専門医に聞け! Q&A ★がん予防に_キノコ類

Q:身内にがんになった人が何人もいます。一方、心臓の病気や脳卒中になった人はほとんどいません。どうやら、私はがんの家系のようです。今から予防対策しようと思います。キノコ類はがんに効くと聞いたことがありますが、本当でしょうか。(42歳。アパレルショップ店長)

A:ずいぶん前のこと、漢方の大家が新聞のコラムで、「キノコを煎じて飲んで、がんが治った」と書いたことがあり、注目されました。しかし、キノコの量が半端ではありませんでした。洗面器に一杯になるほどの量のキノコを使ったのです。

 その後、がん治療専門の医療機関で臨床研究を行いましたが、効果は認められませんでした。
 ただし、予防効果はあるようです。長野県内の全エノキタケ栽培家庭2000戸以上を対象に、過去15年間のがん死亡者の有無や食生活などを調査した結果があります。
 その結果、長野県全体では人口10万人に対して160人ががんで死亡するのに対して、エノキタケ栽培農家では97人しか死亡していなくて、がん死亡率が39%も低く抑えられていることが分かりました。

●調査でキノコのがん予防効果を確認
 特に少なかったのが胃がん、食道がんなど上部消化器のがんで、長野県全体に比べ、胃がんで55%、食道がんでは62%低く抑えられていたのです。

 また、エノキタケ栽培農家のうち、エノキタケをほとんど食べない(月3日以下)人が、がんで死亡する危険度を100とすると、週に1〜2日食べる人の危険度は55、さらに週3日以上食べる人の危険度は47と、半分以下に抑えられていました。

 このように、キノコには、がんを予防する効果があります。キノコにはいろいろな種類がありますが、どの種類にもがん抑制効果があります。

 では、がん予防のためには、いったいどれぐらいの量を、どれくらいの頻度で食べたらよいのでしょうか。
 キノコの研究を行った池川哲郎・金沢大学元教授によると、100㌘の小袋を4人家族で週に10袋が摂取の目安とのことです。
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岡田研吉氏(研医会診療所漢方科医師)
東邦大学医学部卒。ドイツ留学中に東洋医学に関心を持ち、帰国後、国立東静病院で漢方を学ぶ。独自の漢方処方で生活習慣病等に成果を上げている。著書『さらさら血液が長生きの秘訣』など多数。

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