますが、その1日にスーパーを何店舗も回る始末。買う量も爆発的に増えました。冷蔵庫内は満杯で奥に何が入っているのかもわからないほど。それでも買い込むのをやめません。どうしたものでしょうか。もしかして買い物依存症?

A よくわかります。我が家もいろいろなものが溜まっていく傾向にあります。どうも、スーパーに行ってもなんだか多めに買ってしまうんですよね。客観的にみると、ああ、私も今、不安なのかもしれないなと思いました。

 人間は、不安の気持ちが強いとき、空白を埋めようとするのです。空白がないことで安心するという効果が大きいので、どうぞ、それは抑えきれないものなのだと認めましょう。今だけのことかもしれませんから、奥様の買い物については、程度にもよりますが、少し大目に見てあげてもいいのではないでしょうか。

 デマに踊らされてティッシュペーパーやトイレットペーパーが棚から消えた時期がありましたね。あれも私たちの不安の表れです。とはいえ、買い占めによってほかの人が迷惑を被るのは残念なことです。今は、どうぞ、買い占めても誰にも迷惑をかけないものを──。同じ紙なら本や雑誌(特に週刊文春WOMAN)がお薦めですよ(笑)。

 笑い話みたいですが、人々の不安を鎮めてくれるツールとして、活字はとても強力です。古来、情報を制した者が社会を制してきました。ぜひ、活字媒体を買い占める勢いで。紙には意外なほど重量感があり、手にしたときの満足感が高いんです。活字媒体は、内容の割にはリーズナブルですし、ステイホームは、本を読む人が読まない人に大きく差をつけられるチャンスでもあります。

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みなさまのお悩みを? woman@bunshun.co.jp (件名を「中野信子人生相談」に)もしくは〒102-8008 東京都千代田区紀尾井町3-23「週刊文春WOMAN」編集部「中野信子の人生相談」係までお寄せください。匿名でもかまいませんが、「年齢・性別・職業・配偶者の有無」をお書き添えください。

text:Atsuko Komine

(中野 信子/週刊文春WOMAN 2020夏号)

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