食物のレクチンが肥満・病気の原因!? グルテンフリーに続く新たな食事法とは?

食物のレクチンが肥満・病気の原因!? グルテンフリーに続く新たな食事法とは?

玄米、パン、パスタだけでなく、豆腐、枝豆もダメ

 カラダに良いはずの野菜や穀物が、じつは害をなすとしたら? 

 アメリカの著名な心臓外科医であるスティーブン・ガンドリー博士は、自身の患者たちの治療を通して、植物の種子などに含まれる「レクチン」というタンパク質が、現代人の健康を阻害しているということを発見した。

 全粒粉パンや玄米、豆腐、トマトをはじめ、「健康的」とされている食品が、実は肥満や病気をもたらす原因になると警鐘を鳴らしている。

 『The Plant Paradox』と題されたガンドリー博士の著作は、Amazon.comの売上ランキングの上位を席巻し、その邦訳版が今年6月に『食のパラドックス 6週間で体がよみがえる食事法』(白澤卓二:訳/翔泳社)と題して上梓された。

 本書では、4億年前から続く植物と動物の関係をめぐるサイエンスヒストリーから、まったく新しい食事法「プラント・パラドックス・プログラム」までを3つのパートで紹介。

 食べても「良い食品」「ダメな食品」リストを元に、今までの常識をくつがえす健康長寿となる食事プログラムを、患者症例と学術的根拠を盛り込みながら理論的に解説している。

「レクチン」が肥満・病気の原因に?!
 人間は、植物を「食べ物」とみなしているが、当然のことながら、植物はすすんで「食べられたい」わけではない。動いて逃げることの叶わない植物は、生き残り、繁栄していくために、様々な防衛戦略を生み出してきた。

 そのひとつが、「レクチン」という捕食者にとっては毒となるタンパク質だ。レクチンは現代人の食生活の変化も影響し、主に人間の腸へダメージを与えるようになった。

 本書のPART1では、この進化の過程を紹介するとともに、ヒトや動物の体にレクチンがどのように悪さをするのかを、メタファーを多用し面白く解説している。

 また、近年流行の「グルテンフリーダイエット」だが、グルテンは数千種類もあるレクチンの一種にすぎない。そのため、グルテンだけを排除してもダイエット効果はない。

 ガンドリー博士は、グルテンのみならず「レクチンを排除すること」が自己免疫疾患やダイエットなどに効果があると説明。グルテンフリーダイエットに続く、新たなダイエット法として、多くの人がこの食事法を実践しているという。

 本書のPART2では、博士が生み出したレクチンフリーな食事法を、学術的根拠を盛り込みつつ解説。重篤な病気(糖尿病、認知症、心臓病、ALS、パーキンソン病など)を対象にしたスペシャルプログラムも収載されている。

 またレクチンの大部分は、植物の種子部分に含まれている。今まで「健康に良い」とされてきた食品に含まれていることが多く、全粒粉や玄米などは、実は多くのレクチンを含んでいるという。それを【毒】と【味方】に分けた食品リストが以下のものだ。

○【毒】 「食べてはいけない食品」:玄米、パン、パスタ、蕎麦、シリアル、ジャガイモ、豆類全般(もやしのようなスプラウトもダメ)、豆腐、枝豆、ピーナツ、カシューナッツ、チアシード、トマト、ナス、キュウリ、カボチャ、メロン...など

○【味方】 体がよろこぶ「食べて良い食品」:アボカド、ナッツ全般、栗、ココナッツ、オリーブ、ダークチョコレート、海藻、キノコ、ブロッコリー、白菜、キャベツ、オクラ、玉ねぎ、葉菜、サツマイモ、イチゴ、キウイ、味噌、キムチ...など

 そして、PART3では、食べてよい食品リストをもとにした2週間の献立と、食材について紹介されている。
ベストセラーの可能性も?
 レクチンの危険性を説いた本書は、全米で評判になったこともあり、Amazon.comには多くの好意的なカスタマーレビューが寄せられている。原初の発売は2017年4月25日だが、2018年7月3日で、その数は1498件! しかも、約70%が星5つという驚異的な高評価だ。

 肥満大国のアメリカだからこそのベストセラーとも言えなくないが、日本でも健康およびダイエットに関する本は、社会現象と呼んでもいいほどのブームになるベストセラーが周期的に生まれる。

 本書『食のパラドックス 6週間で体がよみがえる食事法』も、その可能性を十分に秘めていると言えるだろう。
(文=編集部)

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