専門医に聞け! Q&A 体質改善の漢方薬

 Q:数年前から職場の検診で高血圧(155/95Hg程度)と高尿酸血症(尿酸値8.5/dl程度)を指摘されています。家で毎日晩酌(ビール1000ml)をします。3年前から5太りました。降圧剤と尿酸値を下げる薬は飲んでいません。このような体質を改善する漢方薬があれば教えてください。
(42歳・会計事務所勤務)

 A:ビール好きで血圧と尿酸値が高い人は、狭心症や脳梗塞を起こしやすいため、なんらかの対応が必要です。
 漢方の一派に一貫堂医学と言われる独自の体系があります。体系とはいえシンプルで、体質を三大分類し、それぞれに対する方剤を処方します。
 第1分類はお血証です。血液の粘度も上がり、心臓が通常よりももっと働いて血液を送り出さなければならないため、下の血圧が高くなります。お血に対する代表方剤としては、通導散があります。
 第2分類は臓毒証で、食の不摂生(多くは食べ過ぎ)から病気を起こすタイプです。
このタイプに対する方剤に、防風通聖散があります。

●メーンは龍胆瀉肝湯
 第3分類は解毒証で、免疫の変調によって感染症にかかりやすいタイプです。
 このタイプに対する方剤に、龍胆瀉肝湯があります。解毒作用がある上に利尿剤、肝臓の薬剤を加味しており、ご質問の方のような酒飲みの高血圧にうってつけです。
 この三大体質は通常、一個人に混在しています。もちろん、それら体質の割合から、漢方薬の比率を変えるのが医師のさじ加減です。
 ご質問の方と私は同様の体質です。私が服用している漢方薬をご紹介しましょう。
 下の血圧が高いので、通導散を一包、就寝前に服用します。軟便になるかもしれませんが、日に2〜3回なら服用を続けるべきです。食べ過ぎなので防風通聖散も必要です。少量でよいので、クラシエ製薬の錠剤3個を起床時に服用します。
 メーンの方剤は龍胆瀉肝湯ですが、メーカーによって構成生薬が違います。コタロー製薬のものを起床時に二包服用します。
(参考文献=『漢方一貫堂医学』矢数格著 医道の日本社)

牧典彦氏(小山病院院長)
自律神経免疫療法(刺絡)や加圧トレーニング、温熱療法、オゾン療法など保険診療の枠に捕われずベストな治療を実践。小山病院(大阪市東住吉区)院長。

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