ケタ外れの異常気象と新型コロナで「休むも相場」に徹する

ケタ外れの異常気象と新型コロナで「休むも相場」に徹する

南極(C)新華社/共同通信イメージズ

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 1月の降雪量は、全国的に1961年の統計開始以来の少なさだった。平均気温は平年よりも東日本(関東甲信、北陸、東海)で2・7度、西日本(近畿、中国、四国、九州)で2・8度高く、気温の統計のある46年以降で最も暖かかった。

 九州や四国では1月27〜28日に季節外れの大雨が降った。気象庁は「冬は気温が低く、大気の水蒸気量が少ないため大雨は多くない。1月に立て続けに記録的短時間大雨情報が出るのは例がない」という。

 世界気象機関(WMO)は2月7日、南極で過去最高気温となる18・3度が観測された可能性があるとして情報を精査すると発表。9日には、ブラジルの科学者らによると南極の気温が観測史上初めて20・7度に達したという。これまでの最高気温は15年3月24日の17・5度。イラクの首都バグダッドでは2月11日、過去100年で2度目となる積雪があった。中東で積雪は異常だ。

 他方、アフリカ南部で大量のバッタが発生、異常気象が原因とみられ、国連食糧農業機関(FAO)によるとケニアでは過去70年で最悪の農作物被害とした。国連人道問題調整事務所(OCHA)は2月10日、アフリカ東部にバッタの大群が襲来、7600万ドルの緊急対策資金が必要とした。

 新型コロナウイルスの感染拡大が続いているように、まさに異常事態が起きている。

 内閣府が17日に発表した19年10〜12月(第4四半期)の国内総生産(GDP)速報値は前期比年率マイナス6・3%と5四半期ぶりにマイナス。私は20年1〜3月期もマイナスとなり、2四半期連続マイナスになると予想する。そうなると日本はリセッション(景気後退)入りと判断される。

 国内では新型コロナウイルスの院内感染も起き、医療機関内の院内感染拡大は、その医療機能の停止につながる非常事態である。

 新型コロナウイルスで日本の経済成長率は一段と下振れするとの懸念から、すでに投資家は日本株に連動する上場投資信託(ETF)から資金を引き揚げている。ブルームバーグの集計データによると、「JPモルガン・ベータビルダーズ・ジャパンETF」から2月12日に3億1500万ドルが流出。同ETFからの1日の流出額としては18年6月の設定以来最大となった。

 市場に非常事態の警報が鳴り響いている。自宅待機、外出禁止ではないが、「休むも相場」である。

(中西文行/「ロータス投資研究所」代表)

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