サントリーはなぜ『伊右衛門』に炭酸を入れたのか?

サントリーはなぜ『伊右衛門』に炭酸を入れたのか?

@DIME アットダイム

あのおなじみの緑茶「伊右衛門」が、10月11日(火)より、緑茶の炭酸飲料を2つのコンビニ限定で発売した。それが「緑茶のキレとゆずの香りが楽しめる、無糖炭酸」で、「緑茶の香味を感じながら爽快な刺激と味わい」が楽しめるというこのドリンク。そもそもなぜ緑茶が炭酸飲料になったのか。その思い切った冒険の背景をサントリー食品インターナショナルに聞いた。

■伊右衛門が炭酸飲料に!? その理由とは?

今回、『サントリー緑茶 伊右衛門』から、『伊右衛門 スパークリングドライ』という無糖炭酸飲料が誕生した。緑茶の炭酸飲料というのは、まったくもって新しい飲み物だ。開発したサントリー食品インターナショナルの担当者に、その開発に至った背景を聞いてみた。

―なぜ「伊右衛門」に炭酸を入れようと考えたのですか?

「40代以上の方は、急須で淹れた緑茶の飲用経験が多く、ペットボトルのお茶を、急須緑茶の代替として飲んでいただいています。

それに対し、20代を中心とした若い方は、急須緑茶の飲用経験が少なく、40代以上の方のような情緒的な安心感を緑茶に対して抱いていないように感じます。このような若い方に、もっと緑茶の魅力をお伝えしていきたいと思い、「緑茶飲料としての新しい価値提案」を行っていこうと考えました。このことで、緑茶飲料市場の活性化につながるのではないかというねらいです」

―なぜこのような冒険ができたのでしょうか?

「『伊右衛門』は、京都老舗茶舗『福寿園』の、お茶に関する多くの知見が活かされています。そんな『伊右衛門』だからこそ、できたことです。また、新たな付加価値の加わった商品を発売することで、緑茶の新しい愉しみ方を広げていきたいという想いもありました」

■従来の緑茶との違い

開発担当者によれば、従来の純粋なお茶と、この炭酸入りの「伊右衛門 スパークリングドライ」とでは、次のような提供したい価値の違いがあるという。

「伊右衛門」の価値:ほっと一息・リラックス
「伊右衛門 スパークリングドライ」の価値:すっきり・リフレッシュ

「『伊右衛門』は、ほっと一息、リラックスするシーンを想定しているのに対し、『伊右衛門スパークリングドライ』は、無糖茶や無糖炭酸水を好んで飲んでいる20〜30代のオフィスワーカーをメインターゲットとし、仕事中のリフレッシュに飲用していただくことを想定しています」

―ゆずピールエキスを入れて、風味をつけられたそうですが、どのような意図があるのですか?

「『伊右衛門スパークリングドライ』は、『福寿園』の茶匠が厳選した複数の国産茶葉(100%使用)をブレンドすることにより、緑茶の香味は感じられつつも、すっきりしたキレのある緑茶の味を実現しています。そこへ、さらにゆずピールエキスを加えることで、ゆずの爽やかな香り立ちと心地の良い苦味を付与し、よりリフレッシュするシーンに適した中味に仕上げています」

■決して奇抜さは狙っていない

緑茶に炭酸、ゆずピールエキスと、既存緑茶にはない、爽快な味わいが特長の『伊右衛門スパークリングドライ』。本来の「伊右衛門」ファンや緑茶好きからすれば、この新しい味わいに、少し戸惑うこともありそうだ。

「当社としましては、決して奇抜な商品という位置付けではなく、お茶の新しい愉しみ方をご提案したいと考えております。

例えば、一日の中で、ほっと一息つき、リラックスするシーンや、お食事時にはいつもの「伊右衛門」を。リフレッシュしたいときやお風呂上りなどは「伊右衛門スパークリングドライ」を、といったように、その時々の気分やシーンに合わせて、飲み分けながら愉しんでいただければと思っています」

急須で淹れた緑茶の体験の薄い世代に、本来の緑茶に親しんでもらうためには、緑茶でほっこりするのではなく、リフレッシュしてもらうほうが先決なのかもしれない。

この秋、お茶好きもそうでない人も、一度は味見をしてみよう。

(取材協力)
サントリー食品インターナショナル株式会社
http://www.suntory.co.jp/softdrink/iyemon/green_tea/line-up/index.html
※「伊右衛門 スパークリングドライ」(490mlペットボトル)は2016年10月11日(火)より全国のファミリーマート、サークルK・サンクス限定で販売。(販売終了時期未定)

取材・文/石原亜香利

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