メガネ合ってる? 「合わないメガネ」がもたらす身体の不調

メガネ合ってる? 「合わないメガネ」がもたらす身体の不調

メガネ合ってる? 「合わないメガネ」がもたらす身体の不調


執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ


メガネをかけているあなた。購入するときは、直接眼鏡屋さんに行っていますか?

それとも、事前に眼科で検診を受け、医師の処方のもと眼鏡屋さんで作ってもらっていますか?

日本眼科医会は、眼鏡を作る際には眼科医を受診して眼の病気の有無を確かめ、良心的で信頼できる眼鏡屋さんでメガネを作ってもらうことを奨励しています(※)。

もしも、作った眼鏡が自分に合っていないメガネだったとしたら、身体へはどのような影響を及ぼすのでしょう?

ご一緒に詳しく見ていきましょう。

※公益財団法人日本眼科医会『メガネを作る際には眼科受診を。』(http://www.gankaikai.or.jp/important/inspection.html)

メガネの作り方、あなたはどちら?

今、あなたがかけているそのメガネは、あなたの眼に合っていますか?

必要以上に強く合わせると

「過矯正」

、弱すぎると

「低矯正」

といい、どちらも眼や身体にとってよくありません。

もちろん、眼鏡屋さんの検眼機器でも視力の判定をしますから、手軽に眼鏡を作るときには便利です。

なかには「視能訓練士」「認定眼鏡士」といった専門資格を持った経験豊富な技師がいるお店もあります。

とはいえ、すべての眼鏡屋さんで資格を保持しているスタッフに検眼をさせているわけではありません。

眼鏡を作るもう一つの方法は、眼科を受診して検査を受け、処方箋を作ってもらい眼鏡屋さんに提示する…という流れです。

医師の管理のもとメガネを作りますので、絶対確実とはいえませんが安心感があります。

ただし、初診料や検査代などの費用と診察に時間を要するなど、単純に面倒と感じる方が多いかもしれません。

そうした事情から直接眼鏡屋さんに出向いて手軽に作ろう、という気持ちは十分に理解できます。

しかしながら、合わないメガネの使用によって起こるさまざまな不調や、場合によっては病気になるリスクを伴うことは、ぜひ知っておいていただきたいです。

合わないメガネをかけ続けると、どうなるの?

眼科の専門医によると、合わないメガネの使用により次のような症状が出るといいます。

疲れ目になる⇒度数が合っていない視界がぼやける⇒レンズの角度や位置が合っていないかすんで見える⇒レンズに傷がついている、コーティングがはがれているこめかみや耳が痛い:フレームが合っていない鼻が痛い、鼻に痕がつく:メガネが重い、フィッティング(フレームなどを顔に合わせて調整すること)が正しくないメガネがずり落ちる:正しくフィッティングされていないかぶれる、痒い:フレームに金属アレルギーがある鼻にあたる部分の肌トラブル:鼻パッドが汚れているなど

さらに、メガネの使用用途に対して適正に作られているか、という要素も絡んできます。

たとえば、運転用は遠方をハッキリと視認できる度数が必要です。

しかし、読書やパソコン作業用であれば、近場がハッキリと見えればOKです。

矯正視力1.0とすると、運転にはよいかもしれませんが読書やパソコン作業には強すぎます。

逆に、矯正視力0.5だと、読書・パソコン作業にはよくても運転には不向きといえるでしょう。


メガネを合わせるには、度数、レンズやフレームの材質やフィッティング、用途などをよく考慮して決めることが大切です。

また、一度合わせても、数年のうちに眼も眼鏡も変化します。

ですから、定期的にメガネが合っているかチェックをする、という習慣も眼のケアには必要です。

合わないメガネがもたらす身体の不調

メガネが合っていないと、次のような身体的症状が起こる可能性があるとされています。

眼精疲労


 ピントが合っていないことから目の筋肉を酷使して目が疲れる

肩こりや頭痛


 合わないメガネでよく見ようと不自然な姿勢が続き肩こりになる。目の酷使によって筋肉や神経に過剰な負担がかかり、緊張型頭痛を引き起こすこともある

吐き気や胃炎


 見づらいという負担やイライラから消化器系にストレスがかかる

近視が進む


 目に無理な緊張が続いて近視が進行することがある

VDT障害(Visual Display Terminal Syndrome)


 コンピュータやタブレットなどの画面を長時間見続けることから起こるさまざまな不調の総称。
 メガネが合っていない、ブルーライト対策が施されていない、といったことから眼精疲労を引き起こし、その結果VDT障害が起こりやすくなると指摘されている

あなたに合った安全なメガネを選ぶために…

視力が低下してきたときに考えられる要因は、近視・遠視・乱視・老視(老眼)などの屈折異常と、糖尿病性網膜症や加齢黄斑変性、白内障や緑内障といった目の病気の二つです。

とくに目の病気については眼科専門医でないと診断できません。

ある程度年配の方がメガネを作るときは、病気の可能性も視野に入れて検討されることを推奨します。

格安メガネ店やインターネット販売などで購入するのは、手軽ですけれど結果的に合わないメガネを無理してかけることになりかねません。

日本眼科医会では

『目の病気を進行させないようにケアをする』

という視点を大切に、メガネは眼科を受診したうえで作ることを奨励しています。


<執筆者プロフィール>
藤尾 薫子(ふじお かおるこ)
保健師・看護師。株式会社 とらうべ 社員。産業保健(働く人の健康管理)のベテラン

<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供

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