裁判のお金はないけど…パワハラにあったらまず誰に相談すべきなのか?

裁判のお金はないけど…パワハラにあったらまず誰に相談すべきなのか?

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厚生労働省が2016年6月に発表した「2015年度の労働紛争に関する調査結果」によると、上司による暴言や無視などパワハラに関する労働相談が前年度比7.0%増の6万6566件と過去最多となったと報告されています。

この調査結果から、パワハラ問題は誰にでも起こりうる身近な労働問題であることがわかります。しかし、パワハラの被害相談を誰にすれば良いのかわからないと悩んでいる人も、実際には多いのではないでしょうか。

*画像はイメージです:https://pixta.jp/

■パワハラにあったら、まず誰に相談すべきなのか

パワハラ被害を受けているからといって、いきなり労働基準監督署に駆け込んだり、弁護士に相談して裁判を起こしたりすると、会社とトラブルとなって職を失う、裁判に負けてしまう、次の就職先を探す時にマイナスになる、といった不安が思い起こされ、ハードルが高いと感じる人が大半だと思います。そうした悩めるパワハラ被害者が、まず誰に相談にいくべきなのかについて、労働トラブルに詳しい和田金法律事務所の渡邊寛弁護士に伺いました。

「パワハラの被害にあった場合の相談窓口には、大きく分けて次の3つがあります。

@企業内(専門部署、上司等)、労働組合 A労働局等の行政 B弁護士等の専門家

従業員に対するコンプライアンスに関して問題意識を持ち、組織的な対策も取れている大企業でないと、なかなか@のような社内でのパワハラ相談は難しいと考えられます。したがって、多くのケースがAの行政かBの弁護士が最初の相談窓口になるかと思います。

弁護士については、以前とは異なり、今は、紹介のない相談でも対応に積極的な法律事務所が増えていますので、都市部でしたら相談先を探しやすいと思います。法律事務所での個別の法律相談が難しい地域もありますが、弁護士会、法テラス、市町村などでも弁護士が法律相談を行っていますので、これらも選択肢になるかと思います。」(渡邊弁護士)

中でも法テラスでは、“法律の専門家に依頼したいが経済的に余裕がない”といった方を中心に支援しています。また、弁護士事務所についても、相談のみで高額な報酬を請求されることは通常ありませんので、費用についても過度に心配する必要はありません。探せば必ず親身になって助けてくれる専門家がいますので、まずは一人で悩まずに、上記で紹介したいずれかの窓口を尋ねてみましょう。

*取材協力弁護士: 渡邊寛 (和田金法律事務所代表。2004年弁護士登録。東京築地を拠点に、M&A等の企業法務のほか、個人一般民事事件、刑事事件も扱う。)

*取材・文:塚本建未(トレーニング・フットネス関連の専門誌や、様々なジャンルのWebメディアを中心に活動するフリーランスライター。編集やイラストも手がける。塚本建未Website 「Jocks and Nerds」)

【画像】イメージです

*xiangtao / PIXTA(ピクスタ)

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