業務外の私生活の素行が原因で懲戒処分…こんなことってアリ?

業務外の私生活の素行が原因で懲戒処分…こんなことってアリ?

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本来あってはならないことですが、私生活上で暴行や飲酒運転などを引き起こしてしまい、警察に逮捕されてしまったとします。違法な行為なのですから、この行為が原因で刑事罰や行政罰を受けるのは当然のことといえます。

しかし、この行為が原因で会社からも懲戒解雇されてしまったとします。犯罪とはいえ私生活上の行為なのですから、それを理由に懲戒処分を科すことは違法にはならないのでしょうか?

Q.業務外の理由で懲戒処分なんて違法じゃないの?

*画像はイメージです:https://pixta.jp/

A.原則として違法ですが、会社の信用を大きく損ねたと認められる場合は懲戒処分が有効とされる場合もあります。

原則として、業務外に起こしてしまった違法行為は懲戒処分の対象とはなりません。なぜなら会社は労働時間外に従業員が行うことについて口出しする権利を持たないからです。

実際の裁判例でも、住居侵入罪として罰金刑を受けた従業員を懲戒解雇した事例について、その行為は業務外の事件であり、また刑罰もそこまで重くないため懲戒処分は無効であるとされています。(横浜ゴム事件)

ただし、その事件そのものが会社の社外的な信頼を大きく損ねたような場合には懲戒処分が有効になるケースもあります。

例えば、バスの運転手さんが休日に飲酒運転をして罰金に課せられた事案において、判例では会社が受けた社会的悪影響は重大だとして懲戒解雇が有効であるとされています。(千葉中央バス事件)

裁判例では以上のように判断されていますが、業務外とはいえ犯罪は犯罪です。懲戒処分を受けないとはいえ社内での評判も悪くなってしまうことが考えられますから、社会人である以上、私生活でも各種の法律を守って行動することはそもそも「当たり前」のことといえます。

*取材・文:ライター 松永大輝(個人事務所Ad Libitum代表。早稲田大学教育学部卒。在学中に社労士試験に合格し、大手社労士法人に新卒入社。上場企業からベンチャー企業まで約10社ほどの顧問先を担当。その後、IT系のベンチャー企業にて、採用・労務など人事業務全般を担当。並行して、大手通信教育学校の社労士講座講師として講義サポートやテキスト執筆・校正などにも従事。現在は保有資格(社会保険労務士、AFP、産業カウンセラー)を活かしフリーランスの人事として複数の企業様のサポートをする傍ら、講師、Webライターなど幅広く活動中。

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*jazzman / PIXTA(ピクスタ)

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