放課後の教室清掃は生徒の仕事か?元国会議員が見た海外の学校事情

放課後の教室清掃は生徒の仕事か?元国会議員が見た海外の学校事情

放課後の教室清掃は生徒の仕事か?元国会議員が見た海外の学校事情

「子育てに正解なし」と言いますが、我が子にとってベストな選択をと考えると、やはり色々な場面で迷ってしまうのが親心というもの。

特に教育に関しては、「どんな学校に入れるべきか」「どんな力を養えばいいのか」「語学は英語だけで大丈夫?」など疑問はつきません。特に今日本は教育改革の只中とあって、受験一つとってもさまざまな情報が錯綜している感があります。

そこで今回は、『モヤモヤが一気に解決! 親が知っておきたい教育の疑問31』(集英社刊)の著者で、衆議院議員時代から教育問題に取り組んでいる石井としろうさんにお話をうかがいました。

――『モヤモヤが一気に解決! 親が知っておきたい教育の疑問31』について。石井さんは衆議院議員時代から「学び」や「教育」を活動の軸にされてきました。特に教育について、今石井さんがお持ちの問題意識についてお聞きしたいです。

石井:政治家が語る「教育」って、無償化とかの「教育費」の問題とか、「愛国心」や「道徳」、そして「ジェンダー」と言うような、それぞれとても大切だけど、そもそもの「教育の根幹」が議論されることが実はあまりないんですよね。あったとしてもサワリだけでしかない。

一方で、それほど目立たぬところで、実はその大切な「教育の根幹」に関する議論はされていて、それが実は大きな変化として教育の転機を迎えている。その本質を、すべての親が知っておくべきではないか、そうでないと不安が膨らむばかりだなというのが、いまの問題意識です。それで、この本を書くことに繋がりました。

――石井さんもお子さんをお持ちとのことですが、子育てや子どもの教育について気をつけている点がありましたら教えていただきたいです。

石井:いきなりそうきますか(汗)。自分で教育の本を書いていて、その書いている内容に自分自身が戒められているような気分です! 

親として、何が正解なのかわからないのは、僕も全く同じです。その中で気をつけているのは、子どもの気持ちを大切にすること。こちらが何かをさせたいと思っても子どものやる気が起きなかったら、それはどうしようもない。どうやって気持ちを引きつけるか、その工夫をあの手この手を駆使しながら、向き合っています。

そして、子どもが「どうしたいか」を引き出すこと。うちの子どもはまだ4歳ですが、「将来の夢は何?」と聞いたら答えてくれるようになってくれました。「じゃ、その夢に向かうために、頑張ろうね!」みたいな言い方で、モチベーションが引き出せるかなあと。

――「海外には学校に事務専門の職員がいる」などは驚きでした。この他にも海外と日本で教育現場にどのような違いがありますか?

石井:これまで、海外視察に行く度に、色々な学校を見て回りましたが、びっくりするような例をたくさん見てきました。

例えばシンガポールでは、校区に生徒が多すぎて、「二部制」になっているんです。第一部は午前8時から午後1時まで。第二部は午後2時から7時まで、というような具合に。

韓国でも面白い例がありました。放課後の教室が、補修教室だけでなく、学期教室や絵画教室などに使われているのですね。英語の教室もあったかな。

また、日本みたいに放課後の教室清掃を生徒に行わせている国は、あまりなかったように思いますね。これが日本の特徴のひとつかもしれません。どの国でも、思考錯誤しながら、子どもたちにベストの教育を施そうとしている点は、どこに言っても共通していますね。

――教育関連については、教師の不祥事やいじめ、ブラック部活など、ネガティブなニュースが目立ちます。こうした情報を伝えるメディアの側に何か言いたいことはありますか?

石井:いえいえ。インプレッシブな出来事を伝えるのがニュースですから、それはやむを得ないことでしょう。

それよりも、必ずしも新聞には教育のネガティブな側面ばかりを書いているとは思いませんよ。確かに、1面や社会面は、ネガティブで印象的なニュースに溢れていますが、落ち着いて新聞をめくっていると、「教育面」にはとても前向きな、各地の取り組みがけっこう頻繁に取り上げられています。

情報を伝える側だけでなく、受けとめる側のニュースのとらえ方、心持ちをちょっと変えるだけでも、受け止め方は変わりますよ。(後編につづく)

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