ロイター記者、待機期間のパーティー参加でコロナ変異株が感染拡大

イギリスから帰国のロイター東京支局記者、自粛せずパーティーでコロナ変異株が拡大か

記事まとめ

  • ロイター社の記者が、イギリスから帰国後、自宅待機の要請に応じずパーティーに参加
  • パーティーに参加していた記者の友人と、参加していなかった記者の婚約者が発症
  • 東京支局のこの外国人記者は「2週間の自宅待機期間を破ったことは間違い」と謝罪

ロイター記者、待機期間のパーティー参加でコロナ変異株が感染拡大

ロイター記者、待機期間のパーティー参加でコロナ変異株が感染拡大

ロイター日本支社が入るビル ©共同通信社

 イギリスで発見され、日本でも市中感染が拡大している、新型コロナウイルスの変異株。ロイター社の東京支局に勤務する外国人記者が、イギリスから帰国後2週間の健康観察(自宅待機)の要請に応じず、パーティーに参加していたことが、「週刊文春」の取材で分かった。厚労省によれば、この記者はコロナに感染し、パーティー参加者に変異株の感染が確認されている。

 ロイター記者のA氏は12月中旬に休暇をとって、イギリスへ一時帰国。日本へ12月22日に戻り、空港でPCR検査を受けたところ、結果は陰性だった。

 コロナの潜伏期間は最大で14日程度とみられており、判定ミスや後から発症する場合に備えて、日本政府は入国日の翌日から起算して2週間の健康観察(自宅待機)と健康状態の報告を要請している。

 だが、記者は12月25日に港区内のパブで友人ら9人とのパーティーに参加。

 その後パーティーに参加していた友人の男性と、参加していなかったA氏の婚約者が年末から年始にかけて発症。正式な検査を受けたところ、3人とも陽性が確定した。A氏の濃厚接触者である2人は、変異株によるコロナ感染だったことが判明した。ただ、A氏からは変異株が検出されなかった。厚労省新型コロナウイルス感染症対策推進本部の担当者が補足する。

「最初に感染が分かった男性(編集部注:パーティー参加者の友人男性)の感染経路をたどったところ、イギリスから入国した男性(A氏)が見つかりました。この男性は発症から時間が経過していたため、再度検体を取ったが、調べられるウイルスの量が少なく変異株を検出できなかった。状況証拠から、この男性から2人に感染したと推定しています」

■A氏、ロイター広報の回答

 A氏にメールで取材を申し込むと、こう回答があった。

――12月25日にパブに行った?

「はい、確かに1時間ほどいました。(帰国時に)陰性だったので、安全だと考えてしまった。2週間の自宅待機期間を破ったことは間違いでした。日本のガイドラインを破って外出したのはあのパブに行った一度きりです」

 A氏が所属するロイターの広報責任者はこう回答した。

「弊社では指摘されている状況をこれまで認識しておらず、調査を行っています。弊社では全スタッフに対し、すべての渡航制限措置を厳格に守り、日本を含め、事業を展開しているそれぞれの地域の検疫規制と検査に従うよう指示しております。

 当該ジャーナリストがCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)の診断において陽性であったことが判明した際、私たちは彼に対し、自己隔離および2回の検査結果が陰性であることを確認するフォローアップなど、義務付けられているすべてのプロトコールに従うよう指示しております」

 変異株が海外で猛威を振るう中、空港でどのような水際対策をとれば感染拡大を防ぐことが可能なのか。今夏には東京五輪を控えるだけに、今後、論議を呼びそうだ。

 2月10日(水)発売の「週刊文春」では、A氏の“待機破り”や、海外渡航の中止勧告が出ている中、なぜ彼は往来が可能だったのか、変異株が猛威をふるうイギリスの状況などを詳報する。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2021年2月18日号)

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