お酒の疑問!飲むと記憶がなくなるのはなぜ?酔いレベル別に症状を解説

お酒の疑問!飲むと記憶がなくなるのはなぜ?酔いレベル別に症状を解説

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つい飲みすぎてしまい、翌朝記憶がない…どうやって家に帰ってきた?という経験をされた人は少なくはないと思います。


なぜ、お酒を飲むと記憶がなくなったり、眠くなったりするのでしょうか?


今回は、酔いのメカニズムや血中アルコール濃度による変化、気になるお酒に関する疑問などを医師に解説していただきました。





お酒を飲んで酔うメカニズム




1. アルコールは胃と小腸で取り込まれ、血液中に入ります。

2.胃腸からの血液は肝臓を通り、一部は分解され、残りは全身に運ばれ、その後も肝臓を通るたびに一部が分解されます。

3. 脳にアルコールが到達すると、脳細胞に作用し、酔いをもたらします。


お酒の種類、胃腸の状態などにもよりますが、お酒を飲んでから脳に到達するまでには30分から1時間程度を要します。




脳の部位別の役割




脳の部位によってもアルコールの影響は異なります。


■ 大脳皮質:人間ならではの高等な思考をつかさどる

■ 辺縁系:本能的な欲望や感情をつかさどる

■ 海馬:記憶の書き込みや呼び出しを行う

■ 小脳:運動のなめらかさをつかさどる

■ 延髄:呼吸や体温調節など生物としての基本的な機能を行う




アルコールの程度を表す指標




・血液中のアルコールパーセンテージ(%)

・血液中のアルコール濃度(mg/dl)

・飲酒検問で検査される呼気中のアルコール濃度(mg/呼気1リットル)




血中アルコール濃度の違いによる症状



血中アルコール濃度が0.05%未満
大脳皮質には影響が及びますが、辺縁系・海馬・小脳・延髄は正常に作動しています。


大脳皮質のうち、感情を制御する前頭葉の働きが落ち、少し陽気になる場合があります。


血中アルコール濃度が0.05%以上
大脳皮質の働きがさらに低下し、理性よりも本能や感情が強く働くようになります。


血中アルコール濃度が0.1%以上
酩酊が始まり、怒りっぽくなったり感情の制御が難しくなります。


血中アルコール濃度が0.15%以上
強い酩酊となり、小脳や大脳辺縁系まで麻痺し(細胞がうまく働かなくなり)、まっすぐ歩けなくなります。


血中アルコール濃度が0.3%以上
泥酔状態となり、海馬が働かなくなるため記憶が行われなくなります。


血中アルコール濃度が0.4%以上
生命機能を維持するための延髄も含めて麻痺し、呼吸が止まることもあります。


もちろん立って歩くことはできず、酔いつぶれて昏睡する状態です。




気になるお酒の疑問



Q1.なぜお酒を飲むと眠くなるのか?
意識をクリアに保つのに必要な脳の活動が麻痺するからです。


Q2.なぜお酒を飲むと記憶がなくなるのか?
記憶をつかさどる海馬の細胞が麻痺する(うまく働けなくなる)からです。


Q3.なぜ酔っ払っているのに無事家に帰宅できるのか?
翌日どうやって帰宅したか覚えてない人がいますが、その時やっていることの記憶を脳に書き込むことはできなくても、毎日習慣的にやっている行動をとるのに必要な回路はまだ働いているからと思われます。


Q4.なぜお酒を飲むと同じ話を何回もするのか?
「自分はこの人に先ほどこの話をすでにした」という記憶を保つことが難しくなります。


また、「この人は何度も同じ話を聞かされたら不愉快だろうし、迷惑だろう」と人を思いやったり、「酔って何度も同じ話をするような醜態は晒したくない」と理性で判断するために必要な大脳皮質の働きが落ちます。


その為、「この話を人に聞いてほしい」という自分の欲求が前面に出ている状態だからと思われます。


Q5.なぜお酒を飲むとしゃっくりが出るのか?
しゃっくりを出すために働く横隔神経が刺激されたり、飲酒によって急激に胃が膨らんで横隔膜を刺激するためと考えられます。




最後に医師から一言




どんな酒をどれだけ飲めば、血中濃度が何時間後に%になるかは、体格や肝臓のアルコール処理能力によっても異なり、分かりにくい部分があります。


ですが、一杯でも飲めば確実に注意力は落ちるため、運転や危険作業は避けるようにしましょう。


(監修:Doctors Me 医師)