「他人と関わりたくない」という気持ちの対処法

「他人と関わりたくない」という気持ちの対処法

「他人と関わりたくない」という気持ちの対処法

みんなが楽しそうに話している場が苦痛、話しかけられるのが億劫、ひとりになるとホっとするでいるのが好き、など「自分って人間が嫌いなのかも」と感じることはありませんか?

しかし、誰とも関わらずに生きていくことは不可能です。人間嫌いな性格と折り合いをつけたいと思われている方もいるのではないでしょうか。

今回は人間嫌いな人の特徴と原因、そして克服方法までを解説していきたいと思います。

■「人間が嫌い」とは?

そもそも、「人間嫌い」の辞書的な意味は「人とかかわりあうことを嫌う人、あるいはそうした性格の人」のことです(三省堂・大辞林第三版より)。

これは自分の好きなことがひとりでできることなので、それを純粋に追求したり熱中したりしている結果、他人との関わりが薄くなっている人ではありません。状況がどのようなものであってもとにかく他人とのコミュニケーションが嫌い、あるいは苦手意識を常に抱いているという性格傾向の人をさします。

人間が嫌いな人の言動に見られる特徴

「人間が嫌い=他人とのコミュニケーションを嫌う性格傾向の人」には、以下の5つの特徴があります。

◇(1)言葉数が少ない

自分の状態や気持ちを伝えることが嫌い、または苦手な人が多いため、自分のことを積極的に語りません。

また、他人に対してもどこまで踏み込んでいいのかがわからないため、自分から質問することも少なくなります。その結果、言葉数が少なくなります。

◇(2)ひとり行動が多い

他人からみると「ひとり行動が多い」という点は同じですが、人間嫌いではない人の場合は純粋に自分の好きなものを追求していった結果、ひとりでの行動が多くなっている状態です。そのため自分が好きなものが他人と共有できるのであればそれも歓迎なのです。

一方で、人間嫌いな人はどんなことでも他人と時間を共有すること自体を煩わしいと感じます。

そのため、ひとり行動が多くなります。

◇(3)なんでもひとりで完結する

人に相談しないため、なんでもひとりで考えて答えを出す傾向が強くなります。

そのため人生におけるターニングポイントとなるような大きい出来事でも事後報告となり、まわりを驚かせることもしばしばあります。

◇(4)行動範囲が狭い

新しい場所に出かければそれだけ他人との接点は多くなります。それを考えると億劫になるため、家の中や、何度も行ったことがあり勝手がわかる場所にしか出かけなくなります。

◇(5)他人にドライ

一見普通にコミュニケーションを取れているように見える人もいますが、本心では人を信じていません。

そのため、おめでたいことに対して「幸せな時間は長く続かない」と言ったり、喪失に対して「永遠なんてない」と言ったりと、他人の言動に対してドライな発言が多くなります。

■人間が嫌いになる原因

では、なぜ「人間が嫌い」になるのか原因として考えられることをもお伝えします。

◇(1)愛情に満たされなかった幼少期の経験から

自我が未発達な幼少期は非常にわがままです。そうした自分の状態を「丸ごと愛してもらえた」という体験によって自己肯定感は醸成され、この自己への肯定感が他人への肯定感につながっていきます。

つまり、愛情に満たされなかった幼少期を過ごすと、他人への不信感が強くなるばかりでなく自己肯定感も醸成されにくくなります。

◇(2)いじめや虐待などの体験から

何も悪いことをしていないのに、いじめられたり虐待を受けたりすると、他人に対する警戒心が強くなってしまいます。

常に警戒心を抱き続けるということは、非常にストレスです。そのストレスを避けようとする心理が、人間嫌いという性格を形成します。

◇(3)協調性を強いる教育から

産まれつきの気質で「ひとりで何かをすることが好き」という人もいます。

しかし、ひとりで家にいると親に「お友だちと遊んできなさい」と言われたり、入学や転校など節目において「お友だちたくさん作ろうね」などと言われたりするもの。

このようにそのような友だちと一緒にいることが好ましいことであるという教育を受け続けると、反動で大人になってから人間嫌いになることがあります。

◇(4)信頼していた人から裏切られた経験から

信頼していた人や愛していた人から裏切られ、酷く心が傷つく経験をしてしまうとそれがトラウマになることがあります。このトラウマが癒されないと、人間嫌いが性格として定着することがあります。

■人間嫌いを活かせる仕事

ネガティブなイメージが多い「人間嫌い」ですが、その特性を活かせる職業もあります。

◇(1)職人的な仕事

陶芸や工芸品など、ゼロから完成までひとりでコツコツ作り上げるような職人的な仕事が向いています。

弟子入りすれば師匠となる人がいますが、そうした方たちも同じようなタイプが多いため、お互い仕事以外は干渉することも少なく働きやすい環境となるでしょう。

◇(2)配達員、ライター、デザイナー

職種がバラバラだと感じるかもしれませんが、これらの仕事はアウトソーシングしていることが多い職種です。

個人の裁量で働き方を決めることができるため、人と話すことが嫌いであればメール主体のやり取りにするなど業務の自由度も高いです。

特性が活かせるというより、人間嫌いな人がストレスが少なくできる仕事です。

◇(3)店舗経営

人間嫌いな人はお店の経営などの接客業はもっとも向いていないように思えるかもしれません。

しかし、お客様とのコミュニケーションを売りにせずとも商品がよければ繁盛店となりえますし、逆に店主が干渉しないことに居心地のよさを感じてひとり好きが集まることもあります。

もの作りや調理が好きな人は、人間嫌いな性格を味方につけて職業として活かすのもありです。

■人間嫌いを克服する方法

ただ、人と関わらずに生きていくことは不可能に近いです。「人間嫌い」を少しでも改善したいと思う方は、以下を試してみてください。

◇(1)刹那的な楽しさを味わう

長期的に付き合える人間関係ができれば、それに越したことはありません。

しかし「そうすべきだ」と思いつめてしまうと負担に感じてしまい、人と関わることがますます億劫になってしまいます。その場が楽しく過ごせればそれでいい、くらいのスタンスで人と向き合ってみましょう。

◇(2)感謝の気持ちを大切にする

人はひとりで生きていくことはできません。ひとりでまったりと珈琲を飲むことが好きだといっても、珈琲を飲むまでには生産者、加工業者、販売者などたくさんの人が関わってくれているのです。

あたり前のことでも必ず人が関わっている、そうしたことにきちんと感謝することを意識してください。

◇(3)人間嫌いを強みと捉える

上記2つを行ないつつも、人間嫌いを克服しようとするのではなく、逆に強みとして活かせないか考えてみましょう。

前述しましたが、職人気質の寡黙な料理人が作る料理が評判になっている飲食店、コミュニケーションが苦手な方たちが暮らすシェアハウス運営、自分の手作り品をネット販売、など性質を活かせるものはたくさんあります。

人間嫌いをマイナスに捉えすぎないようにしましょう。

「人間嫌い」に囚われすぎないで

日常が多くの人によって成り立っていることに感謝して、物事の捉え方を少し変えるだけで「人間が嫌い」という性格に囚われることはなくなってきます。

他人を「好き」とか「嫌い」という両極端で判断するのではなく、肩の力を抜いてまずは「どこかに自分の価値観や感性を共有できる人がいたらいいなあ」くらいの意識で人と交わってみましょう。

(小日向るり子)

※画像はイメージです

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