ときおり起こる車内での子どもの死亡事故…親はどんな責任を問われる?

ときおり起こる車内での子どもの死亡事故…親はどんな責任を問われる?

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今年も6月に入り、暑く感じる日が増えてきましたが、梅雨が明ければ更に暑い日が続くことになります。

夏本番は誰もが気を付けていますが、意外と油断しがちなのが、車内環境。エアコンをつけなければかなり高温になり、エアコンをつけていても乾燥しがちになります。

このような車内環境に子どもを置いていて、死亡させてしまうような出来事は、残念なことにたびたび発生しています。

それは読者の皆さんもご存知でしょうが、どのような罪になり、どのくらいの懲役が科せられるのかは、あまり知られていないようです。

Q.自動車内に子どもを置いていて死亡させてしまった場合、どのような罪になりますか?

*画像はイメージです:https://pixta.jp/

A.危険性を認識していたのであれば保護責任者遺棄(不保護)致死罪に問われ、危険性を認識していなかったとしても重過失致死罪に問われます。

保護者が子どもを真夏の自動車内に置き去りにして死なせた場合、保護責任者遺棄(不保護)致死罪に該当する場合があり、該当する場合3年以上の懲役が科せられます。

「保護責任者遺棄(不保護)致死」とは、「老年者、幼年者、身体障害者又は病者を保護する責任のある者がこれらの者を遺棄し、又はその生存に必要な保護」せず、死なせてしまった場合に科せられる犯罪です。

親には子どもを保護する責任があります。それを放棄し子どもを遺棄する、あるいは生存に必要な保護を怠れば保護責任者遺棄(不保護)罪に問われ、3ヶ月以上5年以下の懲役となりますが、死亡させてしまったということになると、その罪はかなり重くなります。

仮に危険性を認識していたとまでいえない場合、保護責任者遺棄(不保護)罪とまではなりませんが、それでも子どもの発達状況や健康状態・当日の気象状況・駐車場の状況・車内に放置した時間帯によっては子どもが熱中症等に陥るのを未然に防止する義務が保護者に認められます。

ですので、こうした義務に違反して自動車に子どもを置き去りにし、子どもを死亡させるに至った場合、重過失致死罪に問われると考えます。

6月から8月にかけては気温が上昇し、うだるような暑さになります。自動車を締め切った状態で子どもを放置すれば、生命の危機にさらされてしまうことは、明白です。

誰もが分かっていることですが、今回のように発生してしまっている現状があります。子を持つ親の皆さんには、くれぐれもこのようなことがないよう、お願いしたいものです。

*記事監修弁護士:冨本和男(法律事務所あすか。企業法務、債務整理、刑事弁護を主に扱っている。親身かつ熱意にあふれた刑事弁護活動がモットー。)

*取材・文:櫻井哲夫(フリーライター。期待に応えられるライターを目指し日々奮闘中)

【画像】イメージです

*poosan / PIXTA(ピクスタ)

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