小林麻央「乳がん検診」で発見できた?40歳以下の検診は無意味!マンモグラフィで「がん細胞」拡散

小林麻央「乳がん検診」で発見できた?40歳以下の検診は無意味!マンモグラフィで「がん細胞」拡散

最近は20〜30代の乳がん患者も増加(shutterstock.com)

 J-CASTニュース(10月3日)は、乳がんと闘病中のフリーアナウンサーの小林麻央さんが「根治は難しい状態かもしれない」とブログで明かしたと伝えた。

 小林さんは「がんの進行度は末期がんのステージWだが、奇跡を起こしたい。5年後も10年後も生きたい。この世界に生きているのは本当に素晴らしい。大きい夢や目標もまだある。できることはすべてやりたい!」と生き抜く意志と希望を熱く燃やしている。

乳がんは5年生存率は87.9%、10年生存率は79.3%

 国立がん研究センターの「2015年のがん統計予測」によれば、乳がん罹患数8万9400人、死亡数1万3800人。罹患数は1995年以降に急増し、女性が罹るがんのトップを占める。40代後半〜50代前半の発症率が高かったが、最近は20〜30代や閉経後の60代の発症も少なくない。

 このまま推移すると、有病者数は2024年まで増加し続けると予測される。5年相対生存率は87.9%、10年相対生存率は79.3%(2002〜2006年追跡調査)。北関東、中国、四国の発症率が高い。

 乳がんは、乳房の中にある母乳を作る小葉組織や母乳を運ぶ乳管組織にできる悪性腫瘍。小葉組織にできる小葉がんは5〜10%、乳管にできる乳管がんがほとんどだ。

 乳管がんは、がん細胞が小葉や乳管の中に留まる非浸潤性乳管がんと、がん細胞が乳管の外に出る浸潤性乳管がんに分かれる。放置すれば、がん細胞が乳腺の外に浸潤するため、リンパ節、骨、肺、肝臓、脳などへ転移する。小林さんは、浸潤性乳管がんのステージWと考えられる。

20〜30代の乳がん検診は有効か?

 乳がんの実態は分かった。では、20〜30代の乳がん検診は効果があるのだろうか? 受ける必要があるのだろうか?

 がん検診の有効性を評価し、がん検診の精度管理の研究を続けるがん検診の第一人者がいる。『がん検診は誤解だらけ 何を選んでどう受ける』(NHK出版生活人新書)の著書がある国立がん研究センターがん予防・検診研究センター検診研究部の斎藤博部長だ。

 乳がんを早期発見し、転移性乳がんの発生を減らすために行われるのが、マンモグラフィ検診だ。自治体のガイドラインでは、40代以上を対象に実施されている。若い世代の発症も急増しているのに、なぜ40代以上だけなのか?

 斎藤部長によれば、20〜30代のマンモグラフィ検診の有効性を裏づける明確なエビデンスはほとんどなく、むしろ不利益が多いからだ。

 何か症状がある人が受けるのが「検査」なら、健康な人が受けるのが「検診」だ。検診には自治体や職場などが実施する「対策型」と、人間ドックなど個人が自費で受ける「任意型」がある。したがって、検診は費用や受診者の物理的・精神的な負担などを考えれば、検診を受ける利益が不利益を上回らないかぎり受ける意味も価値もない。

 つまり、マンモグラフィ検診は「早期発見で死亡率が低下するという科学的根拠がある検診だけが有効」になる。言い換えれば、マンモグラフィ検診は、40歳以降は有効だが、40歳未満の有効性は実証されていない。
20〜30代のマンモグラフィ検診の有効性は期待できない

 しかも、マンモグラフィ検診を受けると、必ず不利益が生じる。20〜30代がマンモグラフィ検診によって受ける不利益は何か?

 乳腺が発達している20〜30代は、乳腺密度が高く、乳腺としこりを判別しにくいので、マンモグラフィ検診は偽陽性(陰性なのに陽性反応を示す)による誤診が多くなる。その結果、不必要な検査や過剰な治療によって手術を受けたり、放射線を被曝したり、確定診断までの不安感や精神的なストレスが生じたり、進行しないがんの発見につながるリスクも負わなければならない。

 このような不利益やデメリットがあるため、20〜30代のマンモグラフィ検診の有効性は期待できないし、乳がん死亡率を減少させないことにつながっている。

マンモグラフィは乳がん細胞を全身に拡散させてしまう恐れも

 さらに、マンモグラフィ検診は、乳房を痛くなるほど、きつく圧迫することから、血管が破壊され、発見されていない乳がん細胞を全身に拡散させてしまう恐れもある。

 スウェーデンの臨床研究によると、マンモグラフィ検診によって、がんの転移が最大80%まで増加したため、マンモグラフィ検診を受けた女性は、受けなかった女性より、およそ30%も死亡率が高くなった。

 20〜30代は、マンモグラフィ検診より超音波検診が適するとする意見もある。だが、超音波検診は、細かい石灰化が発見しにくい、検査する医師の技術レベルによって発見率が異なる、死亡率を下げるエビデンスはないなどのデメリットがある。

 ちなみに、世界的な臨床研究の評価誌『コクランレビュー』によれば、60万人以上の女性を対象に行った臨床試験を統合的に検証したところ、マンモグラフィ検診は、死亡率を下げる効果はなく、有益性は認められないと指摘している。

乳がんハイリスクをセルフチェックしてみよう!

 マンモグラフィ検診を受けても受けなくても死亡率は変わらない! あなたが20〜30代なら、この結論をどのように受け止め、判断し、行動するのが賢明だろうか?

 マンモグラフィ検診より安全で効果がある乳がん検査がある! 乳がんをセルフチェックする自己触診だ。アメリカでは乳がんを発症する女性のおよそ90%が乳がんを自分で発見している。

 自己触診の正確性をより高めるために、センサーパッドを使用するといいだろう。センサーパッドは、潤滑剤を入れたプラスチックシートだ。生理が終わった4〜5日後の乳房の柔らかい時に、このシートを乳房の上に乗せて自己触診すると、異常があれば発見しやすい。毎月、日を決めてセルフチェックしよう!

 この定期的なセルフチェックをしつつ、医師の定期的な触診を受けていれば、検知率は87%と高まる。フィンランドでの調査によると、セルフチェックしている女性はセルフチェックしない女性たちよりも、乳がんによる死亡者数が30%も少なかった。

 大切な乳房を傷つけない。乳がんの発症リスクを高めない。簡単に続けられる。セルフチェックを習慣化しよう。

 ただし、下のチェックリストに1つでも該当する人は、家族性・遺伝性乳がんの可能性があるため、乳腺の専門家に相談し、すぐに定期検診を受けてほしい。乳がんのハイリスクをチェックしよう!

?? 40歳未満で乳がんを発症した血縁者がいる
?? 年齢を問わず、卵巣がんになった血縁者がいる
?? 年齢を問わず、血縁者に原発乳がんを2個以上発症した人がいる
?? 血縁者に男性乳がんになった人がいる
?? 乳がんになった血縁者が自分を含め3人以上いる
?? BRCAという遺伝性乳がんの遺伝子変異が確認された血縁者がいる
?? 抗がん薬、分子標的薬、ホルモン療法薬のいずれもの治療が難しい(トリプルネガティブ)といわれた乳がんの血縁者がいる
(出典:NIKKEI STYLE WOMAN SMART)

(文=編集部)

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