死ぬまで現役 下半身のツボ “湿った言葉”で女性の心をつかむ

 知的なセックスこそが、シニアの性を満喫させてくれる−−。医学博士・志賀貢氏が考案したその名も、“知的性生活”。
 前回は女心をつかみ、シニアでも恋愛に発展しやすい方法を伝授してもらった。
 「では次に、女性をソノ気にさせる心理テクニックをご紹介します。まず、私も含めてシニア世代の男性は良くも悪くも今で言う“肉食系”なんです。女性を好きになれば、ストレートに口説きにかかってしまう(笑)」

 もちろん、そうした情熱的なスタイルは悪くない。ただ、若い頃と今の自分は違うことも知らねばならない。
 「オスとしての魅力に溢れる若い男性は、一生懸命に口説けば女性をその気にさせられます。女性のほうも本能的に若くて元気な精子(遺伝子)を欲しがりますからね。しかし、今の我々は、そんな魅力を持っていないのです」

 若さの代わりになる魅力が必要となるのだ。
 「その代表格が、女性のファーザーコンプレックスを刺激することです」

 ファザコン−−多くの女性は、自分の理想とする男性像に父親をオーバーラップさせているものだ。
 「これこそ、若い男性では出せないシニアの魅力です。しかし、ただ年を取っていて“父親似”ならOKというワケではないんですね。実際、自分の父親とセックスをしたいなんて女性は滅多にいません(笑)。ここで大事なのは、彼女たちの描く“理想の父親”になることなんです」
 確かに、それは一理ある。男性も基本的にマザコンだと言われるが、実の母に性的な興味を持つことはない。ところが、AVなどで見る“母と息子”の近親相姦は妙にコーフンする。なぜなら、その母親は現実離れした理想の母親であるからだ。

 では、理想の父親とは何か。
 「簡単に言えば“オトナの余裕”がある男性なんです。何事にも落ち着きを持って対処して、話す口調も表情も穏やか。女性と2人きりになってもギラギラとした雰囲気を一切出さない。こうした年上の男性が女性の“理想の父親”なのです」

 しかし、これでは健全すぎて女性をソノ気にさせるのは難しいのでは…。
 「その通りです。ただ、ここに“中年の色気”を少し付け加えていくのです。その方法として一番効果的なのが“湿った言葉”です」

 湿った言葉とは、名詞や動詞ではなく形容詞や副詞を多用することだという。
 例えば、どこかに旅行へ出掛けたことを話すとき、そこにある観光地の名前を出すだけでなく、「空はレマン湖と同じようにミルク色の靄を浮かべていて、モーツァルトの音楽が聞こえている気がするぐらい、しーんと静まっていて…」と、キザではあるが回りくどく、比喩を使った表現などをされると、女性は感情を揺さぶられるというのだ。
 「女性は男性に比べてより“感情の動物”です。女性は喜怒哀楽の感情が、男性の場合よりも凝縮して収納されているのです。ゆえに、女性をソノ気にさせたければ、情念を刺激する湿った言葉が効果的なのです」

 湿った言葉が似合うのもシニア男性。理想の父親を演じつつ、時々見せる中年の色気…。この二つが組み合わさった時、女性を発情状態に持ち込めるのだ。

志賀貢
医学博士。内科医として診療する傍ら、260作以上の小説やエッセイを執筆。また、性感研究の第一人者で『かなりHな夜の教科書』(河出書房新社)など、医学的見地に基づいたセックス&口説き術にまつわる著書も多数ある。

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