よくいわれる女性の「安産型」、それホントなの?

よくいわれる女性の「安産型」、それホントなの?

よくいわれる女性の「安産型」、それホントなの?


執筆:座波 朝香(助産師・保健師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ

女性の体型について、腰幅がしっかりしている人のことを「安産型」と表現することがあります。

実際に、お産とヒップサイズには関係があるのでしょうか。


ここでは、安産につながるお産のポイントについて、骨盤との関係に着目しながら説明します。

安産のカギを握る3つの要素とは

まず、どうしたら「安産」という結果にたどり着けるのか、基本的なことについて説明します。

安産のガギを握るのは、以下の3つの要素です。お産は、この3つが複雑に影響し合いながら進んでいきます。

(1)産道


 骨盤や膣など、赤ちゃんが通る道のこと

(2)胎児およびその付属物


 赤ちゃんと胎盤やへその緒のこと

(3)娩出力(べんしゅつりょく)


 子宮の収縮である陣痛と、いきむことによる腹圧のこと


安産のためには、3つの要素がちょうど良いバランスを保ちながら経過していくことが重要なのです。

今回はこの3つの要素のうち、(1)産道とそこを通る赤ちゃんの関係を取り上げて説明します。

産道と赤ちゃんの関係

まず大事なポイントになるのは、産道の最初の難関である骨盤に、赤ちゃんの頭が入っていけるかどうかです。

通常は、臨月になり出産が近づいてくると、骨盤の中に赤ちゃんの頭が入り込んで固定されます。

しかし、骨盤が狭い場合や、赤ちゃんの頭が大きい場合など、骨盤と赤ちゃんの頭のサイズが合わないときには、うまく入ることができません。また、赤ちゃんの向きや姿勢も頭がうまく入り込めない原因となります。

では、どのような体型であれば、赤ちゃんがスムーズに骨盤に入っていけるのでしょうか。

安産型といわれる人の骨盤とはどんな形?

いわゆる「安産型」とは、腰幅が広い、つまり骨盤が大きいことをいいます。

これは当然、「骨盤が広ければ、赤ちゃんが通りやすい」と考えられているからですが、実はこれには誤りがあります。

なぜなら、骨盤の大きさや形は、みなそれぞれ違っていて、外見上で骨盤が大きくても最初に赤ちゃんの頭が入り込む部分は小さいことがあるからです。

解剖の結果からも、骨盤の外側の大きさと内径(骨盤入口部;こつばんにゅうこうぶ)の大きさは必ずしも比例しないことがわかっています。

体型に関わらず安産型になれる!?

これまでの話をまとめると、大事なのは外側よりも赤ちゃんが通る内側の大きさということになります。

ですから、外見上で判断される「腰幅が広い = 安産型」という考え方は、正しくないということになります。

もちろん、お産がスムーズに進むかどうかは、3つの要素が複雑に影響し合うことなので骨盤の内側の大きさだけで決まるわけではありません。

それでも、安産への第一歩として、できることはなるべくしたいものですね。

そのために、ストレッチやヨガ、ウォーキングなど骨盤の動きを良くするような身体の準備をしておくとよいでしょう。


<執筆者プロフィール>
座波 朝香(ざは・あさか)
助産師・保健師・看護師。大手病院産婦人科勤務を経て、株式会社とらうべ社員。育児相談や妊婦・産婦指導に精通


<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供

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