専門医に聞け! Q&A 発作性上室性頻拍

 Q:急に動悸がすることがあり、病院で診察を受けたら発作性上室性頻拍と診断されました。胸の苦しさや他の症状は特にありません。心配ないタイプの不整脈ということで、治療は何もありませんでした。しかし、その後もたまにですが、急に動悸が起こることがあります。対策法があれば教えてください。(32歳・銀行員)

 A:不整脈にもいろいろな種類があり、心室細動や心室頻拍など突然死を招くものもあります。しかし、多くは心配のないタイプです。
 命の危険がほとんどないと言われる不整脈の一つに、発作性上室性頻拍があります。症状は、「あっ、今」と言えるくらい突然始まる動悸症状が典型的です。
 動悸の自覚の程度は人によって異なりますが、動悸が規則正しい場合、発作性上室性頻拍が疑われます。
 規則正しく、やや弱い脈拍が1分間に140〜180回数えられるのが典型です。動悸が始まった直後に血圧が下がり、ふらつきやめまいを感じることもあります。
 上室性頻拍に対しては、自分で頻拍を止める方法があります。冷たい水を飲むのもその一つですし、「息こらえ」という方法もあります。

●息止め足上げ法がお薦め
 息こらえは、正式には「バルサルバ法」と呼ばれ、息をこらえて、おなかに力を入れます。力を入れることで自律神経を刺激して、頻脈を整脈に戻すというものです。
 このバルサルバ法の効果をさらに高めた方法として、「修正バルサルバ法」があります。これは、「息止め足上げ法」ともいうべき方法です。次のように行います。
 足を伸ばし、上半身を起こした状態で床に座り、まず、従来の息こらえを15秒間行います。次に、腹部などの緊張をゆるめてあお向けになり、足を45度上げた状態で15秒間維持します。
 この方法の効果を検証する実験が行われましたが、214人の上室性頻拍のうち、93人(43%)が正常な心拍に戻ったと報告されています。
 発作性上室性頻拍の人は、この方法を覚えておき、動悸発作が起きたとき行ってみてください。基本的なこととして、睡眠は十分とりましょう。

首藤紳介氏(表参道首藤クリニック院長)
久留米大学病院小児科、大分こども病院、聖マリア病院、湯島清水坂クリニック等の勤務を経て、表参道首藤クリニック院長。自然療法や代替医療をはじめ、水素温熱免疫療法や臍帯血幹細胞療法、遺伝子治療などの高度先進医療を実践。

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