死ぬまで現役 下半身のツボ 良質の睡眠が精力増進への近道

 「最近、寝不足で…」
 暖かい春の影響もあるだろうが、日中から眠気に襲われることが多いこの時期。
 そして、この寝不足もまた男性機能の低下と関係しているのも事実だ。
 性感研究の第一人者で医学博士の志賀貢氏がこう語る。
 「アメリカの研究では、睡眠時間を1日7時間前後から5時間に減らしただけで、1週間後には、EDになるリスクがなんと10〜15%上昇したというデータもあるのです。とにかく寝不足はEDの大敵と言えます」

 思えば、男性がセックスレスになる要因も寝不足が多い。朝早くから働き、深夜に帰宅。パートナーから求められても、「ごめん、今日は眠くて」などと断った経験は男性なら少なからずあるだろう。
 寝不足はまず、性欲を削ぐということだ。
 「人間の三大欲求は、睡眠欲・食欲・性欲です。よく勘違いされるのは、食欲を抑えれば性欲が湧くという話。これは大間違いで、食欲が満たされれば性欲も高まる。または性欲が満たされれば、食欲も増すのです」

 つまり、欲求のどれか一つが満たされた時、次の欲求も高まるのだ。
 「睡眠欲も同じ。しっかりと睡眠がとれていれば、食欲や性欲は増すのです。しかし、寝不足では食欲も性欲も同時に減退するのです」

 また、睡眠によって男性ホルモンの分泌も変化するという。
 「男性ホルモンの一つ、テストステロンが多く分泌されるのは、深夜から明け方です。時間的には午後10時から午前2時がピークで、その後、朝までテストステロンは分泌されるんです」
 ところが寝不足では、睡眠中のテストステロンの分泌量も減少。これでは男性機能は低下するばかりだ。

 さらにもう一つ。
 「睡眠時無呼吸症候群になると、EDのリスクがグンと高まります。なぜなら、睡眠中にしっかりと呼吸が出来ていないので、酸素を血液中に取り込めない。その結果、高血圧や動脈硬化を引き起こし、血液がドロドロになりやすいのです」
 勃起とは、海綿体に流れる血液の流入によって起こる現象だ。当然、血液の流れが悪ければ、タチも悪くなる。

 では、質のいい睡眠を得るにはどうするべきか。
 「方法はいろいろとありますが、私のおすすめは、睡眠時は部屋の明かりを完全に真っ暗にすること。カーテンもできる限り、日差しの差し込まないものにして、眩しさで起きないようにするのです」

 目覚めはアラームにして、自分が決めた時間まで、しっかりと寝る。これがまず、睡眠不足解消&ED防止へ向けての一手だという。
 「また、何かを抱いて寝ることもいいですね。できれば、愛する女性を抱きしめながら寝るのがベストですが、そういう相手がいなければ、布団でもぬいぐるみでもOK(笑)。人間はそうやって何かを抱きしめていると、自然と安心感を覚え、睡眠中にもオキシトシンと呼ばれる幸福ホルモンが分泌されます。つまり、幸せな気持ちでぐっすり眠れるのです」

 しっかりとした睡眠をとり、食欲も性欲も旺盛。そんな精力的なオヤジになりたいものですな。

志賀貢
医学博士。内科医として診療する傍ら、260作以上の小説やエッセイを執筆。また、性感研究の第一人者で『かなりHな夜の教科書』(河出書房新社)など、医学的見地に基づいたセックス&口説き術にまつわる著書も多数ある。

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