日ハム・田中賢介、500万円の銅像になる なぜ作った?球団に聞くと...

日ハム・田中賢介、500万円の銅像になる なぜ作った?球団に聞くと...

左から本人、等身大銅像、6分の1銅像、等身大胸像(提供:北海道日本ハムファイターズ)

2019年シーズンで現役を引退する北海道日本ハムファイターズの田中賢介選手。20年に及ぶ現役生活で数々の感動を与えてくれた功労者の引退に向けて、球団側は「田中賢介選手引退関連プロジェクト『FINAL』」という企画を用意した。

 

その中でもファンにとりわけ大きな衝撃を与えたグッズの受注が8月27日から開始されている。


なんと用意されたのは銅像。等身大銅像の価格は500万円(税別、以下同)と値段だけでもビックリの商品だ。

しかし、あまりにも高額な上サイズも等身大となれば大きい。とても一般のファンが買える代物ではないが、誰がターゲットなのだろうか。

本人は買うのか...

今回用意された銅像の種類は3つだ。500万円の等身大銅像、350万円の等身大胸像、90万円の6分の1銅像だ。

一番リーズナブル(?)な6分の1銅像でも十分に高額だ。

インターネット上では、

「流石にネタやろ」
「買うやつおるんか」

などのコメントが寄せられた。確かに素直に受け入れがたい商品なのは間違いない。

筆者の友人で鎌ヶ谷グラウンドにも度々足を運ぶという熱狂的なファイターズファンに話を聞くと、「珍妙なセンスで有名なハムですから」とした上で、

「きっと、賢介は将来、学長か社長になるんですよ」

と話した。もしかしてちょっと呆れているのかもしれない。


ファンやネットの反応はなんとも言えないところだが、クオリティはたしかなようだ。写真などを元に原型師が彫るのが一般的な銅像の作成。しかし、田中賢介銅像は一味違う。

なんと移動式3D全身スキャン機器を使用。ハンディスキャン、データ調整ノイズ除去も行い3Dプリンターで出力する。本人から直接データを取得したものから原型にするため、再現度が桁違いに違うのだとか。

気合いの入れ方からも決してボッタクリではないのはわかったが、どういう意図で作ろうと思ったのか。そもそも誰が買うのか――非常に謎が多い。

2019年9月5日、北海道日本ハムファイターズの事業統轄本部 コンシューマービジネス部の担当者に話を聞いた。

球団「刺激を与えたくて」

早速、商品の狙いについて聞くと、

「話題をねらった商品」

とズバリ。予想はついていたものの、清々しいほどにストレートなコメントだ。

キッカケについて聞くと、9月27日対オリックス・バファローズ戦後に行われる引退セレモニーに向けて引退記念Tシャツやボールなどグッズで盛り上げてきたという。

それだけでも十分な気もするが、普通のグッズ販売にはないものを求めた。

「(グッズを)販売してきたのですが、刺激を与えたくて」

刺激の与え方がハードすぎる気がする。

また、この銅像には話題以外の目的がある。それが「技術」の紹介だ。

担当者によると、田中選手の3Dデータは「国内では唯一のもので撮影」された。実は田中選手以外にもスキャンをしていたそうだが、田中選手は間近に引退が迫っていたこともあり、データを活用した商品販売へとつながった。

この銅像のほかにもフィギュアが販売されるが、こうした商品を出すことで、

「今後、類似の商品が出せるかも」

との意図がある。野球グッズもどんどんハイテクになっているのか――。


担当者によると、後日ミニチュアのサンプルが届くとの情報を聞き、12日になってその画像を頂戴した。実物の質感はミニチュアだけでもじゅうぶん伝わってくる。

筆者もドキドキしながらメールを開封した。



重厚感がありすぎて一般向けではないのは確かなようだ。

ちなみに田中選手も「面白い」と企画に乗る気だったそうだが、

「ご本人にも購入を勧めます」

と担当者。まさか自分が買うとは予想していなかったであろう田中選手は、果たして提案に乗るのだろうか。

さすがに購入ターゲットは一般家庭ではないようで、担当者は

「田中選手の地元(編注:福岡県筑紫野市)や公園に買ってもらえたら」

と話していた。

取材した6日時点では注文がまだなかったそうだ。受注期間は9月30日まで。超レアでリアルな銅像をこの際いかがだろうか。

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