輸入キムチに寄生虫リスク、てんかん発作や視力低下も

有機野菜や輸入キムチに寄生虫のリスク 髄膜炎、てんかんの発作、視力低下も

記事まとめ

  • 有機野菜には寄生虫や卵が付着する可能性があり、ナメクジには広東住血線虫が寄生も
  • 輸入キムチなどには有鉤条虫がいることがあり、虫自体はすぐ死ぬが卵は丈夫だという
  • 孵化すると大脳に向かい、てんかんの発作を引き起こしたり、視力が低下することも

輸入キムチに寄生虫リスク、てんかん発作や視力低下も

輸入キムチに寄生虫リスク、てんかん発作や視力低下も

輸入キムチには注意が必要(写真はイメージ)

 梅雨時が近づいてくると気になり始める食中毒。「生魚だけ気をつけていれば大丈夫」程度の認識が大半だろうが、甘く見てはいけない。野菜でも地表で育てられる葉物や、有機野菜などの場合には寄生虫や卵が付着する可能性がある。キャベツに潜む寄生虫には、こんな怖い虫もいる。寄生虫学が専門の宮崎大学医学部教授・丸山治彦氏が注意を促す。

「沖縄で実際にあったのですが、キャベツにナメクジが混入していて、そのナメクジに寄生する広東住血線虫(かんとんじゅうけつせんちゅう)による犠牲者が出ました。この虫は頭に向かって移動する習性があるため、頭蓋内に入り込み炎症を起こす。ひどいときは髄膜炎になる可能性もあります。ですから、よく洗って食べてください」

 白菜はキムチなどの漬け物として食べることも多いが、この場合には虫そのものではなくその卵がやっかいだ。

「輸入キムチなどには有鉤条虫がいることがある。虫自体はすぐに死ぬので問題ありませんが、卵はわりと丈夫で、食べた後に体内で生き残っていた卵が孵化すると大脳に向かう。てんかんの発作を引き起こしたり、視力を低下させたりします」(同前)

 突然歩けなくなったり視界が消えたりと、日常生活を脅かすような症状につながることもあるという。

 魚にも肉にも野菜にも、寄生虫による食中毒の恐れがあるが、だからといって食べてはならないというわけではない。適切に調理をすればいいだけだ。寄生虫を殺すには、原則として熱を加えてから食べることだ。

「加熱する場合は、煮るのが一番ですね。焼いたり炒めたり、また炙ったりしただけの場合にはムラができたり、中までしっかり火が通らないこともあるからです」(同前)

 とはいえ魚の場合、やっぱり刺身用の魚を煮付けで食べるのはもったいない。

「自宅で冷凍した上で食べれば間違いないですが、そもそもしっかりした魚屋や寿司屋なら、職人がアニサキスなどがいるかどうかをしっかり目で確認しながら刺身にしている。そこで見つけさえすればピンセットなどで取り除くだけであとは問題ありません」(同前)

 寄生虫がいるのは、ある意味では鮮度のいい証拠。注意さえしていれば過剰に不安がることはない。

※週刊ポスト2018年6月8日号

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