世界初!ハイテク技術を使ったスポーツの世界大会「サイバスロン」

世界初!ハイテク技術を使ったスポーツの世界大会「サイバスロン」

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2016年のオリンピックイヤーはもう終わってしまった。そう思っている人がほとんどなのではないだろうか。いやいや、まだ終わってはいないのだ。

2016年はリオデジャネイロで開催されたオリンピック、パラリンピックだけではない。実は、まだあと1つ、残っている。多くの人がご存じないのも当然だ。世界で初めての開催となる大きな大会がのこっているのだ。

□義手や義足を使ったスポーツの世界大会

3つ目の“オリンピック”は2016年10月にスイスで開かれる。電動車いすやロボット技術が応用されているハイテクな義手や義足を使ったスポーツの世界大会「サイバスロン」だ。6種目が行われ、世界25カ国から50チームが参加する(※1)。もちろん日本からも3チームが4種目に出場する。

□第3のオリンピック。その名も「サイバスロン」

「サイバー」はコンピューターを意味する。「アスロン」は競技だ。「サイバスロン」はこれらの造語なのだろうが、この言葉が意味する通り、競技に出場する障害者の能力だけでなく、技術の力も勝敗を左右する。

ここがパラリンピックと大きく違う点だ。だから、サイバスロンでは、出場する障害者は「選手」ではなく「パイロット」と呼ばれている。

□日常動作をハイテク義手を使って競う

6種目あるうちの1つをご紹介しよう。例えば、義手の競技。驚いたことに競技内容は日常生活でよく出会うものだ。食器をトレーにのせて運び、ドアノブを回してドアを開け、隣の部屋の机に置く。洗濯挟みを使って服を干す。食パンをナイフでスライスする。ジャムの瓶のふたを開ける…。健常者にとってはごく普通の動作だが、手や腕に障害がある人にとっては難しい課題だ。

こうした作業をハイテク義手を使って制限時間内に行う。これらの作業をどれだけクリアできたかによって点数が付けられ順位が決まるというものだ。

□身体的バリアーを取り除くために

日本から出場する3チームのうち1チームがこの義手の競技に参加する。電気通信大学の研究室発のベンチャー企業だ。脳から筋肉に送られる信号を動作に変えて義手を動かすという技術を開発している。

「あらゆる人から身体的なバリアーを取り除きたい」。その思いで研究を重ね、技術を認めてもらい世界に広めたいとサイバスロンの出場を決めた(※2,3)。

出場し競い合うことでさらに技術が磨かれていくことにもサイバスロンの意義はある。このベンチャー企業だけでなく、出場チームは皆、これらの技術を日常生活に使えるものにしたいという思いがあるのだ。

サイバスロンの開催はいよいよだ。日本チームがどんな技術力を見せてくれるのか、ぜひ注目したい。

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