インパクト投資で社会貢献とリターンを両立…注意点は?

インパクト投資で社会貢献とリターンを両立…注意点は?

クラウドクレジット(CROWD CREDIT公式サイト)

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 社会貢献と投資リターンを両立できる「インパクト投資」が広がっている。なかでも、クラウドファンディングを利用したインパクト投資は、少額から参加できるのが魅力だ。たとえば、ミュージックセキュリティーズが2019年8月に募集した「LIPミャンマーMJI貧困削減ファンド1」には、3カ月間で約4000万円の資金が集まった。1口3万1500円で手数料1500円を除いた3万円が出資金となる。

 集まった資金はミャンマーのマイクロファイナンス機関を通じて現地の女性零細事業者らに融資される。期間は3年で投資家には毎年分配金が支払われ、満期時には元本が戻ってくる。投資額に対する償還率は117・5%で、年平均利回りは5・8%だ。現地スタディーツアーに参加できるなど、クラウドファンディングらしい特典もある。

 クラウドクレジット社は、複数の案件に分散投資できるインパクト投資を扱っている。

 たとえば現在募集中の「社会的インパクト重視型パッケージ6号」は、メキシコ女性起業家支援ファンドなど4つの案件に分散投資する商品だ。期間は約2年で利回りは年9・6%。

 クラウドファンディングを利用したインパクト投資は、一般的な金融商品より高いリターンが期待できるが、元本割れリスクもあるので注意が必要。また、海外案件が対象であれば、為替リスクもある。

 一方でインパクト投資が可能な投資信託もある。三井住友DSアセットマネジメントが運用する「世界インパクト投資ファンド」は、投資家の資金を社会的課題の解決に取り組む企業の株式に投資する。20年5月末時点の投資資産の配分は、衣食住の確保46・3%、生活の質向上23・7%、環境問題28・1%となっている。年2回の分配があり2016年8月以降の設定来分配金は3250円。1万円でスタートした基準価額は9511円に下がっているが、分配金を加算すれば、2761円のプラス。コロナショックの影響が残る中での成績としては、まずまずだろう。購入時手数料が3%、信託報酬が年1・8%とコストは高めだが、手軽に社会貢献できるのはメリットだ。

(経済ジャーナリスト・向山勇)

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