「一人でも生きていけるけど」相席スタート・山﨑ケイが結婚を選んだ理由

「一人でも生きていけるけど」相席スタート・山﨑ケイが結婚を選んだ理由

「一人でも生きていけるけど」相席スタート・山﨑ケイが結婚を選んだ理由

取材・文:ねむみえり

撮影:佐々木康太

編集:杉田穂南/マイナビウーマン編集部

「今、私29歳なんですが、本当に周りが結婚ラッシュなんです」と伝えると、「そうでしょうね〜」と笑って答えてくれたのは、お笑いコンビ・相席スタートの山﨑ケイさん。

2020年に、5歳下の落語家である立川談洲さんとご結婚。当時放送された『有吉ゼミ』(日本テレビ)で、料理をする山﨑ケイさんの姿をずっと見ていたいという立川談洲さんの要望により、ヒロミさんがカウンターチェアを作っていたことを今でもよく覚えている。

なぜそんなにも私の中で鮮明な記憶として残っているのかを考えると、きっと私には、そんなにも人を好きになる、ということが分からなかったからなのかもしれない。

20代最後の歳を迎え、さてこれからどうやって生きていこうか、と考えた時に、30代後半で結婚という選択をした山﨑ケイさんの言葉を聞いてみたいと思った。

■一人でも生きていけるから結婚する

山﨑ケイさんの著書『ちょうどいい結婚のカタチ』を読み進めていく中で、ページをめくる手を止めた箇所があった。それは、彼女が結婚を決めた3つの理由のうちの最後の理由である「一人でも生きていけるから結婚を決めた」という部分だ。

一人でも生きていけるのに、どうしてわざわざ結婚することにしたのか。そんな疑問に対して、彼女は20代の時の自分自身と比較しながら答えてくれた。

「若い頃に比べて、誰かと一生一緒にいるっていうことが可能な精神状態になったというのもあって、楽しいだけで結婚ができるかもって思ったんです。

若い時は、精神的にも経済的にも依存したいっていう気持ちが、結婚に対して正直あったなと思ってます。でも、歳を重ねることで、どんどん別に結婚しなくてもいいかっていう気持ちも出てきてて。

そのタイミングで、今の夫に、結婚を前提に付き合ってくださいって言われたんです。その時に、”私、結婚できるの?”と気持ちが高ぶったんですね。そこで、本当は結婚したかったのに、結婚しなくてもいいかって自分に言い聞かせてたのかもしれないという気持ちの発見があったんです」

誰か精神的に頼れる人がいたらいいのに、という気持ちで結婚という選択肢が浮かぶ人は少なくないのではないだろうか。しかしそれは、誰かに依存してしまうことにもなるかもしれない。

歳を重ねることで、精神的にも経済的にも「一人でも生きていける」ようになったからこそ、誰かと人生を楽しく共にできると思ったというケイさんの言葉は、無意識に感じていた”結婚”というものへの焦りを溶かし、未来で待っている楽しいこととして変換してくれるようだ。

■ニコイチにならなくていい

とはいえ、結婚というのは相手がいないとできないもの。

自分のことを全て理解してくれるような人が理想なのだとケイさんに伝えると、「分かります、分かります。そういう時もありました」と共感してくれながらも、こう言葉を続けた。

「ざっくりと根本は分かってくれると思いますけど、細かくはムリだと思います。

夫のどういうところが結婚する決め手になったかと言うと、私のことを全て理解してくれているとは思わないけど、今まで出会った人の中で一番信じてもいい人だなと思ったところなんです」

ケイさんよりも、他人に対して疑り深いという夫さん。そんなところが、自分の根本と似ていて信用できるのだという。

思えば、理解というのは、他人に期待することだ。対して信用というのは、自分の中から他人に対して思う気持ちだ。理解してほしいという受動的な願いではなく、この人は信用できる、というように能動的に他人と関わることで、誰かと人生を共にするということができるのかもしれない。

それは、彼女の「昔は本当に全部共有することこそが愛情なんだと思ってたんです。でも、大人になってから、ニコイチになる必要はなくて、他人と他人でいいし、他人と他人で生活していくにはどうやって楽しく腹が立つことをクリアしていくかを考えるようになった」という言葉からも感じられた。

■自然な出会いはどうとでもなる

ではいざ、どうやって人と出会おうかと考えた時に、いくつか選択肢がある。マッチングアプリや婚活パーティー、結婚相談所という手もある。しかしこれらは、多くの場合「結婚」を目的に人が集まる場所で、自然な恋愛から発展して結婚という流れにはそぐわない。

できることなら、自然に出会って恋愛、そして結婚をしたい。しかし大人になると、こんなにも自然な出会いというものがないのかと愕然とする。どうやったら自然な出会いができるのか。そんな疑問をケイさんに投げかけてみた。

「なんとでもなりますから。自分で婚活パーティーに行ったことだって自然の動きだし。もしそういう場所が苦手だったら、自然に近い形で出会える場所を探せばいいんです。習い事を始めてみるとか、趣味の集まりに行くとか、とにかく人と接するということでしか何も生まれてこないんです」

本の中でも、”家でひとり悩んでいても出会えるわけがないですから”という一文がある。確かに家でひとり「出会いがないなぁ」とぼやいていても、突然白馬に乗った王子様が現れるわけがないのだ。

自然に誰かと出会いたいなら、自分で歩いて探しに行くしかない。他人と関わる時には常に能動的であれということなのだな、とケイさんの話を聞きながら胸に刻んだ。

■この人とならいられる、というところから結婚へ

良い相手と出会えて、交際をして、結婚が見えてきた時、どこで大きな決断をするのかというのは気になるところだが、ケイさんの決め手となった部分は「この人とならいられるな〜」とじわじわと感じたところだそう。

「この人とだったら絶対幸せな家庭が築ける! というよりは、この人と(だったら)いられるわ〜ぐらいの感じがちょっとずつあったんです。とはいえ、結婚するならお互いの仕事のことも考えなくちゃいけないな、と思っていたらコロナ禍に入ってしまって、タイミングをどんどん先延ばしにしてしまって……。

でも、私としては少しずつ、相方一人の仕事も増えてきてるからいいかなとか、そういうものが自分の中でうまくハマっていって、このタイミングだったという感じです」

結婚というと、一つの人生の節目でもあり、幸せな家庭を作っていくのだという大きなプロジェクトが始まっていくように感じる。

もちろん、結婚をするなら、最低限の責任は必要だし、大きな決断も下さないといけない。しかし、あまりにも大きな目標を掲げることは、決断を渋る原因にもなりそうだし、必要以上の責任を抱えてしまうこともありそうだ。

私がいつか結婚を考えるような相手と出会ったとしたら、いろいろ考えることもあるのだろうけど、「この人とならいられるな〜」というような素朴な相手への気持ちを守ってあげようと強く思った。

『ちょうどいい結婚のカタチ』

本作のテーマは「結婚」。Webメディア「andGIRL web」での人気連載が、犬山紙子や横澤夏子との対談、結婚相談所 へのインタビューなどの新たな企画も加わり書籍化。

結婚に悩む全ての女性へ、一歩踏み出す勇気が出る山﨑ケイ流アドバイスが詰まった恋愛・婚活エッセイ。

2022年2月22日発売

関連記事(外部サイト)

  • 記事にコメントを書いてみませんか?