連休明け仕事へ行きたくない! 乗り越える方法とは

連休明け仕事へ行きたくない! 乗り越える方法とは

連休明け仕事へ行きたくない! 乗り越える方法とは

連休明けに「仕事に行きたくない」と思ったことは誰もがあるでしょう。特に休みが長ければ長いほどそう思ってしまいますよね。では、なぜ連休明けには仕事に行くのが憂鬱(ゆううつ)なのでしょうか? 今回はその心理や仕事に行きたくないという気持ちを乗り越える方法を探ります。

■なぜ、連休明けの仕事は苦痛? そのときの心理状況とは

連休明けに仕事に行くのを苦痛に感じる理由や心理状況について、社労士の脊尾大雅先生に聞いてみました。

◇連休明けの仕事が憂鬱な理由

平成29年の『労働安全衛生調査』によると、「現在の仕事や職業生活に関することで、強いストレスとなっていると感じる事柄がある」と回答した労働者の割合は58.3%でした(前年度59.5%)。

ストレスだと感じている内容もまとめられており、もっとも多く挙がったのは「仕事の質・量」(62.6%)に関することでした。次いで「仕事の失敗、責任の発生等」(34.8%)、その次が「対人関係(セクハラ・パワハラを含む。)」(30.6%)とあります。これらの要因が仕事に行きたくないという気持ちを喚起させるのかもしれません。

また、連休明けは「仕事から解放された天国のような状態」から一気に現実に引き戻されるわけです。そのため、仕事でのストレスが大きい人ほど行きたくないという気持ちになるのです。

◇連休が終わりに近づくときの心理状況とは

おそらく一般的には、休み前は「明日から休みだ!」と思って気持ちが楽になり、日曜日の午後には「明日から仕事だ……」と思って憂鬱になることが考えられます。気持ちの変遷は人それぞれだとは思いますが、一度このような気持ちになってしまうと、その悪循環から抜け出すのはなかなか難しいものです。

◇連休明けの仕事でも憂鬱にならない人の思考

連休明けでもやる気のある人と、仕事が嫌になる人では、以下のような比較ができるのではないでしょうか。

やる気が出る人 嫌な人

仕事が好き 仕事が嫌い

やりたい仕事 やりたくない仕事

仕事をする目的あり 目的なし

将来の目標あり 目標なし

当たり前といえば当たり前ですね。誰でも好きなことにはやる気が出ますし、望んでいる仕事であれば、仕事の目的が自分の価値観と紐づいているので、前向きな気持ちになります。また、その仕事が将来の目標と一致していることも、肯定的な気持ちになる要因でしょう。

また、「日常的目標と人生の目標の間に一貫性がある人は、人生満足度が高い傾向がある」(King et.al.1998)(引用:幸せのメカニズム 前野隆司著)という研究結果があります。

この結果からも、「仕事をする意味」がきちんと自分の中で腑に落ちていれば、仕事をすることを多少は肯定的に捉えることができるのではないかと考えられます。

■連休明けの仕事を苦痛に感じたときの対処法

連休明けの仕事を苦痛に感じる場合、どのようにすればそのつらい気持ちを乗り越えることができるのでしょうか? 対処法を脊尾先生に聞いてみました。

◇乗り越える方法はある?

さまざまなストレス対処法が挙げられます。

☆呼吸法

たとえば、臨床心理学の研究者である富岡光直先生の『リラクセーション法』に「呼吸法」というものがあります。以下、富岡光直先生の論文『リラクセーション法』より引用します。

呼吸法

吸う、吐くという行動のタイミングをコントロールする方法です。呼吸に意識を向けて、吐くときに「ひとつ」と言い、吸うときに「ひとつ」と言います。特別な呼吸を心がける必要はなく、楽で自然な呼吸を繰り返し、時間は10〜20分程度を要します。うまくできるかどうかは気にせずに1日1〜2回行うことで良いようです。

(引用:リラクセーション法 富岡光直著)

富岡先生の呼吸法のほかに、ストレスの対処法として2つ有名なものがあります。

☆問題焦点型コーピング

ひとつは「問題焦点型コーピング」です。コーピングは「対処法」という意味だと考えてください。これはストレスの原因そのものに焦点を当てて、解決方法を探るもの。問題解決に直結しているので有効な方法ではありますが、解決できる問題かどうかの判断が必要です。どうしても解決できないのならそのまま受け入れるか、ちがうことに焦点を当てて考え方を変えることになります。

☆情動焦点型コーピング

問題焦点型コーピングで解決できない場合は、2つ目の「情動焦点型コーピング」を用います。これはストレスの原因ではなく、ストレスによって引き起こされた不安を軽減するコーピングです。状況を確認したり振り返ったりしながら、問題となっていることを少しでもよい形で捉えるよう意識します。問題焦点型で解決できないストレスは、この情動焦点型コーピングで少しでも軽減させることが重要です。

物事の捉え方の癖や傾向は人それぞれですし、思うような自分になるのはそう簡単ではありません。ですが、日々の積み重ね次第で「なりたい自分」に近づけると思います。ぜひ日々できることから取り組んでみてください。

■仕事の位置付けがちがう? 連休明けの仕事が苦痛じゃない人とは

連休明けでもやる気がある人の思考や仕事に対する姿勢は、仕事がつらい人とどうちがうのでしょうか? 脊尾先生に聞いてみました。

◇連休明けの仕事がつらい人と平気な人のちがい

前述したように、仕事を肯定的に捉えているかどうかが大きなポイントでしょう。ただ、なかなか難しいことでもありますよね。『幸せのメカニズム』の著者・前野隆司先生の研究では、「幸せの因子」を4つ挙げています。連休明けの仕事が平気な人にも共通することなのでご紹介します。

幸せの因子は、「この因子がないと幸福ではない」という意味ではなく、調査をした結果、主観的幸福感がある人の因子を拾ったらこの4つにまとめることができたと、いうものです。(引用:『幸福学×経営学 次世代日本型組織が世界を変える』 共著 前野隆司ほか)

☆第1因子:「やってみよう!」因子(自己実現と成長)

どのような小さなことでもやりがいのある仕事やわくわくできる趣味を持ち、目標に向かって努力・学習していると成長実感や達成感が得られるようです。

☆第2因子:「ありがとう!」因子(つながりと感謝)

人とのつながりは、同質ではなく多様なほうが幸福度が高いという結果もあるようです。

☆第3因子:「なんとかなる!」因子(前向きと楽観)

悲観的ではなく楽観的、自己否定ではなく自己受容を心がけるといいでしょう。

☆第4因子:「ありのままに!」因子(独立と自分らしさ)

他人や周囲を過度に気にしすぎず、ありのままの自分を受け容れることが幸福の鍵のようですね。他者との比較によって得られる幸せではなく、自分自身に対する絶対的な肯定がポイントのようです。

仕事に対する姿勢は、精神論かもしれませんが「仕事に対する肯定的な目的意識」が大事のようです。「どうしたら肯定的な目的意識を持てるのか?」と思う人が多いかもしれませんが、もしかすると自分自身の中に答えがあるのではないでしょうか?

「なぜ仕事をするのですか?」「人生において仕事はどういう意味があるのですか?」「仕事をすることで何を得ようとしているのですか?」などの問いに自分で答えを出すことが、肯定的な目的意識を持つことにつながるかもしれません。

このように、仕事に目的意識を持ち、幸せの因子を多く持っている人は、連休明けの仕事が平気であり、その逆の人がつらいと感じる、というように考えられます。

■原因を探ってコーピングを実践してみよう

連休明けに仕事に行くのがつらくなるのは、仕事自体が嫌であったり、職場の人間関係で悩んでいたり、仕事の目標を失っていたりするのが原因とのこと。こうしたネガティブな感情と、休みが終わることが相まって憂鬱な気分になるようです。とはいえ、仕事に行かないわけにもいきませんから、少しでも前向きな気持ちになれるよう、今回挙がった2つの「コーピング」や4つの「幸せの因子」を意識してみるといいかもしれませんよ。

(文:脊尾大雅、構成:中田ボンベ/dcp)

※画像はイメージです

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