日本の公安調査庁「アゾフ大隊はネオナチ」記載削除の赤っ恥 “鵜呑み誤報”にロシア猛批判

日本の公安調査庁「アゾフ大隊はネオナチ」記載削除の赤っ恥 “鵜呑み誤報”にロシア猛批判

露侵攻巡り公安調査庁"誤報"

日本の公安調査庁「アゾフ大隊はネオナチ」記載削除の赤っ恥 “鵜呑み誤報”にロシア猛批判

ウクライナの「アゾフ大隊」の兵士たち(C)Lafargue Raphael/ABACA/共同通信イメージズ

 ロシア軍の攻撃で激戦地となっているウクライナ南東部のマリウポリで、「最後まで戦う」と気を吐いているのが、精鋭部隊「アゾフ大隊」だ。アゾフ大隊は、「ネオナチ集団が結成した」との報道があり、日本の諜報機関も「アゾフはネオナチ」としていたが、理由も明示せず、突然撤回してしまった。これが、日ロ間で物議を醸している。

 突然、見解を撤回したのは、法務省の外局である「公安調査庁」。いわゆる公安警察と違って、逮捕権も強制捜査権もない諜報機関だ。年1回発行する「国際テロリズム要覧」のネット版記事に載せていた〈ネオナチ組織がアゾフ大隊を結成した〉といった記述を、今月8日にバッサリ削除したのだった。公調はその理由をHP(8日付)でこう説明している。

〈(要覧は)内外の各種報道、研究機関等が公表する報告書等から収集した公開情報を取りまとめたもの〉〈(公調の)独自の評価を加えたものではなく(中略)『アゾフ大隊』をネオナチ組織と認めたものではありません〉

 要するに「アゾフ=ネオナチ」は、新聞などに書いてあった情報を並べただけであって、公調の独自見解ではないということらしい。しかし、諜報機関でありながら、公開情報をまとめただけとは、諜報機関としての存在価値がないと自ら認めたようなものだ。意味不明な言い訳を展開したのには理由がある。

「今月1日、駐日ロシア大使館が『公調がアゾフ大隊をネオナチと認めた』という趣旨のツイートを投稿したのです。ロシアが軍事侵攻の理由に挙げている『非ナチ化』の妥当性を、日本政府が裏付けたという主張です。このツイートが拡散したため、公調は慌てて要覧の記述を削除したのです」(霞が関関係者)

さすがにマズいと思ったものの…

 記事削除で一件落着と思いきや、そうはいかなかった。公調の動きにロシア側が即反応。ロシア外務省のザハロワ報道官は12日、公調の記事削除に言及した。「遺憾ながら日本は国家としてロシア嫌悪の列に並んだ」「アジアの中で(ロシア嫌悪の)1列目に立った」と批判したのだ。

 公調に見解を聞いたが、「8日にHPで示した以上の見解はない」(広報室)とのことだった。

「撤回前の公調の見解は、ウクライナ軍の精鋭部隊をネオナチと断じているのだから、ウクライナを『非ナチ化』するというロシア側の訴えに正当性を与えるも同然です。西側諸国がウクライナを支援しているから、公調としてはさすがにマズいと考え、事が大きくなる前に記事を削除したのでしょう。ところが、ロシアに気付かれてしまったということだと思います」(前出の霞が関関係者)

 実際に、アゾフ大隊がネオナチ的な傾向にあったと何度か報じられている。大慌ての末の削除は赤っ恥だ。 

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