とんかつ屋の入り口に「サンプルを信じないでください」 →注文してみたら、その意味が分かった

とんかつ屋の入り口に「サンプルを信じないでください」 →注文してみたら、その意味が分かった

(画像はねやたつさんのツイートより、編集部でトリミング)

店先の食品サンプルを参考に注文したら全然違うものが出てきた──。

レストランや定食屋などでしばしば起こり得る不幸なトラブルだ。こうした「サンプル詐欺」は、普通はクレームの対象となってもおかしくない事案だろう。

しかし、中には堂々と「サンプル詐欺」をはたらくどころか、むしろ店の方からそのことを公言しているにも関わらず、人気のお店があるというのだ。

そんなばかな......いや、本当だった。


左側のサンプルは、いたって普通のチキンカツだ。

しかしその後ろに、何やら手書きの注意書きがある。

投稿者によると、

「サンプルを信じないでください」

と書かれているという。

そして、そのメニューを頼んで出てくるのが、右の料理。

改めて、その全貌をご覧いただこう。


でかぁぁい! 説明不要ッ!

......というわけにもいかないので説明するが、こちらは2021年2月18日に、ツイッターユーザーのねやたつ(@sento_yu_onsen)さんが投稿した画像。とあるとんかつ定食屋のサンプルと実物をそれぞれ撮影したものだ。

その注意書きの通り、実物のチキンカツとサンプルとは比べものにならない。

文字通り山盛りになっている!

これはたしかに、サンプルを信じて注文していたら、胃袋が危ないかも知れない。

ねやたつさんの投稿に対し、ツイッター上では、

「こんな詐欺ある!?それとも太らせて喰うタイプの料理店?」
「むしろこれは大食に嬉しいサンプル詐欺(ただしカロリーはエグい)」
「これ絶対途中で力尽きるやつだwww」

といったコメントが寄せられている。

「店員さんが手で押さえながら...」

サンプルを信じないで下さい pic.twitter.com/FtR0l8BjNP
- ねやたつ (@sento_yu_onsen) February 18, 2021

Jタウンネットは2月22日、投稿主のねやたつさんに詳しい話を聞いた。

サンプルを信じてはいけない定食の写真は18日の19時頃、奈良県大和郡山市にある定食屋「とんまさ」で撮影したというねやたつさん。事前に同店の山盛りカツの噂だけは耳にしていたとのことで、

「サンプルの後ろに隠れた『サンプルを信じないでください』という張り紙、そして実際に注文すると店員さんが手で押さえながら運ばれてくるチキンカツの山。

話には聞いていましたがサンプルと実際とのギャップに笑うしかなく投稿しました」

と当時を振り返る。ちなみに店内にはちゃんと実物の方を映した写真もあるそうで、「たぶんサンプルだけで誤解に至ることはないかと思います」とのことだ。

撮影するだけでなく、ねやたつさんも実際にこちらの山盛りチキンカツを食べたそうで、

「鶏かつ定食(大)(税込み1980円)は30切れほどあり、厚い衣は卵も含んだフワサクなもので凄い美味しかったです。

制限時間は1時間で食べ切れなくてもパックで持ち帰ることができて、食べ残しすることもなくいいポイントだなと思いました。


実際1、2割ほど持ち帰りましたが持ち帰った後もおいしくて、酒と一緒にいただきました。


ちなみに、横の男性が注文したカキフライカレーもカレーの上にカキフライがこれでもかってぐらい積まれていて、もはやカレーとカキフライのどっちが本体か分からないものでした」

と感想を述べた。たしかにこれほど山盛りだと一息に食べきるのは難しいだろう。残しても持ち帰りができるというのは嬉しいシステムだ。

また、ツイッターでの反響についてねやたつさんは、

「銭湯ぐらいしか興味がない自分でもここは大盛りを出す店だと知っているほど奈良では結構有名なお店だと思っていたんですが、まさかここまで反響があるとは思っていなくて、ただただ驚きです。

(今回の投稿は)日本国内だけでなく台湾・韓国をはじめ海外でも話題になったらしく、いってみたいという反応もありうれしく思います」

とコメントしている。

先代店主が「大盛り」を始めた理由

Jタウンネット編集部は24日、とんまさにも取材した。

取材に応じた代表取締役の山田啓二さんによると、「サンプルを信じないでください」の注意書きは30年ほど前に先代のご主人が掲示したのが始まりとのこと。


「サンプルと実物の大きさが違うじゃないか」というお客さんからの声があり、あらかじめ注意書きを添えておこうとしたのだろう、ということだ。

それにしても、一体どうしてこんなに大盛りにしているのか。

山田さんによれば、たとえば「若鶏かつ(大)」は衣やキャベツの量も合わせると1キログラムほどにもなるらしい。このほか、一部のメニューでも同様に大盛りで提供しているそうだ。

山田さんはその理由について、

「先代の親父は昭和17(1942)年の生まれで、まだ戦時中の時に幼少期を過ごしました。昭和10年代(1935〜44年)生まれの先輩方は戦時中にいつも腹を空かせていた経験から、『食べること』に結構な価値観を持っています。

先代もそうした幼少期の経験から、『自分の店に来た客にはお腹いっぱいになって帰ってほしい』という思いのもと、鶏肉は他の肉より比較的安く仕入れられるということもあり、大盛りで提供してきました。


そして、お客との間で『これくらいの量はどうだ?』『ちょっと足りなかった』『じゃあ今度はもう少し量を増やそう』ということを繰り返してきて、今の大盛りの量に至っています」

と教えてくれた。

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