100万円以上の作品も……! アートの“中”に泊まれちゃう東京のホテル

100万円以上の作品も……! アートの“中”に泊まれちゃう東京のホテル

100万円以上の作品も……! アートの“中”に泊まれちゃう東京のホテル

憂鬱な月曜日からスタートしても、早帰りの日に予定があると気分が上がるもの。仕事帰りにいつもと違う電車に乗って、東京にいながら非日常の世界へと出かけてみませんか。

日常とはまったく違う空間で過ごせるホテルが、汐留「パークホテル東京」。特に31階にある「アーティストルーム」は、アートの“中”に泊まれちゃうオンリーワンな客室です。期間限定の「アートなおこもりステイ」を体験してきたので、詳しくレポートします!

■入り口からアート、アート、アート! 高層階で東京を一望

パークホテル東京は「日本の美意識が体感できる時空間」をコンセプトに、アートがずらりと並ぶホテル。館内にはなんと常時400点以上のアートが展示されています。さらに客室は26階〜34階にあるため、高層階が確約!

地下鉄の新橋駅から地下通路を通って、B2階のホテル入り口に到着しました。すると今までの駅構内の無機質な空間とはうってかわって、一気にアーティスティックな空間へ! 日常と非日常の「間(はざま)」をエレベーターホールに表現した、OZ-尾頭-山口佳祐さんのアートです。

ゴールドと黒の空間にドキドキしながらエレベーターに乗り、フロントがある25階で降ります。なんともいえない表情がかわいい、「風神雷神」の彫刻が出迎えてくれました。風神雷神は「悪いものを寄せ付けない」という意味を持つ、ホテルの守り神です。

感動したのが、ラウンジからの景色! 東京タワーや建設中の日本一の高さとなる超高層ビルなど、東京を一望できました。この絶景も「アート」としてゲストが楽しめるようにと、2021年にラウンジをリニューアルしています。

アートや景色にテンションが上がりながら、15:30頃にフロントでチェックイン。今回の「アートなおこもりステイ」は31階と34階にあるアーティストルームに泊まれるプランです。アーティストルームはさまざまなアーティストが客室全体をキャンバスにして作品を完成させた、世界でひとつしかない客室。予約時はシングル、クイーン、キングといった客室の広さだけを選び、当日空きのある客室の中から好きなものをチョイスします。もしくは泊まりたい客室があれば、事前にリクエストもできます。

■秋田へ瞬間移動!? アーティストルーム「秋田美人」

私はクイーンの21室もの客室で迷いに迷って、ビビッと来た「秋田美人」をチョイス。美術家の大谷有花さんが約1か月かけて、大谷さんが暮らしている秋田を美しく表現したお部屋です。「Beauty of Akita」と書かれた客室のドアを開けてみると……。

目に入ったのは、油絵で描かれた秋田杉の杉林。ドアを開けたとたんに、東京から秋田へと瞬間移動です。

杉林を進んだ先に見えたベッドルームは、びっくりするほど「和」な空間! ベッド枕側の壁面にはお寺などで良く見られる花頭窓がデザインされ、窓の先にはハスの花が咲く秋田市千秋公園や太平山(たいへいざん)が描かれています。花頭窓や障子の木枠は、本物の秋田杉を使用。作家さんのこだわりがすごすぎる……!

丸枠に描かれているのは、秋田美人の象徴でもある「小野小町」。キラリと光る雲は純金箔が使われています。

ゴロンとベッドに寝転がってみると、天井にもアート。雪国の秋田で凍ったお堀や池の一面がひび割れる様子、「氷割れ文様」を秋田杉で表現しています。宿泊した日はとても暑い日だったので、気分だけでも涼やかになりました。

■ほかのアーティストルームも見られる! ホテルツアーに参加

16:00になり、「アートなおこもりステイ」の特典であるホテルツアー「ART walk」に参加。美術館のようなホテル館内を、スタッフが案内してくれる約1時間の特別ツアーです。

まずは25階アトリウムで開催中の「銀座ギャラリーズ うつろいゆく多様性」展をスタッフの解説とともに鑑賞。銀座の8つの画廊がキュレートした作品がたくさん展示されています。例えば井内宏美さんの「マウンテン・ストライフ? 60 散歩/森 1/2」は銀座 外堀通りにお店を構える「泰明画廊」が出展した作品。“銀座の画廊”はハードルが高いけれど、これなら気軽に見られます!

このツアーのうれしいポイントが、自分が宿泊する部屋以外のアーティストルームも見学できること! 画家の成田朱希さんが手がけた「芸者金魚」は、妖艶な金魚が壁や天井を自由自在に泳ぐ印象的な客室です。ここで寝たら、やっぱり金魚の夢を見るかもしれません……。

最後に案内してくれたのは、26階〜34階にある客室フロアの廊下を画廊に見立てた回廊展示(コリドーギャラリー)。各階ごとにテーマを変えて、東京では滅多に見られない貴重な作品や、障がい者が手がけたパラリンアートなどが展示されています。

個人的には沼田月光さんの「Giraffe キリン」がとても気に入って欲しくなっちゃったけれども、予想通り気軽に買えないお値段……! パークホテル東京では一部作品が買えるのですが、中には100万円を超えるものさらっと展示されており、拝むだけでもありがたや。

■おしゃれ! アートからインスピレーションを受けたハイティー

夕食は25階「アートカラース?タ?イニンク?」で9月4日まで提供中の夏のハイティーコースを堪能。「銀座ギャラリーズ うつろいゆく多様性」展の作品から着想を得たメニューが食べられます。まずはシェフの特製アミューズからはじまり、おしゃれな二段スタンドで上段に「自家製シャルキトリー盛合わせ」、下段に「車海老のソーセージ仕立て 〜ソース・アメリケーヌ〜」「旬魚と帆立のポワレ ラタトゥイユ添え」がお目見え。

自家製シャルキトリー盛合わせは里美穂さんの作品「雨露」からインスパイアされたメニュー。まるで多数の糸が絡み合い繋がりあっているようにも見えることから、肉と脂と水を繋ぎ合わせ一体化させる「乳化(エマルジョン)」を連想し、シャルキトリー、つまり自家製のハムとソーセージを作ったそうです。

こちらが里美穂さんの作品「雨露」。ここからシャルキトリーを連想するとは……! 料理長・小島健さんの発想力がすごすぎます。

夕食は「アートなおこもりステイ」の特典、カクテル「ステイコ?ールト?」と一緒に堪能。パッションフルーツやココナッツウォーターなど南国感たっぷりのフルーツを中心にしたシロップに、シャンパンを掛け合わせた夏限定カクテルです。

ステイコ?ールトはさとうたけしさんの作品「Four Seasons」からインスパイアを受けて生まれたカクテル。バーテンダーの南木浩史さんが作品から感じた「生き生きとした印象」を表現しています。ローズマリーもふわりと香り、花々がパっと咲くような素敵な味でした。

メインは「秩父産 夏鹿のロースト 〜ソース・ポワヴラード〜」。夏鹿はジビエの肉らしさを感じつつ、意外にも柔らか。こんなにも上質な鹿肉、食べたことない! と思うほど、おいしかったです。

お楽しみのデザートは、「グリオットとピスタチオのムースケーキ 〜抹茶の香り〜」! 出てきた瞬間、25階のアトリウムで見た井内宏美さんの作品をイメージしたデザートだとわかりました。作品は抹茶チョコレートで表現されていて、フランスのさくらんぼ・グリオットの酸味、ピスタチオのコクに、抹茶のほろ苦さがとても良く合うケーキです。

部屋に戻ると、美しくライトアップされた築地大橋や東京ゲートブリッジが目の前に。「いつもは地上にいるのか……」と、天空のホテルに泊まれる優越感に少しだけひたって、眠りにつきました。

■幸せなホテルの朝食。エッグベネディクトを満喫

朝食も25階「アートカラース?タ?イニンク?」へ。エッグベネディクトまたはアメリカンブレックファーストから選択でき、今回はベーコンとエビの2種類が楽しめるエッグベネディクトを選びました。ナイフを入れると、卵の黄身がとろ〜り! やっぱりホテルの朝食は、幸せです。

パークホテル東京の「アートなおこもりステイ」は11月13日までの期間限定。料金はハイティー・朝食付きで16,550円〜(2人利用時の1人あたりの料金)です。アートの“中”に泊まれるホテルで、いつもと違う日を楽しんでみてくださいね。

■施設概要

・パークホテル東京

住所:東京都港区東新橋1丁目7番1号汐留メディアタワー

HP:https://parkhoteltokyo.com/ja/

 

(撮影・取材・文:小浜みゆ)

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