おなかを引き締める「クランチ」のやり方

おなかを引き締める「クランチ」のやり方

おなかを引き締める「クランチ」のやり方

腹筋を鍛える代表的なエクササイズに、仰向けで上体を持ち上げる「クランチ」という運動があります。

たるんだおなかを引き締めたい! という方におすすめのクランチですが、腹筋の力が弱い人は無理に行って首や腰を痛めてしまうことがあります。効果的に腹筋を鍛えるにはまず体の使い方のコツを押さえることが重要です。

今回は、クランチの正しいやり方を習得しましょう。

■クランチとは?

クランチとは、仰向けで両膝を曲げ、背骨を曲げながら上体を持ち上げる運動。

ただし、背骨を曲げる角度や手の位置、足裏を床につけるかどうかは各団体や専門家によって見解が異なります。

鍛えられる筋肉は主に腹直筋上部。それ以外にも腹直筋下部、外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋も鍛えられます。

■クランチの効果

クランチの効果は大きく分けて3つです。

◇(1)おなかの引き締め

筋トレすることでエネルギー消費量がアップします。また、クランチで主に使う筋肉は腹筋です。腹部の筋肉を鍛えることで筋肉自体がコルセットのような働きをしておなかの引き締め効果が期待できます。

しかし、実際にクランチだけが腹囲へ与える影響について調べた研究は少なく、効果が確実であるとはいえません。おなかを引き締めるにはクランチに加えて栄養管理や日常の活動量をアップするなど他の取り組みも重要でしょう。

◇(2)姿勢改善

姿勢の崩れは筋肉のアンバランスも影響しているといわれています。

例えば、俗に言う「反り腰」、おなかが前に出た「スウェイバック」などの姿勢は腹筋が弱い人がなりやすいです。そのため、腹筋を鍛えることで姿勢の改善が期待できます。

姿勢改善の効果をさらに高めるには、トレーナー指導のもと、ストレッチや正しい姿勢感覚の練習も行いましょう。

◇(3)ダイエット

クランチで鍛えられる腹筋は、体の中でも比較的大きい筋肉です。ダイエットでは、できるだけ効率良く消費エネルギーをアップする必要があるため、腹筋のような大きい筋肉を使う運動がおすすめです。

なお、ダイエットの効果を得るには、おなかの引き締め効果と同様に、栄養管理や他の運動も一緒に取り入れることが重要です。

■クランチの正しいやり方

クランチの手や足のフォームは専門家によって意見が分かれます。ここでは、筋力が弱めな女性でも腹筋をバランスよく鍛えられる方法をお伝えします。

※腰痛がある方は無理に行わず、痛みが緩和されてからゆっくり行いましょう。クランチは腰に負担がかかりやすく運動負荷量も大きいため、まずは腰への負担が少ない運動から始めましょう。例えば息を吐きながらおなかを薄くするドローインや、姿勢をキープするプランクなどがクランチよりも腰に負担の少ない運動です。

◇エクササイズの手順

1. 仰向けの状態になる。

2. 両膝を曲げる。

3. ゆっくり両足を持ち上げる。股関節と膝の角度が約90度になる位置で止め、息を吸って次の動作の準備をする。

4. 息を長く吐きながら顎を引いて、頭から背骨をゆっくり順に持ち上げていく。同時に両腕を床と平行に持ち上げ、指先は足先の方へ誰かに引っ張られているイメージで伸ばす。この時、首は長く、おなかはへこませておく。上体を肩甲骨が床から離れる程度で止め、息を吸って次の動作の準備に入る。

5.息を 吐きながら下の背骨から順に上体を床に降ろしていく。手順3〜5を5回繰り返す。

レベルに応じて、手順3〜5の動作を5回×3セット、10回×3セット、15回×3セットと徐々に負荷量を上げていきましょう。

■よくありがちなクランチのNG例

崩れたフォームでは、きちんと効果を得ることができません。

腹筋が弱い人や慣れていない人ほどフォームが崩れやすいため、以下のポイントを意識しながら正しいフォームを目指しましょう。

◇NG1:首から体を曲げる

首だけ曲げようとすると顎と胸の空間が狭く、窮屈な姿勢になります。なお、手を後ろで組むと、首から体を曲げてしまうNGフォームになりやすいため注意しましょう。

クランチでは胸椎という首の下〜腰上までの背骨とあばら骨をメインで曲げるのが正しいフォームです。顎と胸の間には卵1個分があるイメージであばら骨を曲げて上体を起こしましょう。

◇NG2:肩を上げる&腕を内側にねじる

肩を上げて首が短くなると首の筋肉を過剰に使ってしまいます。肩を下げ、首は長く保ちましょう。

また、腕にも注目。腕が内旋し(内へねじれ)ていても首が短くなりやすいです。腕は根元から外旋する(外へねじる)力を軽くいれておきましょう。腕を外旋しやすいように手のひらは天井向きでもOKです。

◇NG3:おなかの真ん中が膨らむ

腹筋の縦のライン(腹直筋)が膨らみすぎないようにおなかをへこませるよう力を入れましょう。腹横筋という腰を守る筋肉もバランスよく使いやすくなります。

◇NG4:内股やがに股になる

膝と足裏の間はこぶし1つ幅にしましょう。内ももの筋肉(内転筋群)を使いやすくします。

■クランチQ&A

クランチの方法は分かっても、日常の中で続けていくのは意外と難しいものですよね。では、どうすれば続けられるのでしょう。効果の実感があると楽しく続けられませんか?

ここでは、どれくらいの期間行うと効果を得やすいかの目安や、実際に行う時におすすめの時間帯などについて説明します。

できるだけ効率良く時間を使えて、続けられるようにコツをつかんでいきましょう。

◇効果を得るための継続期間は約2カ月

筋力トレーニングは一般的に、適切な負荷量で週3日以上行うことが筋力アップに効果的といわれています。適切な負荷量とは、「もうこれ以上力を入れられない状態」を100%とすると、60%以上の強度のことです。

ここで重要なのは、「続けること」です。一時的に行うだけでは筋力が定着しにくいのです。その理由をご説明します。

筋力アップには大きく分けて2種類あり、神経系による筋力アップと筋肥大による筋力アップがあります。

前者は筋肉を制御する神経系が活性化して筋力がアップします。トレーニング初期の筋力アップはこれによるものです。

対して後者は筋線維が肥大して筋力がアップします。筋肥大は、トレーニング初期はほぼ変化がなく、トレーニングを約2カ月続けてようやく肥大し始めます。トレーニングの継続が重要な理由はこのためです。

したがって、最低でも週3日、約2カ月は続けてみましょう。

おなかを引き締めるには、筋肉のエネルギー消費量をアップさせ、筋肉量を増やす必要があります。筋肥大や神経系による筋力アップはそれらに貢献し、結果的に脂肪も消費されやすくなります。

◇トレーニング時間は朝・昼・夕方いつでもOK

トレーニングは、朝・昼・夕方いつでもOKです。

2019年にビクトリア大学で行われた研究によると、朝夕のトレーニングで筋力アップや筋肥大の程度に差はないと結果が出ています。したがって、自分が続けられるにはどの時間帯が合っているのか、を最優先に考えてみましょう。

また、食前は低血糖になりやすいため食事から約1時間後がおすすめです。無理なく続けられ、自分のライフスタイルに最適な時間帯を見つけてみましょう。

正しいフォームのクランチを身につけよう

クランチの効果を得るために、首や腰よりも胸の背骨とあばら骨を曲げる正しいフォームを身につけましょう。

コツさえ押さえれば、効率良く筋力アップにつながり、クランチもやりやすくなっていきます。やりやすくなってくると、継続的に行いやすくなります。コツを押さえておなかを効率良く引き締めていきましょう。

体の使い方を覚えながらぜひ楽しい腹筋ライフを送ってみてくださいね。

(文・撮影:Hiromi)

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