専門医に聞け! Q&A 高血圧の漢方治療

 Q:高血圧かつ赤ら顔で、ほてりがあるし、かっかとするし、イライラもします。降圧剤を服用していますが、それらの症状はよくなりません。漢方薬を試したいと思います。アドバイスをお願いします。
(48歳・大学職員)

 A:高血圧という概念、診断は現代医学のものです。高血圧は動脈に負担がかかり、脳出血や動脈硬化の原因になります。だから、降圧剤を使用して血圧を下げようとします。
 一方、漢方にはもともと、高血圧という概念はありません。ただし、高血圧に伴う症状(随伴症状)に対する処方はあります。ちなみに、現代医学には、随伴症状を取るための治療はありません。降圧剤を服用しても、それらの症状が緩和したり消失したりするとは限らないのです。
 高血圧の随伴症状は、のぼせ、ほてり、頭痛、耳鳴り、肩こり、かっかとする、イライラ、脈が強くドキドキするなど多彩です。治療は、高い血圧を下げることと、随伴症状を取ることの両方が必要です。現代医学と漢方を併用して、両者が助け合うようにすればよいのです。

●降圧と随伴症状を取ることの両方が必要
 漢方では、血液の流れをよくするための処方を行います。活血薬といわれるのがそれです。これに該当する代表的な漢方薬に、「当帰芍薬散」「四物湯」などがあります。
 また、随伴症状を取るのに用いられる漢方薬には次のようなものがあります。
・釣藤散
 中年以上で比較的体力がない人で、頭痛、めまい、耳鳴り、肩こりなどがある場合に用いる。
・黄連解毒湯
 体力が中等度以上で、赤ら顔で、のぼせやイライラがある場合に用いる。
・七物降下湯
 のぼせ、めまい、耳鳴りなどの症状がある場合に用いる。血管を拡張して血液の流れをよくし、血管を強化する働きがある。
 ご質問の方の場合、いちばん適応するのは黄連解毒湯と思われます。なお、随伴症状がなくても、高い血圧は下げないといけません。まずは漢方専門医に受診し、相談してください。

岡田研吉氏(研医会診療所漢方科医師)
東邦大学医学部卒。ドイツ留学中に東洋医学に関心を持ち、帰国後、国立東静病院で漢方を学ぶ。独自の漢方処方で生活習慣病等に成果を上げている。著書『さらさら血液が長生きの秘訣』など多数。

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