19年ぶりに伝説の名車「KATANA」が復活! スズキ二輪社長を独占直撃「KATANAは若者のバイク離れを止められますか?」

19年ぶりに伝説の名車「KATANA」が復活! スズキ二輪社長を独占直撃「KATANAは若者のバイク離れを止められますか?」

SUZUKI 新型KATANA(カタナ) 価格151万2000円(税込) 新型には「ミスティックシルバーメタリック」と、「グラススパークルブラック」の2色が用意されている

最新技術をぶっ込まれ、生まれ変わった新型「KATANA」。スズキ二輪社長・濱本英信氏と開発責任者・寺田 覚氏に復活の理由を聞いてきた。

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■新型で新旧バイクファンを取り込む!

――社長、19年ぶりに「KATANA」が復活し、ついに5月30日からニッポン発売となりましたね!

濱本 私自身、1100KATANA発売の年(1981年)にスズキに入社しましたから、今回の復活は本当に格別の思いがあります。

――新型のKATANAは実に現代的なフォルムに仕上がっているように感じます。

濱本 KATANAは日本にとっても重要なモデルです。スズキブランドの強化のためにも、新しいお客さまを取り込みたいと考えております。

――ただ、"若者のバイク離れ"を危惧する声もあります。KATANAで若者のバイク離れを止められますか。

濱本 スズキ車初となるスイングアームマウントのリアフェンダーを見て私も驚きましたがね、若い人に届くデザインにちゃんとなっていると思っています。

――往年のKATANAファンについてはどうお考えですか。

濱本 KATANAが歩んできた歴史は重く、大切に考えています。もちろん、往年のファンの皆さまにも満足していただけるよう、過去モデルにリスペクトを持って磨いてきました。

――要するに今回、人気モデルを復活させることで新旧のバイクファンを取り込み、二輪販売の底上げをするのが狙いですか。

濱本 それとプロダクトブランドの強化ですよね。GSXシリーズはモトGPマシンのGSX−RRを頂点とするシリーズです。

――今、GSXシリーズには"隼(ハヤブサ)"と"R"ブランドがありますね。

濱本 どちらも歴史は長く、スズキ二輪の中で揺るぎないプロダクトブランドに成長しています。そこに"KATANA"を加えることで、これまでにない、3つの強力なプロダクトブランドを展開できることになるわけです。

――スズキの二輪ブランドの強化を考えてらっしゃる?

濱本 そのためにもKATANAブランドはしっかり育てていきたいなと。

――具体的にKATANAをどう育てていくおつもりで?

濱本 アイデアはたくさんありますが、まずKATANAブランド復活を記念し、9月15日にKATANAミーティングを開催します。場所は(静岡県浜松市の)はままつフルーツパーク内の特設会場です。ミーティング当日は、KATANAのデザインが施されたラッピング列車の出発式も実施する予定です。詳細は弊社の公式サイトなどで順次発表していきます。

――最後に質問がひとつ。KATANAの復活で、バイクに"熱狂"は戻りますか。

濱本 KATANAにはその魅力があると思いますが、われわれはKATANAを選び、購入してくれたお客さまが心から満足することを一番に考えております。

■250ccや400ccのKATANA復活は!?

――続いてはKATANAのチーフエンジニアである寺田 覚さんにお話を伺います。

寺田 どうですか、新型KATANAは?

――まず週プレ的な言葉で率直な感想をお伝えしますと、男がたぎりまくる、びんっびんのデザインですね! 

寺田 (ほほえみながら)ありがとうございます。おかげさまで、市場からも大きな反響をいただいております。

――やっぱし「カッコいい!」という声が多いスか?

寺田 KATANAは日本より先に欧州で発売しているんですが、そういう声が届いています。

――ちなみにKATANA誕生の経緯が面白いですね。イタリアの二輪専門誌が企画をした"KATANA 3.0 CONCEPT"が2017年の「EICMA(ミラノショー)」に出品されると、ものすごい反響があり、急遽(きゅうきょ)開発を進めたと。この話はマジスか?

寺田 ええ。

――ズバリ聞きますが、スズキはこのプロジェクトに一切かんでいなかった?

寺田 現地の法人には二輪専門誌から打診はありましたが、スズキ本社としては特に関わっていなかったんです。だからスズキの社内は反響がスゴいので衝撃を受けていました。

――で、すぐに量産化に向けてのプロジェクトが立ち上がり、開発期間は約1年間という話ですが、コレって異例の早さじゃないんですか。

寺田 鉄は熱いうちに打て、刀は熱いうちに打てと(笑)。

やはり市場の気持ちが冷めないうちに着手したいというのが本音ですね。ネットを通じて見た日本のファンからの反響もすさまじかったので。

――それまでKATANA復活のお話はスズキ社内で浮上することはなかった?

寺田 社内で何度も話は上がっていました。ただ、KATANAはスズキにとって大切なブランドですから......なかなか実現に至らなかった。

――ということは、「EICMA」で発表されたコンセプトモデルは最高のタイミングで世に出たワケですね?

寺田 そのとおりです。

――そんなスズキの至宝ともいえるKATANAですが、国内の年間販売台数はどの程度を見込んでいます?

寺田 年間1000台です。

――月に約83台を売る計算になります。ちょっと謙虚すぎじゃないスか?

寺田 いやいやいや(笑)。

――ちなみに価格は?

寺田 151万2000円です。

――若者、買えます?

寺田 新型のKATANAに乗るためには頑張って買っていただきたいなと。それだけのバイクですから。

――でも、昔は250ccや400ccのKATANAがあったじゃないスか。ココらで復活させませんか。そうしたら若者も買える価格になるのでは?

寺田 (ほほえみながら)残念ながらそういう計画はないんですよ。ですから、頑張ってこの新型KATANAを買っていただきたいなと。乗ればKATANAの魅力はよくわかると思います。

――なるほど。最後の質問です。この新型でKATANA旋風は巻き起こせますか。そしてKATANAは若者のバイク離れを止められますか。

寺田 そのつもりで開発しましたし、KATANAにはその力があると信じています......週プレさん、ぜひKATANAに乗ってみてください。そうすればKATANAの魅力がはっきりわかるので。

――わかりました。ぜひ試乗させていただきます!

取材・文/黒羽幸宏 撮影/本田雄士 写真協力/SUZUKI

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