「便秘とストレス」は大いに関係アリ? 改善方法をご紹介

「便秘とストレス」は大いに関係アリ? 改善方法をご紹介

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執筆:吉村 佑奈(助産師・保健師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ


ストレスを感じたり、緊張するとお腹が痛くなるというような経験はありませんか?

もしかしたら、「ストレスを強く感じると便秘になりがち」という人もいるかもしれません。

便秘の原因はさまざまですが、その1つにストレスがあります。

今回は、便秘とストレスの関係と改善方法を説明します。

便秘ってどういう状態?

そもそも便秘とはどういう状態なのでしょうか。

排便は毎日ある人もいれば、数日に1回しかない人もいます。

また、毎日排便がなくても苦しくない人もいれば、排便があっても残便感がある人もいるなど、排便パターンは人それぞれです。

そのため、便秘を定義することが難しく、学会によっても定義が異なります。

たとえば、日本内科学会では便秘を「週3 回未満の排便回数かつ、または排便困難を呈する場合」としています。

一方、日本消化器病学会では「排便困難や腹部膨満感など症状を伴う便通異常」と定義しています。

このような学会の定義を参考にすると、排便回数や排便量が減ってしまった状態だけでなく、残便感やお腹が張って苦しい、排便時に強くいきまないといけない症状などもみられる状態も便秘といえます。

便秘の原因って何があるの?

便秘の原因はさまざまです。

食生活や運動不足などはもちろん、排便行動や加齢、その他にも薬による副作用や病気によるものもあります。

そして、ストレスもまた便秘の原因の1つです。腸管の機能(便が作られる過程や排便のしくみ)をコントロールする自律神経のバランスが崩れることで起こる便秘のことを「けいれん性便秘」といい、ストレスが原因の便秘もこれに含まれます。

それでは、なぜストレスが便秘を引き起こすのでしょうか?

ストレスと便秘の関係って?

先ほどお話ししたように、ストレスなどが原因となる「けいれん性便秘」は、自律神経のバランスが崩れることで起こります。

自律神経とは、呼吸や循環、消化管、代謝、体温など生命維持に欠かせない機能を調整する神経で、自分の意志とは関係なく働いています。

自律神経には、緊張時に働く「交感神経」とリラックス時に働く「副交感神経」の2つがあり、互いにバランスをとり身体の機能の調節を常におこなっています。

腸管の機能、つまり排便にまつわる一連の流れも自律神経の影響を受けています。交感神経によって腸管の動きはゆっくりになり、便を排泄するための運動(蠕動運動;ぜんどううんどう)も緩やかになります。


反対に、副交感神経の活動で腸管は収縮し、消化管運動の活動が活発化します。

ストレスなどが原因で自律神経のバランスが乱れると、腸管は正常な蠕動運動ができなくなります。腸官がひきつったようにけいれんして、便の通りが悪くなり、便秘になります。これがけいれん性便秘です。

けいれん性便秘では、通常の便とは異なり、ウサギの糞のようなコロコロとした便となります。また、下腹部の痛みもあります。緊張したときやストレスでお腹が痛くなる、下痢になるのも、消化管の動きが自律神経に影響を受けることで起こります。

この、けいれん性便秘の改善のためにはどうすればよいのか、次から見ていきましょう。

けいれん性便秘を改善する3つのポイント

まず、ストレスの解消・発散が必要です。

その上で、自律神経の乱れを正すこと、食生活にも注意することが必要となります。

日常生活でできるポイントを紹介していきます。

その1:体内リズムを整える

自律神経を正すためには規則正しい日常生活が大切です。

決まった時間に起き、朝日を浴びる、朝食をきちんとることで身体は覚醒します。

日中は適度に身体を動かし、入眠前に眠りを妨げるスマホやパソコンを控える、入浴でリラックス効果を高めて、きちんと睡眠をとることで、体内リズムを整えることができます。

その2:水溶性食物繊維を多く摂る

便の量を保つためには食物繊維が必要です。

食物繊維には水にとけにくい不溶性食物繊維と、水にとけやすい水溶性食物繊維があります。

豆類や穀物類に多く含まれる不溶性食物繊維は、大腸の活動を活発にしてくれますが、摂りすぎると、けいれん性便秘が悪化する可能性があるといわれています。

そのため、けいれん性便秘の場合は、果物類・海藻類といった水溶性食物繊維の多い食品を摂取するようにしましょう。

その3:腸への負担になる食品や食べ物は避ける

酸味・香辛料・アルコール飲料・カフェイン飲料などの刺激の強い食品、揚げ物などの脂質の摂りすぎを控えましょう。

また、熱すぎる・冷たすぎる食品も刺激となります。食べ過ぎや、逆に極端なダイエット、朝食を抜くといった不規則な食事もまた腸管への負担となります。

ですから、3食しっかりとした食事を摂るようにすることも大切です。

このようにまずは規則的な生活となるよう見直し、それでもつらい症状が続いたり、日常生活の中で支障をきたす場合は、一度消化器内科を受診することをおすすめします。

<執筆者プロフィール>
吉村 佑奈(よしむら・ゆうな)
助産師・保健師・看護師。株式会社 とらうべ 社員。某病院での看護業務を経て、現在は産業保健(働く人の健康管理)を担当

<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供

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