聞こえほど素敵ではない「シンデレラ・コンプレックス」

聞こえほど素敵ではない「シンデレラ・コンプレックス」

聞こえほど素敵ではない「シンデレラ・コンプレックス」


執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師)
監修:山本 恵一(メンタルヘルスライター)

「シンデレラ・コンプレックス」という言葉、聞いたことはありますでしょうか?

これは、1981年にアメリカの女流作家コレット・ダウリングが提唱した造語で、童話「シンデレラ」にちなんだ名称です。

“女性には「誰かに面倒をみてもらいたい」という潜在的な依存願望があり、そのために精神的な自立を果たせないでいる”と、ダウリング女史は主張しています。

今回はこの「シンデレラ・コンプレックス」について、詳しく見ていきましょう。

シンデレラ・コンプレックスの女性像

仕事をバリバリこなし、自立していて周囲からはキャリアウーマンとして認められています。

しかし、心の奥では「誰かに甘えたい、頼りたい」という気持ちが強く、ストレスを抱えているのが、シンデレラ・コンプレックスの女性像です。


形の上では自立しているようでも、精神的・心理的には自立しておらず、しかもそれを自覚できていないというわけです。

そのことが端的に現れるのは「恋愛」で、「白馬の王子さまがいつかは迎えに来てくれる」という依存的な気持ちが内心強く、恋愛はできても結婚となると、理想が高くうまくいかないことになります。

シンデレラ・コンプレックスの特徴

次のような項目が当てはまると、シンデレラ・コンプレックスの傾向が強いと言われます。

□ 高学歴である
□ 経済的に比較的豊かな家庭に育ってきた
□ 過保護だった(と思う)
□ 親からの期待は大きかった(と思う)
□ 理想を追い求めるよう育ってきた
□ 自分自身も素直な娘だった
シンデレラ・コンプレックスの結婚観


結婚願望が強く、「自分の描いた理想の結婚」に合う相手の男性を求めています。

しかし現実にはそのような人はいるはずもなく、恋愛はできても結婚には至らないということになります。

仕事では自分を発揮できているのに、恋愛では失敗を恐れて臆病になるようです。そしてそれが強いストレスとなります。

またすでに結婚した専業主婦の場合、仕事で活躍している友人をみると「自分はこのままでいいのか?」と焦る気持ちとなって、現れてくるようです。

関心を、自分から相手にシフトする

「シンデレラ・コンプレックス」というコトバが一人歩きして、「私はシンデレラ・コンプレックスだわ」と自分をあてはめてしまっている人がいれば、それは「コトバへの依存」です。

自分の欲求を満たしてくれる相手を求めるよりも、「あなたが相手の求める人になる」という発想をする必要がありそうです。

そして相手の求める人に自分がなるためには、そもそも相手がどのようなことを求めているかを知らなければなりません。そのためには、相手の話を真剣に聞かなくてはいけませんね。


もしも周囲に「シンデレラ・コンプレックス」の人がいれば、自分の求める「理想」に固執せず現実をしっかりみることをすすめてみましょう。

それは「理想の状態に何かをあてはめよう」という考えをやめ、現実を見てそれに対応していくこと、自分も変化していくことに気が付かなければなりません。


そんな目で周囲を見てみると、案外近くに素敵な人がいたりするものですから。


<執筆者プロフィール>
南部 洋子(なんぶ・ようこ)
助産師・看護師・タッチケア公認講師・株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべ社を設立。タッチケアシニアトレーナー

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