どっちが正しい? 「立ち会い」と「立ち合い」の使い分け方

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AIざっくり要約

  • 「立ち会い」と「立ち合い」は同音異義語で、前者は場に居合わせる意、後者は向かい合って勝負する意を持つ。
  • 「立ち会い」は不動産関係や工事現場、出産などで使い、「立ち合い」は相撲や剣道の試合を表す。
  • 「立ち会い」「立ち合い」の正しい意味と例文を覚えることで、ビジネスシーンや日常会話で上手く使い分けられる。

実験的な機能のため、正確性を欠く可能性があります。記事本文と併せてご確認ください。

どっちが正しい? 「立ち会い」と「立ち合い」の使い分け方

どっちが正しい? 「立ち会い」と「立ち合い」の使い分け方

現場での確認や出産の話題など、ビジネスシーンでも事あるごとに使う機会が出てくるのが「たちあい」という言葉です。

聞きなじみのある言葉ですが、いざメールや手紙に書こうとすると、「立ち会い」と「立ち合い」の表記で迷う方も多いのではないでしょうか。

ここでは、「立ち会い」と「立ち合い」の違いをひも解いていきます。正しく使い分けをして、スマートなビジネスコミュニケーションに役立ててくださいね。

■「立ち会い」と「立ち合い」の違いとは

「立ち会い」と「立ち合い」は、同じく「たちあい」と読む同音異義語として知られています。

人と人とが関わるという観点では同じですが、具体的にはどのような違いがあるのでしょうか。それぞれの意味をチェックした上で、違いをひも解いていきましょう。

◇「立ち会い」はその場で見守ることを意味する

まず、「立ち会い」から見ていきましょう。「立ち会い」は、動詞の「立ち会う」を連用形にしたもので、次のような意味があります。

1 その場にいて物事の成り行きや結果を見守ること。また、その人。「関係者の―を求める」

2 取引所で、会員が集まって売買を行うこと。「後場の―」

出典:(『デジタル大辞泉』小学館)

「立ち会い」には、その場で物事の成り行き・結果を見守るという意味があります。

「会う」には「同じ場所にいる」という意味が含まれており、「立会人」とすると「その場に居合わせる人」もしくは「同席する人」という意味も持つと分かりました。

また、2の意味の通り、「立ち会い」には、証券取引所で会員が集まり売買することを指す意味もあります。現在、取引は主にコンピューターで行われていますが、かつては取引所で直接売買が行われていたことから、その言葉だけが残っているようです。

◇「立ち合い」は向かい合って勝負することを意味する

次に、「立ち合い」をチェックしてみましょう。こちらも「立ち合う」という動詞を連用形に直した形で、意味は以下の通りです。

1 双方から出て向かい合うこと。また、出あって勝負を争うこと。試合。「真剣での―」

2 相撲で、両力士が仕切りから立ち上がる瞬間の動作。「―から一気に押し出す」

3 田楽・猿楽などで、競演すること。同じ曲を数人が舞う場合と、別曲を一番ずつ舞う場合とがあった。

4 江戸幕府の評定所の定日会合の一。寺社・町・勘定の三奉行のほか、大目付・目付が出席し、評議する。

出典:(『デジタル大辞泉』小学館)

「立ち合い」には、細かく見ると4つの意味があります。中でも一般的なのが、1の双方が向かい合って勝負するという意味です。主に相撲用語として用いられており、力士が試合を行うこと、また立ち上がりの瞬間を指す言葉として知られています。

また、相撲のみならず、田楽や猿楽などでの演技を競う表現として用いられる言葉です。さらに、江戸時代にあった、いわゆる裁判所・評定所の定期会合を表す意味もあります。

◇ビジネスシーンで用いられるのは「立ち会い」

「立ち会い」と「立ち合い」は一見すると同じように思えますが、詳しく見てみると全く異なる意味合いであると分かりました。「立ち会い」はその場に居合わせる・同席する、そして「立ち合う」は双方が勝負することを意味します。

言い換えると、「立ち合う」は、勝負や試合をするシーンにしか適していません。その他の、人と人とが関係することを表す時は「立ち会い」を用いるのが適切です。ビジネスシーンにおいて使われるのは、主に「立ち会い」と覚えておいて良いでしょう。

▶次のページでは、「立ち会い」のビジネスシーンにおける使い方を例文と共にご紹介していきます。

■「立ち会い」のビジネスシーンにおける使い方(例文付)

その場に居合わせる・同席するという意味を持つ「立ち会い」は、ビジネスシーンにおいて、現場での確認や指示を行うシーンにぴったりの言葉です。

それでは、「立ち会い」の使い方を、例文と共に詳しく見ていきましょう。

◇例文

*

・「マンションの退去時には立ち会いが必要です」

・「彼は奥さんの出産の立ち会いに行っています」

・「選挙の立会人に任命された」

*

「立ち会い」は、ビジネスシーンでは主に、マンションの退去時や不動産関係、工事現場での作業を表す言葉として活用できます。また、作業を見守る人を意味する「立会人」という使い方も覚えておくと役立つでしょう。

また、「立ち会い」と聞いてパッと思いつくのが出産シーンではないでしょうか。多くの人と関わるビジネス上では、男性の奥さんが出産を迎える場面も出てくるかもしれません。メールや手紙でやり取りする時は、「立ち会い」と正しく伝えてください。

▶次のページでは、「立ち合い」の使い方を例文と共にご紹介します。

■「立ち合い」の使い方(例文付)

向かい合って勝負するという意味を持つ「立ち合い」は、相撲や剣道の試合をはじめ、田楽や猿楽での競演を表現するシーンに適しています。

ビジネスシーンで使うことはそう多くはないとは言え、社内や取引先に剣道や相撲好きの人がいる場合には、正しい使い方を知ってくとコミュニケーションの役に立つかもしれません。

それでは、「立ち合い」の使い方を、例文を交えて見てみましょう。

◇例文

*

・「(相撲)立ち合いと同時に一気に寄り切る」

・「(剣道)真剣での立ち合いだ」

*

「立ち合い」は先述の通り、相撲や剣道、田楽といった勝負シーンを表現する言葉として活用できます。

テレビで相撲の試合を見る中で、「さあお立ち合い」といったフレーズを耳にしたことがある人もいるかもしれません。これは相撲において、双方が立ち上がる動作を表す表現です。

相撲好きの人の前でこそ、正しい使い方を心がけましょう。

▶次のページでは、「立ち会い」の類語を紹介します。

■「立ち会い」の類語・言い換え表現

不動産や選挙、出産など幅広い場面で使える「立ち会い」ですが、シーンによっては他の言葉がよりマッチする時もあるものです。そんな時に候補となる、類語をご紹介します。

より適切な言葉を使いたいビジネスシーンで、活用してみてください。

◇(1)「同席」

「同席」とは、同じ席に居合わせるという意味です。

「立ち会い」とほぼ同じ意味合いを持ち、「席」とはいっても物理的に同じ席に座ることではありません。同じ場所・環境に居合わせるということを表したい時に使用しましょう。

◇(2)「陪席(ばいせき)」

「陪席」には、身分が高い人と同席するという意味があります。元々は、裁判官のうち、裁判長以外の者を意味する「陪席裁判官」の略語です。

上司など目上の人に使って問題ないようにも思えますが、仰々しいイメージを与えないためにも使いどころは考えましょう。

◇(3)「臨席(りんせき)」

「臨席」とは、字の通り席に臨むこと、または式典や会合に出席するという意味です。

「ご臨席賜る」などの言い回しに、聞き覚えがある方もいるでしょう。そのことからも、身分の高い人の行動を表す言葉として使うのが一般的といえます。

▶次のページでは、「立ち合い」の類語を紹介します。

■「立ち合い」の類語・言い換え表現

「立ち合い」も「立ち会い」同様、いくつかの類語が存在します。ビジネスシーンにおいては、言い換える方が伝わりやすいかもしれません。ぜひ覚えておきましょう。

◇(1)「勝負」

「勝負」は、書いて字のごとく勝ち負けまたは勝ち負けを決めることを意味します。

「立ち合い」は、相撲や剣道の試合を表すシーンには使えますが、その他の勝敗を決める表現としても使えるのが「勝負」です。

◇(2)「試合」

「試合」も「立ち合い」と同じく、勝敗を競うことを意味する言葉です。「勝負」と同様、スポーツや武術全般に用いられるという違いがあります。

◇(3)「競演(きょうえん)」

「競演」は、田楽や猿楽での競い合いといった意味の、「立ち合い」と同じ感覚で使える言葉です。

ただし、演奏や演技全般に用いることができる、より幅広いシーンに適した言葉と認識しておきましょう。

□「立ち会い」と「立ち合い」を正しく使い分けよう

「立ち会い」と「立ち合い」の違いは、その場に居合わせるのか、または勝負するのかというところにあります。

意味を混同しがちな同音異義語ですが、相撲や剣道の勝負を表すのか、またはその他に同席することを表すのかと考えると捉えやすいでしょう。

ビジネスシーンでは、不動産や工事現場、選挙や会合などで「立ち会い」を表現する機会は少なくありません。「立ち合い」と区別しつつ、類語の知識も身につけておきましょう。

(にほんご倶楽部)

※画像はイメージです

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