首都圏在住者の4人に1人が「自宅の耐震性を把握していない」

首都圏在住者の4人に1人が「自宅の耐震性を把握していない」

@DIME アットダイム

建設業界に特化した技術系人材派遣・人材紹介サービス「Construction Engineering」を行なっているテクノプロ・コンストラクションは、首都圏(一都三県)に住む20歳〜69歳の男女を対象に、「防災意識に関する調査」をインターネットリサーチにより実施、2000名の有効サンプルを集計した。

◆首都圏居住者が自分の身に起こりうると感じる災害は「地震」「台風」「ゲリラ豪雨」

首都圏(一都三県)に住む20歳〜69歳の男女2000名(全回答者)に、自分の身にも起こりうると感じる自然災害を聞いたところ、「地震」が最も多く91.3%、次いで、「台風」77.9%、「ゲリラ豪雨・集中豪雨」74.3%、「落雷」49.3%、「高温・低温」48.2%、「大雨・洪水」48.0%が続いた。今年(2016年)の4月には、熊本県と大分県で相次いで大きな地震が発生したが、地震を自分の身にも起こりうる自然災害だと認識している人が9割以上になった。

◆「自宅は災害に対して危険な状態だと思う」3割、女性は3割半

それでは、自然災害に対して、どのくらい危険な状態にあると感じているのだろうか。全回答者(2000名)に対し、自宅や自宅周辺は自然災害に対して、危険な状態だと思うか、安全な状態だと思うかを聞いたところ、≪自宅≫では、『危険な状態だと思う』が29.9%(「非常に危険な状態だと思う」と「やや危険な状態だと思う」の合計)、『安全な状態だと思う』が55.6%(「非常に安全な状態だと思う」と「やや安全な状態だと思う」の合計)、「わからない」が14.6%となった。過半数は安全だと考えているようだが、自宅が危険な状態にあると感じている人も少なくない程度見受けられた。また、『危険な状態だと思う』は男性では26.2%、女性では33.6%と、自宅が危険な状態にあると危惧している割合は女性の方が高くなった。また、≪自宅周辺≫についても同様に聞いたところ、『危険な状態だと思う』が30.7%、『安全な状態だと思う』が55.1%となった。自宅周辺も自宅と同様に危険な状態だと感じている人が3割となっている。

次いで、首都圏に住む有職者と通学者(1549名)に対し、通勤経路・通学経路や勤務先・通学先の状態について聞いたところ、≪通勤経路・通学経路≫では、『危険な状態だと思う』が48.5%、『安全な状態だと思う』が36.3%、「わからない」が15.2%となった。通勤経路・通学経路に関しては、危険な状態だと思う割合が安全だと思う割合を上回った。また、有職者は『危険な状態だと思う』が48.4%、通学者は52.3%となった。さらに、≪勤務先・通学先≫についても同様に聞いたところ、『危険な状態だと思う』が43.7%、『安全な状態だと思う』が43.9%、「わからない」が12.5%となった。こちらの項目では、有職者で『危険な状態だと思う』と回答した割合は44.0%で、通学者の35.4%よりも高くなった。オフィスビル等の建物については学校等よりも危険な状態だと感じている人が多いようだ。また、≪勤務先周辺・通学先周辺≫では、『危険な状態だと思う』が46.8%、『安全な状態だと思う』が37.7%、「わからない」が15.6%となった。

◆自宅の耐震性は「十分でない」4割半、4人に1人が「自宅の耐震性を把握していない」

生活範囲に存在する自然災害の危険に対し、十分な防災が行なえているのだろうか。全回答者(2000名)に対し、自宅や自宅周辺の災害対策は十分に行なえて(行なわれて)いると思うかを聞いたところ、≪自宅の建物の耐震性≫については、「十分だと思う」が27.9%、「十分ではないと思う」が45.5%、「把握していない」が26.7%となった。自宅の耐震性が十分でないと感じている人が十分だと感じる人よりも多くなったほか、自宅の耐震性を把握していない人がおよそ4人に1人の割合で存在することがわかった。

また、≪災害発生時のご近所との協力関係≫では、「十分だと思う」が13.3%、「十分ではないと思う」が54.3%、「把握していない」が32.4%となっている。近所との協力関係が十分に築けていないと感じる人が過半数で、把握していない人がおよそ3人に1人の割合となっている。自宅の耐震補強等の“自助”の取り組み以上に、“共助”の取り組みが十分でないと感じている人が多いようだ。

次に、首都圏に住む有職者と通学者(1549名)に対し、≪勤務先・通学先の建物の耐震性≫について聞いたところ、「十分だと思う」が31.6%、「十分ではないと思う」が42.0%、「把握していない」が26.4%となった。勤務先・通学先別にみると、東京都では「十分だと思う」が35.7%となり、埼玉県(22.8%)、千葉県(27.0%)、神奈川県(28.0%)よりも高くなった。オフィスビル等の建物の耐震性が十分でないと感じる人が多い中、東京都は一都三県の中では比較的、十分な耐震性があると感じられているようだ。

さらに、≪勤務先・通学先での災害発生時の備え≫について聞いたところ、「十分だと思う」が25.9%、「十分ではないと思う」が44.5%、「把握していない」が29.6%となった。勤務先や通学先の耐震性や災害対策状況が十分でないと感じている人が多いことがわかった。

◆家庭で行なう地震への備え4人に1人は「何もしていない」「防災グッズの用意」「家具や家電の固定」「避難経路の確認」等は実施率3割以下

全回答者(2000名)に対し、家庭で地震への備えとして実践していることを聞いたところ、「食料や飲料水の備蓄」が55.1%で最も高く、次いで、「防災グッズの用意」28.7%、「家具や家電の固定」24.8%、「避難場所・避難経路の確認」24.2%、「生活用水の確保」20.9%、「地震保険の加入」20.5%が続いた。また、特に家庭で地震への備えを実践していないとする「特になし」が24.3%と、およそ4人に1人の割合で見られた。備蓄している人は過半数となったものの、地震を自分の身にも起こりうる自然災害だと認識している人が9割以上となったことを鑑みると、いつ起きてもおかしくない災害だと感じながらも、具体的な備えは行なっていない人が多くいる状況だといえそうだ。男女別にみると、「防災グッズの用意」は男性で23.3%、女性で34.0%、「避難場所・避難経路の確認」は男性で18.4%、女性で30.0%と、女性の方が実践している割合が高くなった。

さらに、全回答者(2000名)に対し、備蓄や普段買いだめしている食料や飲料水は、災害時に何日分の生活が可能な量があるかを聞いたところ、「1日分未満」が21.2%、「1日分」が14.8%、「2日分」が19.0%となり、合計で『3日分未満』が55.0%、対して、『3日分以上』の備蓄ができている人は45.2%と半数以下、「7日分以上」では8.5%と1割を下回る水準となった。災害用の備蓄は、最低でも3日分の量、南海トラフ巨大地震や首都直下型地震等の大規模な地震に備えるには7日分以上の量が望ましいとされているので、備蓄が十分にできているとは言えない現状にあるようだ。年代別に『3日分以上』の割合をみると、50代は50.5%、60代は70.0%となった一方で、20代(43.4%)や30代(41.2%)、40代(44.3%)では4割台に留まった。特に、若い年代で、地震に備えた家庭の備蓄が不足しているようだ。

文/編集部

 

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