増加する「死後離婚」とは法的にどんな手続き?その後の親族との関係は?

増加する「死後離婚」とは法的にどんな手続き?その後の親族との関係は?

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みなさんは「死後離婚」という言葉をご存知でしょうか。

通常、配偶者が死亡すれば婚姻関係は当然に終了しますので、死後に離婚手続をとる必要はありません。しかし、配偶者の親族(義理の両親)との関係は続きます。

夫の生前から、義理の両親との関係が悪いという方は多いのではないかと思います。また、義両親の世話や介護をしていて、夫が亡くなった後も、そのまま義両親の世話や介護を続けているが疲弊してきた、という方もいらっしゃるかと思います。

そこで、義両親との関係を一切断ち切るために、配偶者の死亡後に、配偶者の親族との関係を終了させるという意味で「死後離婚」という言葉が用いられているようです。では法的に、死後離婚をするためにはどのような手続きが必要となるのか、またその後の配偶者サイドの親戚との関係性はどうなるのでしょうか?

*画像はイメージです:https://pixta.jp/

■死後離婚するためには役所への届け出だけでOK

法律上、配偶者サイドの親族との関係を終了させることを「姻族関係の終了」と言います。なお、姻族関係を終了させるためには、配偶者の親族の同意は必要はありません。

手続きとしては、戸籍法の規定に従って役所に届け出ればよいだけです。そのため、義両親が拒否した場合でも姻族関係を終了することはできますし、義両親に黙ってすることもできます。

■死後離婚した後も、子どもと親の両親との関係性は変わらない

では、夫婦間に子どもがいた場合、死後離婚した親の子どもと死亡した親の両親(祖父母)や親戚との関係はどうなるのでしょうか。

結論から言うと、親が死後離婚したとしても、子どもと親の両親や親族との間の親族関係は終了しません。

そのため、一方の親が死亡し、残された親が死後離婚したとしても、その子ども(孫)には、親の両親(祖父母)が亡くなった場合、相続権があります。

自分の親が祖父母よりも先に亡くなっているので、法律上は「代襲相続権」と言います。祖父母の方にとっても、たとえ嫁との関係が切れてたとしても、孫との関係は終了しませんので、その点はご安心くださいね。

*著者:弁護士 理崎智英(高島総合法律事務所。離婚、男女問題、遺産相続、借金問題(破産、民事再生等)を多数取り扱っている。)

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*わたなべ りょう / PIXTA(ピクスタ)

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