ポケモンGOの危険性は容易に性犯罪ツールとして利用されやすいこと!?

ポケモンGOの危険性は容易に性犯罪ツールとして利用されやすいこと!?

ポケモンGOの危なさはどこになる?(shutterstock.com)

 世界中でパンデミック状態を作り出し、あっという間の冷却化あるいは定着化を迎えた「ポケモンGO」。このゲームの危険性が本当はどんなところにあるのかを考えてみた。

 米サンディエゴ州立大学公衆衛生学教授のJohn Ayers氏の研究よると、ポケモンGO関連のツイッターの投稿を分析した結果、憂慮すべき数のプレイヤーが車の中や交通量の多い場所でこのゲームをプレイしていることが判明した。また、同ゲームに起因する自動車事故は、7月の10日間で少なくとも14件以上発生していることもわかった。

 7月の10日間に無作為抽出した4,000件のツイッターの投稿から、多くのプレイヤーが自動車に頼ってポケモンを探していることがわかった。今回の研究では、「ポケモン」「運転」「車」などの単語が含まれるツイッターの投稿のほか、「ポケモン」「運転」という単語の含まれるニュース報道も調べた。

 その結果、3分の1の投稿が、ドライバー(約18%)、同乗者(11%)、歩行者(4%)がポケモンGOにより注意散漫になっていることを示唆するものであった。ツイッター全体では同様の報告が10日間で約11万4,000件あったと推定された。この知見は「JAMA Internal Medicine」オンライン版に9月16日掲載された。

 ポケモンGOのターゲット層である16〜24歳では、死亡原因の首位は自動車事故であるとAyers氏は指摘する。米国自動車協会(AAA)によると、若いドライバーは注意散漫になりやすく、この年代による交通事故の59%は6秒以内の注意散漫に伴い生じている。

 ポケモンGOは移動速度が時速10マイル(約16km)を超えるとプレイが制限されるが、この制限は容易に解除できるため、運転中のプレイに大きな影響はない。ヘルスデーは、ゲームの製造元であるNiantic社に接触を試みたが、コメントは得られなかった。

 Ayers氏は、「ゲームやスマートフォンの製造者は、自動車での移動中や赤信号での停車中、さらには車道の近くや駐車場においても、こうした拡張現実ゲームのプレイを制限する対策を取る必要がある」と述べている。

 Adkins氏は、この種のゲームは今後も出てくると思われるため、注意散漫な状態で自動車を運転する危険性を理解することが不可欠であると指摘し、今回の研究はドライバーのスマホ利用がメッセージや通話に限らないことを示すものだと付け加えている。
本当の怖さは犯罪誘発性の基本構造ではないのか?

 ポケモンGOの自転車事故の可能性についてはすでに記事になっている。『ポケモンGOで「自己破産」!? チャリプレーヤーは自転車事故保険に加入すべし』

 しかし状況は常に変化し続ける。海外で先行発売され、日本では9月16日に購入可能となったデバイス「ポケモンGOプラス」をスマホと連動させると、近くのポケモンの存在を振動で知らせてくれる。これによってiPhoneやスマートフォンの画面を見ずに、ボタンを押すだけでポケモンを捕まえることが可能になってきた。

 これまで散々問題になっていた「歩きスマホ」の危険性や、今回の調査での自動車事故などは多少軽減されそうだ。

 しかし、それよりもポケモンGOの危険性は別のところにある。

 発売当時その危険性をいち早く予見し対策に踏み切ったのは、ニューヨーク州だった。
ニューヨーク州更生・社会内監視局は、保護監察中の性犯罪者のゲーム利用を禁止すると発表した。好きな場所にポケモンを呼び寄せられる「ルアー」といアイテムを犯罪者が使い、子どもを危険な場所におびき寄せることを危惧した予防措置だ。

 国内ではまだそうした子供をタ−ゲットにした性犯罪は起きていないが、もはや時間の問題ではないのか。

 ポケモンGO自体にはチャット機能がついていないために、海外では「GoChat」というチャットアプリが公開から5日間で100万人のユーザーを獲得してサーバーダウンの状態になっている。また無料で使えるボイスチャットアプリ「GO together」も日本でダウンロードが可能だ。

 これもアメリカだが「PokeDates」という出会い系サービスはポケモンGOユーザーを対象にして、マッチングをしてくれる。ポケモンGOナンパを指南する国内のナンパ講座も出ている。こうしたサードパーティーが提供するコミュニケーションツールやサイトがどのように利用されるのか未知数だが犯罪のチャンスは少なくない。

 そもそもポケストップやジムなどとして使用されている場所(位置情報)は、先行して開発されたゲーム「Ingress」で申請されたものだ。すでに原子力発電所や裁判所、広島の平和記念公園などにプレイヤーが殺到して物議をかもし出したが、単純な危険箇所でさえ見落とされている。

 いわんや犯罪容易性という視点で申請された場所の安全性の確認はきわめてずさんだといわざるを得ない。

 「Ingress」のエージェント(プレーヤー)のコア層は30代だといわれているが、ある程度の危険察知や対応が可能な大人だ。しかし、ポケモンGOでは年齢制限はあるものの子供たちの大量参加がある。人気のない犯罪が容易な場所、犯罪者の自宅付近などに子供たちが誘導された場合はこのソフトの犯罪加担の責任は大きい。

 これまでマクドナルドがポケモンGOとコラボしてポケスポットとなったが、今後は新たなポケスポットの申請が可能になるといわれている。明確な犯罪の意志を持って位置情報を申請された場合、「Ingress」での審査程度のゆるさでは、ゲームを配信している企業としての安全確保の責任は果たせないのではないのか?

 子供たちが被害にあってからでは遅い!
(文=編集部)

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