アワビに伊勢エビ「利益度外視」で格安販売 コロナで苦しむ海女を救う、地元の「恩返し」企画とは

アワビに伊勢エビ「利益度外視」で格安販売 コロナで苦しむ海女を救う、地元の「恩返し」企画とは

(左上)最高級伊勢海老、(右上)伊勢の海鮮バーベキューBOX、(左下)伊勢志摩産 海女採れ活さざえ、(右下)伊勢で獲れた最高級伊勢海老(画像提供:TASTE LOCAL)

新型コロナウイルスの影響は、海女や漁師にも及んでいる。

飲食店などの自粛に伴い、海産物の需要が落ち込んでいることが原因だ。いくら海に潜ったり、漁に出たりしても、獲った海の幸を卸す先がないというのだ。

そんな漁業関係者を救うために始まった、あるプロジェクトが話題になっている。

【拡散お願いします】
自粛明けて以降も #伊勢 の海女さんや漁師さんの卸先がなく、たくさんの在庫が余ってしまい本当に困っています。
味にはとても自信があり、価格もギリギリまでお得にさせていただきました。。。
是非、シェアや販売のお力添えをよろしくお願いします!https://t.co/ECq5znSlEp pic.twitter.com/Ma9qW1ZF63
- 黒潮通信販売事業部 (@kuroshio9640_K) June 23, 2020

こちらは、三重県鳥羽市にある「海の駅 『黒潮』」の公式ツイッターの投稿である。伊勢エビ、サザエ、アワビなど海の幸がズラリと並ぶ写真とともに、

「自粛明けて以降も、伊勢の海女さんや漁師さんの卸先がなく、たくさんの在庫が余ってしまい本当に困っています」

というコメントが添えられている。

「拡散お願いします」という文字も見える。どうやら、余ってしまった海産物を、格安でオンライン販売しているようだ。実際、サイトを覗いてみると、30%オフ、20%オフといったワードが並んでいる。

詳しい事情を聞くため、Jタウンネット編集部は、「海の駅 『黒潮』」を取材した。

「あくまでも支援が目的なのです」

Jタウンネット編集部が「海の駅 『黒潮』」電話で取材したのは、6月27日午後。取材に応じたのは松村代表だ。

「今回の販売は、あくまでも支援が目的なのです。とにかく浜値を安定させなければいかん、ということで入札しています。漁師さんや海女さん支援のためなんです。うちには30トンの水槽がありますから、仕入れたものはそこに入れ、販売しています。
伊勢志摩のホテルや旅館さんは、まだあかん。レストラン、食堂も、まだまだ本格稼働にはほど遠い。例年の40%にもいかないでしょう。お客さんが戻ってくるのは、8月ぐらいからと違いますか」

今回、ツイッターで販売しているのは、ECサービス「TASTE LOCAL」との特別企画なので、詳しいことはそちらに聞いてほしい、ということだった。


次に、Jタウンネット編集部は、6月30日、「TASTE LOCAL」に取材した。

「TASTE LOCAL」は、コロナ禍で悩む宿泊施設や飲食店を支援するため、20年4月に立ち上がったサービスだ。

「海の駅 『黒潮』」とのコラボは、どうして実施することになったのだろうか。担当者に聞くと、きっかけは、黒潮側から寄せられた次のような声だったという。

「コロナウイルスの影響で漁師さんや海女さんがせっかく獲った伊勢海老や鮑、さざえなどが出荷できずに困っている。また出荷できたとしても通常ではありえない価格での取引になるため出荷を控えるしかない状態である。利益度外視で販売を行うことで、いつも助けてもらっている漁師さんや海女さんに少しでも貢献したい」

こうした問い合わせを受けて、今回の企画がTASTE LOCALでスタートしたという。今回、「海の駅 『黒瀬』」のツイートや企画が話題になったことについて、担当者は、

「緊急事態宣言が明けて以降も、観光へは行く機会がなく、困っている飲食店、宿泊施設、生産者の方はたくさんいらっしゃいます。そうした方々の少しでも助けになれるのならば命理に尽きる思いです。また、SNSの拡散、そして購入いただきました皆様には心より感謝しております」

としていた。

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