【愛犬譲渡でGACKTが炎上中】「大きくなったら処分してる、と…」ペット探偵が見た“ヤバい飼い主”

GACKTが愛犬譲渡で炎上 ペット探偵が見た酷い飼い主は「大きくなったら処分してる」

記事まとめ

  • GACKTはYouTubeでペットロスに悩む友人の妻に愛犬を譲る動画を公開し、批判が噴出した
  • 「命の受け渡しをショーのように演出したことも炎上を招いたのでは」とペットシッター
  • ペット探偵は、依頼人に「大きくなったら処分してる」と言われて衝撃を受けたという

【愛犬譲渡でGACKTが炎上中】「大きくなったら処分してる、と…」ペット探偵が見た“ヤバい飼い主”

【愛犬譲渡でGACKTが炎上中】「大きくなったら処分してる、と…」ペット探偵が見た“ヤバい飼い主”

※写真はイメージ ©?iStock.com

 ミュージシャンのGACKTは2月10日、自身のYouTubeチャンネルに「GACKTが愛犬を里子に出しました」という動画を公開した。

 その内容は、5カ月間飼っていた愛犬・フェンディちゃんをペットロスに悩む友人の奥さんにサプライズで譲るというもの。愛らしいフェンディちゃんを見た女性は涙を流し、GACKTはフェンディちゃんに別れを告げて去るという映像が配信された。

 この動画は、公開直後から「犬はモノじゃない」「理解できない」などの批判が噴出。多少は鎮火しつつあるが、その炎は今もくすぶっている。

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■GACKTの動画はなぜ炎上したのか

 ペットシッターとしてさまざまな家庭のペットに接している原田奈央さん(仮名)は「ありえない」と眉をひそめる。

「私がシッターで訪れたご家庭のなかには、動物愛護活動をしていて里親が見つかったのでお別れをした、というご家庭もあります。でも、GACKTさんのように家族として一緒に過ごしていたペットを手放した、という話は聞いたことがないですね」

 たとえはじめから里子に出すと決めていても、別れはかなりツラいはず、と原田さんは指摘する。

「保護犬や保護猫の里親活動をしている人たちに聞くと、毎回身を切られる思いで里子に出している、と話していました。何より、受け入れ先と動物の関係構築にはさまざまなリスクが伴います。元々お利口だった子も、新しい家では無駄吠えしてしまったり、逃げ出してしまったりする可能性がある。

 今回は動画の情報だけなのでわかりませんが、ワンちゃんが抱えるリスクへのフォローを感じられなかったのが残念ですよね」

 また、動物の命の受け渡しを“ショー”のように演出したことも炎上を招いたのでは、と原田さんは話す。

「動画中や前後の動画で、顔合わせやお泊り期間を経て徐々に慣れていく様子がわかれば、ここまで炎上しなかったと思います。保護犬や保護猫も、いきなり里親に渡すのではなく、トライアル期間を経るケースが多いです。GACKTさんも段階を踏んでいると信じたいのですが、動画だけでは突然渡された“サプライズプレゼント”という印象が強いですよね」

 GACKTは、炎上を受けて「ニコニコ生放送」や「17(イチナナ)LIVE」に出演し、先方の家族との話し合いの末に受け入れが決まった経緯を語っている。事前に顔合わせをしていたかどうかは不明だが、前後の流れを映さずに「一番感動するシーン」を切り取った演出も、多くの人が拒否反応を示した原因かもしれない。

「プレゼントという発想自体に問題がありますし、ご本人が『自分はいいことをしている』という考えで行動しているのも、反感を買っていると思います。本当に動物が好きな人にとっては、数カ月一緒に過ごしたワンちゃんやネコちゃんは自分の子どもと同じ。GACKTさんの行動には賛同できないですよね」

 さまざまな問題が渦巻いている一方で、この騒動はひとつのきっかけになるのでは、と原田さんは話す。

「過激な誹謗中傷は支持できませんが、この動画に対して批判の声が上がるのは悪いことではないと思います。これを見て『さすがGACKTさん』なんて賛辞が集まったら動物を“モノ”と考えている人が多いという証拠なので、よっぽど恐ろしいですよね。フェンディちゃんは、私たちにひとつの問題提起をしてくれた存在でもあると思います」

■成犬が見当たらないと思ったら…ペット探偵に舞い込む衝撃の依頼

 長年“ペット探偵”として多くのペットとその飼い主を見てきたアイペット探偵局の白澤実さんは「そもそもフェンディちゃんとの関係が希薄だったのでは」と指摘する。

「犬や猫との暮らしは、小さい頃のやんちゃ時代や苦楽を共にして思い出を共有することで、人間にとっての価値が生まれます。GACKTさん個人の事情はわかりませんが、動物を簡単に譲渡できる人は、その犬や猫との間に歴史がない可能性が高いです」

 実際、ペットとの関係性を築いていない飼い主からの依頼も少なくないという。白澤さんはある依頼人の言葉に衝撃を受けた、と振り返る。

「依頼人のお宅に行くと、まだ幼い小型犬がたくさんいました。トイレのしつけもできていないようで、そこらじゅうに排泄物が落ちていたんです。部屋の中を見渡しても、成犬がいなかったので『大人の子はいないんですか?』と聞くと『大きくなったら処分してる』と言われました。

 その人はかわいい時期だけ飼って、そのあとは処分していたんです。高級クラブのホステスをしていてお金持ちそうだったので、動物もぬいぐるみやアクセサリーと同じ感覚なんでしょうね」

 ほかにも「1週間で見つからなかったら、新しい犬を用意してくれ」と話す飼い主もいるという。命を軽んじている依頼人からは「ペットを最後まで看取る」という覚悟が感じられない、と白澤さんは嘆く。

 ペットをモノ扱いする人がいる一方で、本当の家族として生活をしている飼い主は、粘り強く捜索を続ける傾向があるという。

「ある飼い主は小さなアパートで10頭近い成犬を飼っていて、1頭でもいなくなったら長い時間をかけて一生懸命探していました。もちろん多頭飼育は大きな問題ですが、ペットへの愛情は感じましたね。

 また、コワモテの中年男性から飼い猫探しを頼まれたときは、飼い猫が遺体で発見されるという結果になってしまったのですが、若い付き人が部屋から出ていったあとに涙を流していました。ペットを大事にしている人とそうでない人は、見た目や職業では判断できないんですよね」

 そもそも、ペットを飼うこと自体が“人間の都合”にほかならない、と白澤さんは語る。

「動物たちは人間に飼われたい、なんて思っていません。にもかかわらず、人間の都合で動物が苦しむのはおかしいですよね。彼らのように命を軽んじる人が減らない原因のひとつは『ペットショップ』にあると思います。動物の命がお金で売買される状況に、疑問を抱かない人が多すぎるのです」

■推定価格75万円…川口春奈の愛犬も批判の的に

 かわいい子犬や子猫がショーケースに並ぶペットショップは一見癒やしの空間に思える。しかし、白澤さんが言うように動物の展示販売や、売れ残りのペットの殺処分を代行する“引き取り屋”の存在など、さまざまな問題が山積しているビジネスでもある。

「ブームに流されやすい日本人は、人気の犬種や猫種をペットショップで買う傾向があります。数十年前にシベリアン・ハスキーが大ブームになったとき、多くの人がペットショップでハスキー犬を買いました。

 でも、大型犬のハスキーは成長すると運動量もかなり増えてごはんもたくさん食べるので、飼うのが大変な犬種です。当時、一時のブームに乗せられて飼った人のほとんどが、大きくなったハスキーを処分するという悲劇が起きました」

 流行は一時的なものだが、生き物の命は10年以上続く……当たり前のことのように思えるが無責任な飼い主は減らない、と白澤さん。飼う側の意識を根本から変えなければ、ペット業界の問題は解決には至らないのかもしれない。

 前出のペットシッター原田さんも「日本は動物愛護後進国」と話す。

「ヨーロッパなどでは、ペットの展示販売についての規制が日本よりも厳しいと言われています。優良なブリーダーに譲ってもらったり、シェルターからもらうのが主流のようです。動物愛護関連の法律も厳しく、日本とはまったく状況が異なります。

 日本でも愛護団体から犬や猫を迎える方法がありますが、条件が厳しいためペットショップで買うという人も少なくないです。しかも街にはペットショップがあふれているので『ペットはお金で買うもの』という認識が抜けにくいのも事実です」(原田さん)

 じつは、GACKTに続けとばかりに女優の川口春奈の愛犬・アムちゃんの存在も物議を醸している。アムちゃんはフレンチ・ブルドッグという犬種で推定価格は75万円。その値段もさることながら“ペットショップで一目惚れして買った”という入手経緯にも批判が集まっていた。

「数年前までは愛護活動をしている人や感度が高い人がペットショップの問題点を指摘している印象でしたが、最近はネットやSNSを通して一般の人たちの価値観もアップデートしているように思います。本当に少しずつですが、貴重な一歩だと思います」(同)

 現在、話題のフェンディちゃんは譲渡先で暮らしている。平穏な生活を送っていることを祈るばかりだ。

(清談社)

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