自宅に機関車を運び込み、自力で復元 8年7カ月の思い出に感動の声「なんて幸せな個体」「涙出ました!」

自宅に機関車を運び込み、自力で復元 8年7カ月の思い出に感動の声「なんて幸せな個体」「涙出ました!」

歩鉄の達人さんのウェブサイト内『協三工業製10t動車レストア記録』より

2020年9月14日、次のような動画付きのツイートが投稿され、話題となっている。

自宅に動態保存の機関車が来てから8年7ヶ月が過ぎました。レストア記録のGIF動画です。 pic.twitter.com/zyvGtTMltr
- 歩鉄の達人 (@hotetunotatujin) September 14, 2020

「自宅に動態保存の機関車が来てから8年7ヶ月が過ぎました。レストア記録のGIF動画です」

というコメント通り、投稿された動画には、機関車を手に入れ、自宅に運び、据え付け、少しずつ修復を進めていく、8年を超える感動の記録がぎっしりと詰まっている。

投稿したのは、ツイッターユーザーの歩鉄の達人(@hotetunotatujin)さん。このツイートには、1万6000を超える「いいね」が付けられ、今も拡散中だ(9月23日昼現在)。

GIF動画を観た人々からは、ツイッターにこんな声が寄せられている。

「この人は本当に鉄道愛がすごい」
「ここまでするのに、どれほどの気力が要るか想像もつきません」
「素晴らしい...! 素晴らしいですわ! ここまでピカピカなんて なんて幸せな個体なんだろう」
「感動して、涙出ました。凄い!」

Jタウンネット編集部は、投稿者の歩鉄の達人さんに詳しい話を聞いた。

「楽しかったのは毎週末にレストア作業をしているとき」

歩鉄の達人さんは、動画に映っている機関車の概要についてこう述べた。

「機関車は新潟の青海駅の貨物ヤードで除雪用に使われていたロータリーラッセル車です。ロータリーラッセルの部分は外して納車してもらいました。入手は息子がインターネットで売っている事を教えてくれて、メールで問い合わせて色々な手続きを経て、JR貨物北陸ロジスティクスから買いました。買ったのは2012年2月です。運搬搬入はJR貨物北陸ロジスティクスにお願いしました」

青海駅は、新潟県糸魚川市にある、えちごトキめき鉄道・JR貨物の駅だ。北陸新幹線の開業に伴い、第3セクターができるまでは、JR西日本北陸本線の駅だった。

このロータリーラッセル車は、協三工業(福島県福島市)製。同社は小型ディーゼル機関車などを製造する鉄道車両メーカーだ。1970年代に福島県で製造されたこの動車は、豪雪地帯で知られる日本海沿岸の各地を結び、35年以上も除雪作業を行っていた。

機関車本体を購入し、自宅に搬入してもらうまで、費用は約160万円だったという。

ちなみに機関車の自重は10トン。運搬費が相当の部分を占めているようだ。

8年7カ月の間、楽しかったこと、苦労したことは何だったのか、聞いてみた。

「楽しかったのは毎週末にレストア(復元)作業をしているときです。大変だったのは修理のパーツをインターネットで検索して手配しても、ネジピッチ等が合わなくて無駄にした部品が多くあることです」

レストア作業の詳細を、歩鉄の達人さんは自身のウェブサイト内の『協三工業製10t動車レストア記録』で紹介している。

錆落としから始まり、穴が開いたところはパテで埋め、錆止め塗料を塗り......、などといった作業を経て、錆が目立っていた黄色い車体は、ピカピカの朱色の機関車生まれ変わっていく。その一部始終が克明に記録されているのだが、読んでいると、なんだか妙に楽しそうだ。


自宅に機関車を搬入し、少しずつ復元していく。ご家族やご近所の反応はどんなものなのだろう。歩鉄の達人さんに聞くと、

「息子は鉄道が好きなのでレストアも手伝って貰っています。また、鉄道は息子の影響で元々は自動車の方が好きでした。嫁さんと娘は・・・です。
近所は地元では有名な家なので、とくにクレームはありません。目の前の病院の院長先生も鉄道好きで、看護師さんも私が受診したときに、機関車の話題が出ます」

とのこと。

歩鉄の達人さんのウェブサイトのレストア記録にも、息子さんがよく登場する。共通の趣味を楽しむとは、うらやましい親子関係だ。

そして、このレストア作業が続くこと、8年7カ月である。修理のパーツを手配してもねじのピッチが合わなくて、口惜しい思いをしたこともあったというが......、趣味に没頭した幸福な歳月と言うべきかもしれない。

GIF動画を観て、感動した人からの反響が届いているようだが、感想を聞いてみたところ、こんな答えが返ってきた。

「ツイッターの反応はあまり気にしていません。自分の好きなこと、やりたいことをしてツイートしているだけです。いまは、機関車のレストアも一段落しているので、ドローンを飛ばして撮影して楽しんでいます」

なんとも悠々自適な活動の様子は、歩鉄の達人さんのサイトで確認できる。

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