専門医に聞け! Q&A ★不眠解消に「菊枕」

Q:気候のよい秋は、本当は安眠できるはずですが、どうも寝つきが悪いし、よく眠れないので困っています。熟睡できないせいか、日中に頭が重いし、頭痛を感じることもしばしばです。安眠できる何かよい方法がありましたら教えてください。_(50歳。弁理士)

A:日本には昔から、安眠枕として「菊枕」があります。菊の花びらを詰めた枕です。菊の花が咲くこの時期、菊枕を不眠解消、安眠のための枕として使用するとよいでしょう。
 菊枕の歴史はとても古く、室町時代にはすでに使用していたことを示す文献があると聞いたことがあります。
 菊は昔から、新陳代謝を促進し、不老長寿が得られると言われてきました。基本的な作用は消炎作用で、熱を冷まします。不眠のほかに、頭痛、目の充血、視力低下、めまい、炎症などに用いられています。
 ご質問の方の場合、頭痛もあるとのことですから、この点も菊枕が合っています。

●菊枕のつくり方
 菊にはいろいろな種類があります。野菊も栽培種も、観賞用も食用もありますが、菊枕に用いるのはどの菊でもかまいません。

 本来なら、花びらだけを用います。300枚ぐらい用意できれば理想的ですが、たくさん集めるのは大変です。しかし、最低でも100枚は必要です。
 そこで、花首(茎の先の、花を支えている部分)から上を丸ごと使えば量が増えます。ただし、使い心地は悪くなります。
 それを天日で干しますが、天気のよい日なら、2〜3時間干せば十分に乾燥します。量がさほど多くない場合は、電子レンジを利用すると便利です。

 そして、市販の枕カバーや手ぬぐいを使って、枕の袋を作り、その中に菊の花を詰めます。こうしてつくった菊枕を普通の枕の上に載せて使います。菊のよい香りが安眠を誘い、しかも静熱作用があるので熟睡できます。
 下に敷く枕は、熱を冷ます作用がある、そば殻枕がお勧めです。
 なお、カビを防ぐために、1カ月に1〜2度、天日に干して乾燥させましょう。きちんとケアをすれば、数カ月使い続けることができます。

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岡田研吉氏(研医会診療所漢方科医師)
東邦大学医学部卒。ドイツ留学中に東洋医学に関心を持ち、帰国後、国立東静病院で漢方を学ぶ。独自の漢方処方で生活習慣病等に成果を上げている。著書『さらさら血液が長生きの秘訣』など多数。

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