旅人マリーシャの世界一周紀行:第118回「タイの仰天レストランで考える“明るい家族計画”」

旅人マリーシャの世界一周紀行:第118回「タイの仰天レストランで考える“明るい家族計画”」

なんじゃこりゃー!コンドームでできた服を着るマネキンたち

サワディカー! 旅中に何度もハブとして戻ってくる安定のタイ王国。

予防接種の追加も打ちたいところですが、今回の目的はそうではなく…皆さん、忘れてたと思うけど、てか私も忘れてたけど…そもそもの本業(?)、モデルのお仕事〜

チビッコの私はSサイズモデルをしておりましたが、すっかり旅人と化した私の元に、とうとう“旅モデル”のお仕事が舞い込んできたんです。とゆーことで、某旅行会社さんの撮影に参加するためにバンコクへやってきました。

いつもはバックパッカーの聖地カオサンロードに泊まる私も、今回は中心地のスクンビットエリアのきれいなホテル。ジムやプールも付いてるし、南京虫の心配なんてしなくても良い大きなベッドを独り占め! あ〜幸せ。

撮影前夜、スタッフさんが一緒なのを良いことにアソーク駅近辺のソイカウボーイという、いわゆる歓楽街を歩いてみた。タイ旅行といえば、男性ならコレ目的の方も多いのではないでしょうか。

一歩通りに入ると、「ワァーオ?」

TVでおなじみのセクシーボイス(効果音)が聞こえてくるような風景が広がる。ゴーゴーバーやコヨーテバーと呼ばれる店が並ぶギラギラネオンの通りにはビキニ姿のギャルたちがズラリ!

その迫力に負けてあまり凝視できなかったんだけど、私が歩くとまるでモーゼが海を割ったように道の真ん中が開いた

男性スタッフさんいわく、「うわ〜。ビックリ。女のコといると全然声かけられないね。男だけで歩くと勧誘がすごいんだけど、まるで違う」だそうです。

やはり男性だけだと、女子たちがウジャっと寄ってくるんだろうな。いや、きっとこの中には女性だけではなく、レディーボーイもいっぱいいるんだろうけど。

通りを抜けて近くのコンビニでひとりウロウロしていると、日本人男性グループがやってきた。

私の日焼け具合をチラリと見て「日本人じゃない」と踏んだのか、赤裸々なボーイズトークが始まった。彼らはどうやらタイでのアツイ夜遊びを企んでいる様子。

過激なガールズトークを聞いた男子がドン引きしてしまうように、男の下心を耳にした私は「ああ、聞かなければよかった…」とガッカリしてしまった。

今まではタイに来ても旅人しか泊まらないカオサンロードにいたから意識してなかったけど、やっぱりしっかりとソレ目的で遊びに来る男性観光客がいることを再確認したのでした。

そしてそんな観光客がHIV感染のお土産をお持ち帰りすることも少なくない。

特にレディーボーイや同性愛者からの感染率は高いというデータが出ていて、1984年にタイで初めて感染したのも同性愛者の男性と報告されている。その後、80年代後半にはドラッグの注射針使い回しや性産業により、感染者が爆発的に増加し問題となったという。

そんな中、1970年からタイの生活水準向上の取り組みをし、無計画な妊娠や出産で起こる「人口増加の抑制」や「HIV感染の減少」のため活動している男がいた。

その人物とは「ミスターコンドーム」との愛称を持つ、メチャイ・ ビラバイダヤ氏。

なんだか愛称は微妙な感じもするけれど、タイの副首相を務めたこともある彼は、タイでコンドームを広め新規感染者数を減少させ、多くの命を救った偉大な人物なのです。

そして彼はついにコンドームレストラン「キャベジズ&コンドームズ」をオープン。謎めいた店名の由来は「キャベツのように手軽にコンドームを買えるように」なんて意味や、「キャベツの付録にコンドームを付けて国民に配布したから」など諸説あるけれど、どうやらタイではすっかりおなじみのレストランとなっているそうなので、私も行ってみることに〜。

かわいい(?)コンドームキャラクターのイラストが描かれた看板に迎えられ、いざ入店。

なんだか原宿のど真ん中にあるコンドーム専門店「コンドマニア」を思い出すけど、こういう感じにポップだととっつきやすい。店内はテラスにしなだれる電飾がなかなかムードがあって、西洋人観光客に人気の様子。

だけど展示物は珍妙で、コンドームのイラストの顔はめパネルや、怪しいマネキン人形、キャラクターグッズのお土産まである。マネキンはなんだかセンスのよろしくない洋服やサンタ衣装を着ているが、よく見ると、これら全部がコンドームでできていた! どういう発想(笑)!?

料理メニューは観光地価格の高め設定で、内容はいたって普通のタイ料理…と思ったら、ありました、お店特製コンドームサラダ!

全然ひかれないネーミングだけど(笑)、せっかくなのでやっぱりオーダー。出てきたのは、マカロニのようにストロー状をしたシャンハイヌードルがコンドームを表現しているのか、ゴムゴム食感のピリ辛サラダ。

うーん、やっぱり奇をてらったものではなく、ソムタム(青パパイヤサラダ)とかにすればよかったかも(笑)。

辛くて味のしっかりしたタイ料理を食べ終わると、会計とともに配られたのは人数分のガム…じゃなくてゴム。こうやって、タイでのHIV感染者減少への活動を広げているんですね。

そういえば、ブラジルのリオのカーニバルでも、会場で大量にコンドームを配られたなぁ(後日、アルゼンチンの強盗に全部盗まれたけど)。

満腹でホテルに帰ると、同じエレベーターには観光客とレディーボーイのカップルが! うひゃー。さっきもらったやつあげようかしら…なんて、余計なお世話?

こうして、さっそく刺激的なタイの夜風に吹かれた私ですが、そういえばお仕事しに来てるんだった!

次回はちゃんと撮影風景などもお届けしたいと思いまーす!

【This week’s BLUE】






高級デパートISETAN前のイベント場を華やかに飾るタイの少女たち






●旅人マリーシャ






平川真梨子。9月8日生まれ。東京出身。レースクイーンやダンサーなどの経験を経て、SサイズモデルとしてTVやwebなどで活動中。バックパックを背負 う小さな世界旅行者。オフィシャルブログもチェック! http://ameblo.jp/marysha/ Twitter【marysha98】 instagram【marysha9898】

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