若者vs高齢者、どっちが幸せ? 幸福感のカギは”知識”にあり

若者vs高齢者、どっちが幸せ? 幸福感のカギは”知識”にあり

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「人生で1番楽しいのは若いときなんだから、もっと楽しむべき」

 そうしたことを言う人は珍しくないが、本当にそうだろうか? アメリカで行われたある調査によると、年をとるごとに身体的な健康や思考力は低下するものの、精神的な健康や幸福度は増加するというのだ。

□高齢者は不幸せ?

 年をとると体は若い頃のようには自由に動かず、病気やケガの不安にもさらされる。離婚や死別などで、今まで親しかった人と別れることも多くなる。そのため、少々の努力で心身の健康を保て、やろうと思えば何でもできる若者よりは、高齢者のほうが不幸を感じやすいようなイメージを持っていないだろうか?

□年代別の幸福感 21〜99歳のアメリカ人1500人を調査

 ところが、真実は大きく異なるようだ。カリフォルニア大学研究チームは、カリフォルニア州サインディエゴ郡に住む21〜99歳の男女1500人を対象に、幸福感や人生への満足度を調査した。身体面と精神面の健康についてのアンケートを行い、その後、認知能力を評価するテストが電話を通して実施された(※1)。

 その結果、年をとるにつれ身体面の健康と思考力は衰えるが、幸福感や人生への満足度は高まることが分かった。高齢者は不安感、ストレス、うつ病のリスクも少なく、対象的に精神面が健康でないと答えた人は20〜30代の若い成人に最も多かった(※1)。

□知識や経験がストレスを回避しやすくする

 なぜ、高齢者のほうがより幸せを感じられるのか。「お年寄りは長く人生を過ごしきた分、ストレスを感じやすい状況への効果的な対処法を心得ているからなのではないか」と研究チームは考えている(※1)。

 たとえ困難な事態が訪れても、過去に経験していれば、問題の解決や感情のコントロールもしやすい。今まで蓄積した”知識”が、高齢者を幸福にしているのだ。

 幸せという「感情」は、常に自分の心を通して生まれる。年齢にかかわらず、幸せだと思える人は幸せだし、不幸だとしか思えない人は不幸を感じるのだろう。

 「若い頃と同じように体や頭がはたらかなくても、今は生きているだけで幸せ」という高齢者は多い。義務や責任も少なくなり、あとは残りの人生を楽しむだけと考えているからこそ、お年寄りたちは十分な幸せを感じられるのかもしれない。

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