いわゆる「事実婚」の場合、親権や相続権などの法的権利はどうなるの?

いわゆる「事実婚」の場合、親権や相続権などの法的権利はどうなるの?

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「事実婚」や「内縁の妻」という言葉を知っている人は多いと思いますが、内縁の妻となるための要件や、内縁の妻と法律上の妻との違いはどうなっているのでしょうか。

また、法律上、内縁の妻にはどのような権利が認められていて、逆に、どのような権利が認められていないのかについてまで理解している人は、そう多くないのではないかと思います。

そこで、今回は、内縁関係について、その要件や法律上の効果について説明したいと思います。

*画像はイメージです:https://pixta.jp/

@内縁の妻になるための要件

内縁関係とは、夫婦同様の共同生活を送っていて、実質的には法律上の夫婦と同様だけど、形式的に婚姻届を提出していないだけの状態を指します。

事実婚と表現される場合もあります。

内縁関係と認められるためには、当事者間に婚姻の意思があることと、共同生活関係を送っていることが必要になります。

長期間同居していたり、生活費が共同であったり、二人の間に子どもがいたり、親族との交流があったり、自宅を二人の名義で購入していたりという事実があれば、上記要件を満たすものとして、内縁関係が認められます。

A内縁の妻に認められている権利

法律上、内縁関係にあると認められた場合、法律上の夫婦と同様、内縁関係が終了した場合、財産分与や慰謝料請求権などの権利が発生します。

また、二人の間の子どもが夫によって認知されていれば、養育費を請求することもできます。

B内縁の妻に認められていない権利

内縁の妻であっても、相手が亡くなった場合の相続権までは認められていません。そのため、夫の死後、内縁の妻は、夫の財産を一切取得することができず、路頭に迷ってしまう可能性があります。

もっとも、内縁の妻であっても、「遺言」によって夫の遺産を取得することはできます。そのため、内縁の夫としては、内縁の妻に対して自分の財産を相続させる(贈与する)旨の遺言を書いておけば、内縁の夫の死後、内縁の妻が路頭に迷うという事態を防ぐことができます。

*著者:弁護士 理崎智英(高島総合法律事務所。離婚、男女問題、遺産相続、借金問題(破産、民事再生等)を多数取り扱っている。)

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*わたなべ りょう / PIXTA(ピクスタ)

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