アメリカで10代の出産が激減 日本の10代の出産事情は?

アメリカで10代の出産が激減 日本の10代の出産事情は?

記事画像

晩婚化、少子化が社会問題となっている一方で、10代という低年齢での出産も問題になる。なんとももどかしい状況だ。アメリカでは10代での出産を減らす取り組みが功を奏して、10代での出産が激減したという。

□日本の10代の出産は1万人以上

アメリカの状況を見る前に、まず日本の10代の出産事情を確認しておきたい。

国の統計によると、10代で出産した人は、2014年は約1万3000人で、ここ数年1万3000人前後で推移している。この中には、14歳以下で出産した人が43人含まれていることを指摘しておきたい。14歳以下の出産も同じく、激増することも激減することもなく推移している(※1)。

10代の妊娠出産の医学的リスクは30代と変わらないことがこれまでの研究で分かっている。では、なぜ問題になるのか。若いことで経済的に不安定だったり、配偶者が責任を果たせないといった社会的リスクが大きいからだ(※2)。

□アメリカで10代の出産が激減

他の先進国に比べて10代の出生率が高いといわれているアメリカ。米国疾病対策センター(CDC)の調べによると、2015年の10代の出生率は女性1000人あたり22.3人で、前の年に比べて8%減ったという。この20年ではなんと64%も減らすことができたという(※3)。

ちなみに、日本の2011年の15〜19歳の出生率は1000人あたり0.02人である(※4)。いかにアメリカの10代の出産が多いかがお分かりいただけるかと思う。

□カギは効果の高い避妊具

なぜ、このような10代の出生率の驚異的な低下を実現することができたのだろうか。アメリカでは国を挙げて10代の妊娠出産を減らす取り組みを実施してきた。避妊用具が増えたこと、また、性教育によって、避妊方法を知ったこと、性行為そのものが減ったことが結果に表れた。

日本では避妊具として男性用コンドームを使う人が8割を超えていて、最も一般的だ。経口避妊薬(ピル)は3.4%、子宮内避妊具(IUD)は0.9%とあまり使っている人はいないし、IUDの存在さえ知らなかったという人もいるかもしれない(※5)。

ところがアメリカではティーンエージャーが、産婦人科で処置が必要なIUDや避妊用インプラントを使っているというのだ。しかも、小児科学会も推奨している方法だという。アメリカの産婦人科学会によると、これらは妊娠する確率が、インプラントで0.05%、IUDで0.2〜0.8%と最も効果の高い避妊法とされている。ちなみに男性用コンドームは18%で効果が少ない方法の部類に入っている(※6)。

□日本も10代の若者に正しい知識を

日本の10代の妊娠出産はアメリカに比べたらわずかなものだ。しかし10代の妊娠出産は、その後の社会生活に大きな影響を与える。妊娠出産に対する正確な知識や責任ある行動を身に付けさせる教育が日本でも必要なのではないかと思う。

関連記事(外部サイト)