社内政治から一線を引く方法

社内政治から一線を引く方法

社内政治から一線を引く方法

あるオフィスで、常駐していた時の話です。

私が出向いたA社は、ストレートな物言いをする代わりに、誰も隠し事をしない文化でした。

業務に課題があれば「いまの仕事、ちょっといけてないよ」と厳しいコメントをすることもあれば、褒めるのも「〇〇さんって最高!」と直接的。人の好き嫌いではなく、業績の良し悪しだけを評価される文化は、外資出身の私にとって天国でした。

が、そこに勤めていたある社員は、帯状疱疹ができるほどのストレスを感じ1年で辞めてしまいました。

それも彼は「業績で直接的に指導されるなんて、こんな生きるか死ぬかの現場じゃ、誰も信じられない」と感じていたらしいのです。私にとっての楽園が、誰かにとっては地獄になる。そんな当たり前のことに、驚いてしまった出来事でした。

時は過ぎて、別のオフィスで常駐案件を引き受けていた私は、人間関係のストレスで過食となっていました。その職場は物事を表で言わない代わりに、裏で悪口、ひがみが広がっていました。

私にとっては、この職場にいた時こそ「誰も信じられない」時間だったのです。

■誰も信じられない職場は、誰かにとっての天国

この世には、圧倒的に悪い職場もあります。

たとえば、暴力がはびこる世界線で生きている職場とか、トイレの回数まで制限されているとか、横領が半端ないとか……です。ここまで来ると「ここでのキャリアも潮時じゃ!」と叫んでさっさと転職すべきだと思います。

が、ほとんどの職場は「あなたにとっては地獄でも、誰かにとっては天国」なんじゃないでしょうか。むしろ、一部の人が適応できているからこそ、あなたが苦しいのでは?

一概に「悪」「善」といえるような職場はなくて、どこでも「あなたの味方」が不足する状況はありえます。

ですからまずは、「私は正しくて、あの人たちが間違ってる」あるいは「私だけがダメなんだ」という10対0の判決を下さないでほしいのです。あなたにとって、楽な職場は必ずあります。ただ、そこではないだけです。

誰も信じられない職場では、人間関係を優先順位から落とす

では、具体的にどう対策を練っていくか。方法は2つです。職場を変えるか、人間関係の回線を遮断するか。

職場を変えるのは決断さえしてしまえば簡単なので、ここでは割愛しましょう。ここから先はあくまで「いまの会社にいるままで、どうやってくか」の話をします。

「人間関係の回線を遮断する」とは、誰も信じられない職場で“必要最低限のやりとり”ができればオーケーとみなすやり方です。最低限、会議の書類が手に入れば、日常業務に困らない程度に頑張ればいいじゃないですか。どうせアフター5は他人だし。

それくらいに振り切ってしまうと、一気に職場の人が「どうでもよく」なります。職場の人間関係って、うまくいったほうが楽ですが、それが人生ではないですよね。

「あなたの人生を、誰にも害させない」ほうが、人生の優先順位はずっと上。くだらない……と思う人間関係なら、いっそ最低限になるまで回線を切ってしまいましょう。

■誰も信じられない職場でも「信じられる人」を見つける

そして、この回線を遮断するためには「絶対に味方となってくれるあの人」が必要です。

それは、あなたの上長。直接の上司に状況を説明して「ここで仲たがいするくらいなら、ドライにやっていくしかないと思うんです」と打ち明けておきましょう。

最初に上司を味方につけておけば、あとからまわりにどんな報告がいっても、上司がスルーしてくれます。最初に「信頼している〇〇課長だから相談したいんです」と伝えて、上司の信頼は獲得しておくことがポイントです。

逆にいえば、上司が味方になってくれない職場はかなりしんどいです。上司がかばってくれそうにない職場からは、それこそ去ることを検討されてもいいのではないでしょうか。

誰も信じられない職場で絶対にやっていけないこと

逆に、誰も信じられないからといって「全員に媚びる」のは修羅の道です。誰からも嫌われたくないからと、多くの人がこの道を選び、数年でズタズタに傷つきます。

社内政治にあけくれ、信頼しない人間関係に慣れると、こんどはプライベートの関係……友人や恋人も信じられなくなるなんてことも。

「彼って、結婚するって言ってるけど本当にするのかしら。結局は無理なんじゃない? あらかじめ別の男にもモーションかけて、予備を準備したほうがよさそうね」

「あの子、仕事に悩んでるふりをして同じグループの〇〇ちゃんの信頼を得たいだけじゃない? そうしたら、主婦になっても孤立しないで済むもんね」

……なんて思い始めた時は、危険信号です。あなたの心がすさむ前に、職場を離れてください。

何度も繰り返しますが、世界で一番大事なのはあなたの心と体です。それを捨ててまで励むキャリアに、どんな未来があるのでしょうか。

特に大企業やあこがれの職場にいる女性ほど、“みんなにいい顔をする”いばらの道を選びます。「媚びておかなきゃ出世が絶たれる。ここまでの努力が水の泡」「ここを辞めたらあとがない」と焦る方も多いでしょう。

でも、そんな職場で体を壊したら、それこそ数年単位で働けません。しかも、人間関係がギスギスした職場なら「あの子、使えないからね」と笑われて終わりです。

誰かを切り捨てるような職場は、あなたが切り捨てましょう。職場の誰も信じられない今、あなたの優先順位を、決めるべき時がきたのです。

(トイアンナ)

※画像はイメージです

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