「未婚の子供のこの先が心配…」子どもの結婚のために親は何ができる?

「未婚の子供のこの先が心配…」子どもの結婚のために親は何ができる?

『わが子の結婚のために親ができること─親御さんのための婚活本』(大橋清朗/清流出版)

 親はわが子の幸せを願うもの。大きく成長し、自立を見届け、できるなら自分のように結婚もしてもらいたい…。

 日本の未婚率が上昇している。『わが子の結婚のために親ができること─親御さんのための婚活本』(大橋清朗/清流出版)によると、30歳までに結婚している人は全体の約5割。しかし、今の親世代である60〜80代は、30歳までに約9割が結婚していた。そのため、親は20代で 結婚するのが当たり前だとわが子に期待する。

 一方で、子どもとしては周囲に未婚者が多く、既婚者からは結婚生活の愚痴を聞かされ、結婚していなくても生活に困らないどころか自分の好きなことにお金を使えるため、「結婚は当分必要ない」と考える。未婚者が増えているのは、個人の考え方ではなく、社会の変化 によるところが大きいのかもしれない。

 しかしながら、「一生を独身で過ごしたい」と願っている人は案外少ないらしい。本書が紹介している調査によると、「将来結婚する気がある未婚者」は未婚者全体の約8〜9割にものぼるという。「いずれは結婚しよう」とほとんどの未婚者は考えているのだ。

 同時に、未婚者の親も「わが子がそう考えているのだから、出会いがあれば自然と結婚へと進むだろう」と考えているらしい。しかし、本書は、そんな楽観的な考えではダメだとバッサリ。歳を取るほど、結婚へのハードルは高くなる。未婚のまま50歳あたりになると、国の調査上では「生涯未婚」と認識されるようになるらしい。「生涯未婚」が現実味を帯び始めるのは、30歳だ。

 本書によると、30歳以降で結婚できる未婚者は、10人中3人。さらに、国の調査によると未婚者の2〜3割には恋人がいるため、30歳時点で何年も恋人がいない人が30歳以降で結婚できる確率は、1割を切るかもしれないという。人気がある異性の多くは20代までにパートナーを見つけるため、30歳以降は「良い異性」が極端に見つかりにくくなる。

 それでも子どもの結婚を願ってやまない親は、どうすればよいのだろうか。婚活セミナーの講師を長年務めてきた著者は、他の婚活セミナー同様「結婚するためにはコミュニケーション能力のアップが必要」と考えていたが、多くの未婚者と接するうちに、それ以上に重要なものが、前述した結婚達成率を知ることだと確信した。親はまず、子どもに、自らが置かれた状況を正確に知らせることが必要だ。そして本書は、子どもの気持ちを変えるために、母親だけでなく、父親もわが子の結婚に積極的にかかわることを勧めている。

 両親が揃って婚活に協力することで結婚成功率が高まる。かかわる際、「結婚しろ」と言うだけでなく、自ら行動することが大切だ。親が各種婚活イベントや結婚相談所などに足を向け、婚活情報を収集する姿を見せることで、「まだ結婚はいいか…」と考えているわが子が、熱意にほだされやすくなる。

 本書は、「わが子のことを本気で考えるのは親しかいない」「わが子より人生経験を積んでいる親だからこそ伝えられることがある」と、子の結婚に親の後押しが大きな力になるとエールを送っている。

文=ルートつつみ

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