死ぬまで現役 下半身のツボ 備えておきたいEDの知識

 「ここ数年で、ED治療を受けられる男性は増えています。かといって、ED患者が激増したわけではありません。ちゃんと病院に来る方が増えたんですね」
 こう語るのは、EDドクターこと『浜松町第一クリニック』院長の竹越昭彦氏だ。

 男性にとって、EDは恥ずかしいこと…かつてはこうした考えが強く、病院に足を運ぶ人は少なかった。
 「特に団塊の世代の方は、ED=インポテンツというイメージを持っているんです。そして、インポは男性を蔑む言葉でもあった。これが大きな問題なのです」

 インポとEDは、似て非なるものだという。
 「インポテンツとは、事故や病気によって勃起機能が完全に喪失した状態を指します。一方、EDは『勃起機能の低下』を意味するのです。若い頃に比べて、勃起しても硬さがなくなったとか、挿入は可能だが途中で萎えることも増えた…こうした現象をEDと呼ぶのです」

 さらに言えば、加齢とともに勃起力は低下するので、ある程度、年配の男性はほぼED患者だという。
 「だから、EDになることは当たり前なのです。いくつになっても若い頃と全く勃起機能が変わらない、というほうがおかしい」

 この事実を理解しておかないと、取り返しのつかないことになる。
 「EDは放置しておくと、進行するんです。ただでさえ加齢によって男性ホルモンは減少し、勃起力は衰えているのに“俺はまだ大丈夫”と思っている男性は危ない。いざ、そういう機会に恵まれた時、思うようにペニスが奮い立ってくれず、自信喪失につながる」

 そして、性行為そのものが怖くなり、興味のある女性が傍にいても、口説こうという気持ちが沸き起こってこなくなる。
 「異性に興味を失ってしまうと、人間の脳は、性欲や恋愛したい気持ちは必要ないと判断して、どんどん男性機能を減衰させるのです。そうなると、いわゆる完全ED。勃起すらしなくなるんです」

 すると、もっと恐ろしい状態になりやすい。
 「男というのは、何歳になっても異性を抱きたい情熱がエネルギーになるのです。女性から好かれたい、モテたい、イカせまくりたい。そういう気持ちがあれば、心身ともエネルギーに満ち溢れ、結果的に健康体でいられるのです」

 だが、その逆もしかり。女を抱く気が失せてしまえば、「何のために生きているのか」と潜在的に悩みが生じてしまうという。
 「昨今、中高年男性の間でうつ病が増えていますが、そうした方の中には、うつ病以前にEDで悩まれていることも多いんです。EDになり、異性への興味が薄れて、生きる気力まで弱まった。そうした負の連鎖が起こるのです」

 たかがED、とナメてはいけないのだ。
 「基本的にEDは、バイアグラやシアリス、レビトラといった治療薬を服用すれば、大抵の方が勃起力を取り戻せます。ただし、ネットなどで通販購入するのは危ない。お医者さんから正規の市販品を処方してもらってください」

 中高年のEDは当たり前。恥ずかしがらずに病院へ行くべきだ。

竹越昭彦氏
『浜松町第一クリニック』院長。ED治療の第一人者で、バイアグラやレビトラ、シアリスといった治療薬のそれぞれの効果や服用法などに精通。著書に『40代からの心と体に効く【生涯SEX】のすすめ』(扶桑社新書)がある。

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