向精神薬の減薬・断薬を薬剤師が解説 自己判断による離脱症状に要注意

向精神薬の減薬・断薬を薬剤師が解説 自己判断による離脱症状に要注意

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精神薬を長年服用している方もいらっしゃるかとは思いますが、「向精神薬の減薬・断薬」を考えたことはありますでしょうか。

向精神薬を使い続けるか、減薬・断薬するかは精神薬を飲んでいる中で大きな悩みとなりますが、どちらの選択が正しいと言えるのでしょうか。

そこで今回は薬剤師の吉澤先生に「向精神薬の減薬・断薬」について聞いてみました。
向精神薬の減薬・断薬によるメリット
向抗精神薬の減薬・断薬は、簡単ではありません。いろいろな種類の薬を服用しているとしても症状が安定しているのであれば、減薬・断薬を急ぐ必要はありません。

将来的な減薬・断薬を意識することが自分の薬を知るきっかけとなれば、治療をスムーズに進めるためにも大きなメリットとなるでしょう。

先ずは、「自分の薬の内容をよく知り、その中で抗精神病薬は何種類かを知り、薬の服用に伴い副作用などがないかをよく観察するようにしましょう。
向精神薬の減薬・断薬によるデメリット
一番のデメリットは、減薬・断薬による離脱症状です。離脱症状とは、減薬や断薬に伴い現れる不快な身体的・精神的症状のことをいいます。

離脱症状には、いろいろな症状がありますが、例を挙げると、睡眠薬を常用していた人は断薬により睡眠障害が現れ、抗不安薬や抗鬱剤を服用していた人はより強い不安・うつ状態になります。

また、症状は薬を服用する前よりも症状が強く現れる傾向にあります。
自己判断の減薬・断薬による危険性と離脱症状
危険性
症状が悪化する事があります。症状の悪化がさらに薬を増やす結果を招いてしまう事があります。

離脱症状
・めまい
・頭痛
・吐き気
・だるさ
・しびれ
・耳鳴り
・イライラ
・不安
・不眠
・ソワソワ感
向精神薬を減薬・断薬したい場合の注意点
向精神薬の減薬・断薬は、必ず医師の指導のもと行ってください。将来的に薬を減らしたいとの希望と、現在の服薬状況と服用に伴う症状の変化などを受診時に伝えましょう。しっかりと症状が安定してから医師が減薬・断薬に向けて処方内容を変更していきます。

減薬・断薬には時間がかかり、症状の程度はいろいろですが離脱症状がともないます。また、薬によっては、離脱症状が遅れて現れる事もあるので継続的な経過観察が必要です。

離脱症状のほとんどは、時間の経過で収束していきますが、軽減する目的で薬を服用したほうが良い場合もあります。症状が出た時は、慌てずに受診し医師に相談してください。
薬剤師が考える向精神薬の減薬・断薬
どのような精神疾患での向精神薬を服用しているかにもよりますが、優先すべきは「症状の安定」だと思います。向精神薬で症状を安定させながら問題なく日常生活を送っている人は沢山います。

一方で向精神薬へのネガティブなイメージのせいか減薬・断薬を希望する患者が多いのも事実です。しかし、減薬・断薬によって日常生活に支障をきたすような離脱症状に悩まされては、本末転倒です。

もちろん、症状に応じて不要な薬は、減薬するべきだと思います。医師によって方針が違う場合もありますのでご自分の希望をしっかりと伝えてください。

精神疾患の治療には医師との信頼関係も重要なファクターとなりますのでご自身にあった信頼できる医師をみつけることも大切かと思います。
吉澤先生からのアドバイス

向精神薬の服用に関しては、減薬・断薬しない場合でも医師の指示にしたがって服用することが大切です。

コンプライアンスが不良の場合、薬の効果が切れた頃に離脱症状のような症状が出ることもあり症状が安定せず、薬を増やすという悪循環に陥りやすくなります。

将来的に減薬・断薬するためにも安定した状態となるよう医師の指示に従い治療を優先してください。

(監修:Doctors Me 医師)

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