教師と生徒の純愛を禁止する校則は、法的に問題はないのか?

教師と生徒の純愛を禁止する校則は、法的に問題はないのか?

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学校の教師のことを好きになる生徒や、教師が生徒と付き合うということが少なからず存在します。教師と生徒の交際はタブーという空気感がありますが、法的にはどのように扱われるのでしょうか。

*画像はイメージです:https://pixta.jp/

これは生徒の年齢によって変わってきます。生徒が18歳以上であれば、児童福祉法や各種条例に違反することはありません。生徒が18歳未満であれば、教師が性的な要求を満たすためだけに生徒と付き合うとか、金銭を渡し付き合う援助交際等の不純な交際は違法となり、教師は処罰されます。生徒は処罰されません。

このような不純な交際ではなく、まじめな交際の場合は、法律や条令に違反することはありません。

しかし、多くの学校では、教師と生徒の交際を校則で禁止しています。校則に違反すると教師は懲戒を受けますし、生徒は退学や休学の処分を受けます。このような校則は違法なのでしょうか。

■学校の校則が違法とみなされる場合も

学校には、校則を定める権利があります。校則があるから、その学校の特色が出ます。その校則を知って学校に教師として就職したり、生徒は入学します。従って、校則を破った場合に学校から処分を受けるのは致し方ないと言えます。

ただし、公序良俗に違反する校則は違法で無効となります(民法90条)。公序良俗とは難しい言葉ですが、社会常識と考えれば良いと思います。何が社会常識かは、時代と場所によって異なります。

イスラム教の戒律が厳しい国では、結婚せずに性交することはそれ自体が処罰の対象です。当然、生徒と教師の恋愛など許されません。

日本でも明治の初期は男女共学も公序良俗に反すると考えられたこともあります。

少し前までは、生徒同士の恋愛を禁止する校則もありました(いまでも、女子校にはあるかも知れません)。生徒同士の恋愛禁止が公序良俗(社会常識)と言えるかは微妙です。もしかしたら、社会常識に反し、無効と判断されるかも知れません。

■社会常識に反するかどうかは時代とともに変化

今の日本で教師同士の恋愛を禁止する校則があれば、それは社会常識に反しますので、無効です。仮にそのような校則があり、それによって解雇などの処分を受けた場合は、裁判所に救済を求められます。

教師と生徒との恋愛はどうなんでしょうか。私は、古い人間ですので、社会常識に反すると思います。

しかし、若い人は教師と生徒の恋愛に寛容なようです。そのような世代が親の世代になれば、教師と生徒との恋愛を禁止する校則は少なくなり、消滅するかも知れません。その頃には、社会常識化しているかも知れません。

*この記事は2015年7月に掲載されたものを再編集しています。

*著者:弁護士 星正秀(星法律事務所。離婚、相続などの家事事件や不動産、貸金などの一般的な民事事件を中心に、刑事事件や会社の顧問などもこなす。)

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*Graphs / PIXTA(ピクスタ)

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